スリランカ



2000.1.3-1.10

コロンボ

スリランカ旅行は基本的には語学研修である。
しかし、その合間にコロンボにでかけた。
まず、カトリック教会(All Saint Church)に行く。 カトリック教会には多くの聖者(Saint)の人形があり、しかもそれぞれがカラフルである。 スリランカは多くの宗教の坩堝であり、仏教だけでなく、ポルトガルからカトリック、 オランダからプロテスタント、インドからヒンドゥー教、 マレーシアからイスラム教が伝えられたそうで、寺と教会とモスクが混在しているというところである。
その後、Lakmeduraという土産屋に行った。土産物はまだ買うつもりはなかったが、 ジーンズが安かったので思わず買ってしまった。(935ルピー=1500円くらい)
その後、コロンボにあるプライベートの病院に行った。これは私が医者だからといってわざわざ組んでくれたコースである。Nawaloke Hospitalというところで、これはある成功した実業家が作った病院だそうで、コロンボでは有名な病院だそうだ。9階建ての大きな建物で、患者も沢山いた。医者は公立病院とのかけもちで、午前中公立病院で診察をして、午後にプライベートの病院で外来を持つらしい。病院自体で医者を抱え込む形でないので、パレスティナと同様の制度である。建物自体はそんなに新しくなく、設備自体もやはり古そうであった。しかし、心臓のバイパス手術もするそうだから、それなりの医者はいるのだと思われる。 はじめの予定では独立記念広場などにも行く予定だったのだが、残念ながら通行止めになっていていけず、とりあえず昼食をとった。例によってライス&カリーであるが、かなりスパイシーである。デザートにCurd & Treacleというバッファローミルクから作ったヨーグルトにやしの蜜をかけたとんでもなく甘い物を食べた。これは粘土の入れ物に入っており、古くからのスリランカ独特のもので実は健康にいいらしい。
午後にはまず、カラフルなスリランカ風の寺院、(Gangarama Temple)に行った。 まず、敷地内に象がいるのにびっくり。寺には多くの仏陀が祭っており、それぞれ、いわれを持つらしい。ヒンズー教のシバ神のような象の形をしている仏陀もあり、これは学問の神らしい。子宝の女神や、戦いの神など7−8種類の代表的な神がいた。
その後、ヒンドゥー教の寺院に行くはずだったが、あいにく開いていなく断念。かわりにベイラ湖の湖上にある寺院に行った。その後、Galle Face Greenという海岸線を通って、旧国会議事堂の前にある砲台で記念写真をとる。フォート地区と呼ばれる中心部からペター地区という市外地を経て、終了。

ニゴンボ

ニゴンボはスリランカの南西海岸でコロンボから35kmのところにある漁師町である。 私の泊まったブラウンズビーチホテルは典型的なリゾートホテルで、 写真のような美しいサンセットが見える快適なところだ。
このホテルに英語教師が出張してくる。しかし、彼らの多くはリタイア真近の高齢者である。 これには理由があって、この国の独立は1949年。その後、シンハラオンリー政策をとり、 植民地時代の反動で英語を一切教えなかったのである。 最近になってやはり国際公用語としての英語の重要性に気づきまた英語教育を始めたのだが、 ネイティブとして育った高齢者のほうが英語教師には向いているようだ。
ただし、彼らの英語も決して美しいキングスイングリッシュではない。
しかし、言葉というのは重要であり、シンハラ人とタミール人の対立もシンハラオンリー政策から、 タミール人と別々の学校に行くようになって決定的になったそうである。 コミュニケーションのとれない世代では対立が激しいそうだ。
基本的に治安はそんなに悪くないのだが、選挙、集会などがあると爆弾テロがある。 私の滞在中にも、コロンボで爆弾テロがあった。もちろんニゴンボは平和である。


文化三角地帯


週末の旅行で、文化三角地帯とよばれる内陸部の仏教遺跡群に行った。 途中、象の孤児院、水浴び場に行き、象に体を洗って、雑に乗る。
その後、フレスコ画で有名なシーギリアに行った(写真)。 このそびえたつシーギリアロックの中腹に5世紀のフレスコ画がある。 頂上まで上ると王宮跡がある。ここからの眺めもなかなかである。
それから、ポロンナルワに行った。ここは10‐12世紀の首都であり多くの遺跡群がある。 中でもガルヴィハーラという3石像は世界遺産にもなっていて必見である。 この日はこの近くのカルチャークラブというホテルで一泊する。
翌日はまずダンブラに行く。ここは5窟ある石窟遺跡であり、古くは紀元前1世紀のものだそうだ。 残念ながら写真撮影不可。しかしいやと言うほど仏像が見れる。 最後に仏陀の歯が祭ってあるキャンディの仏歯寺に行った。ここは15世紀の都なので比較的新しい。 しかし、スリランカの歴史は仏歯と遷都の歴史であるので、興味深い。
帰りがけに紅茶工場を見学して、幻の紅茶シルバーチップスを買った。 これは新芽の部分だけを摘んで作ったお茶で、通常の50倍の値段である。 上手いかどうかは飲んでのお楽しみだ。