第二幕
消されていた照明がつくと、劇場の幕が上がっていて、 変わりに目隠し用の白い布が下りている。
(第一幕で、幕が下りただの開いただの書いているのは、この白い布です。 劇場自体の幕は第一幕開始の時点で上がって、終了時点で降りただけです)
極楽一座、舞台に。
俺たちの出番だ。こんなの見たことない。耳かき対決だ。
説明していると幕が上がって、一座の皆さんは舞台の後方へ。
幕が上がったステージ前方には、一面ゴザがひかれている。
中央に、金太郎姐さん。黒の着物で芸者姿。
左手におつるちゃん、おせわさん、ご隠居の3人が座っている。
右手には、ちん吉と駒助。
一段上がった後ろには、お蝶さんとこのお客さんや団子屋、甘酒屋、
極楽一座の皆さんが、見物している。
(セットの説明もしてませんでしたが、お蝶さんの家のセットがある場面以外、
舞台は3段になった白いセットが組まれています。
この辺は、サイトに移動したときに図解したいと思います)
金太郎さんの口上。
(細かいとこ忘れてしまいましたが、自分の紹介と、耳かき対決することになりました、みたいな)
金太郎「行列のできる耳かき屋、お蝶さん!」
左から、お蝶さん登場。
唐梅松も呼び込まれて登場。
耳かきを何処習ったか、たずねる唐梅松。
おばあちゃんから習ったと答えるお蝶さん。
唐梅松「底が浅い、浅い。私の先祖、漢の始皇帝に仕えた。名門ね!」
ちん吉、駒助「名門ね!」
耳かきするのに、膝枕をするなんて邪道だという唐梅松。
(11日夜と千秋楽は「金銀銅、じゃない、邪道ね」と言ってました)
お蝶「邪道? さぁ、どうかしら」
公明正大な審査員の皆様、と金太郎さんが呼びかけると、手を上げたのはちん吉、駒助。
金太郎さんの腰巾着じゃないか、と怒るおつるちゃん。
自分とこのお客さんにも審査員になってもらおうとする。
金太郎「そういうと思って、意見を伺う面々、略してイケメンのみなさんにお越しいただきました!」
与力「御用だ!」
火消し「???」
力士「どすこい」
それぞれポーズを決めて登場。
「素敵」と声をかける、ちん吉と駒助。
「何処が?」とおつるちゃんがつっこむとみんなこける。
ご隠居、3人も金太郎の馴染み客だという。お蝶さんのところでは見ない顔。
対決スタート。歌「耳かき対決」
おせわさんがお蝶さんのことを歌うのにあわせて、
まずおちょうさんが男性3人を耳かき。
心地よさにふらふらになりながら、唐梅松のところへ。
金太郎姐さんが唐梅松のことを歌うのにあわせて、
唐梅松が、男3人、女2人の耳かきをする。
最後に、また歌がおせわさんに戻り、
お蝶さんがちん吉と駒助に耳かきする。
ちん吉、あまりの心地よさに後ろの見物客に混じって気を失っている。
審査の結果を聞かれて、ちん吉以外の5人「お蝶」と口々に答える。
与力「これにて一件落着」
火消し「これで厄介ごとの火は消え申した」
力士「(行司のように)耳かき、お蝶!」
ちん吉はどうした、と探すと、あまりの心地よさに気を失っている、と教えられる。
目が覚めたちん吉も「お蝶」の札をあげる。
正気に戻ったちん吉、慌てて金太郎姐さんのところへ戻る。
奇声をあげて、一段上まで移動する唐梅松。
見物客、慌てて下の段へ逃げる。
唐梅松「私、この国を見くびっていた」
修行しなおしてくる、という唐梅松。
金太郎「待ってください、梅松先生! わちきも連れて行ってください」
お蝶さんい負けるのは嫌だから、技を教えてほしい、という金太郎姐さん。
唐梅松「一緒に来てくれるのか?」
今、自分の国ではオリンピックをやっている、と時代を飛び越えた発言をする唐梅松。
(今なら女子柔道が見られる、とか。他にも、男子サッカー、体操団体など、
日替わりで、オリンピックのネタを挟む)
歌「さよなら」
(振り付けや歌い方が宝塚っぽい感じ)
歌の途中、何故か日向の旦那登場して合流。
金太郎姐さんに挨拶して、一緒に踊り始める。確か、ここは裸足だったような?
途中、ちん吉、駒助との会話を挟んだりしながら、踊りが続く。
日向の旦那が混じっていることに気づいたお蝶さん、声をかけるが反応が無い。
最終的にお蝶さんに「ばっかじゃないの!」といわれてました(^^;
片手に細かく切ったキラキラした紙を持って、扇子で風を送り、
退場する金太郎姐さんと唐梅松に紙ふぶきをふらせる日向の旦那。
日向の旦那とお蝶さんを残して舞台に誰もいなくなって、歌が終わって、
日向「悪い人じゃないんだけどな」
日向「お蝶殿、見事な勝利でござった〜」
下の段のお蝶さんのところへ行く日向の旦那。
私はただ、皆を幸せにしたいだけだ、みたいなことをいうお蝶さん。
素晴らしい、とまた紙ふぶきをふらせる日向の旦那。
扇子を閉じて、その柄の方をお蝶さんに向けて、
日向「ですが、お蝶殿、ときには、我が身の幸せも考えねばなりませんぞ」
また扇子を勢いよく開いて、バタバタさせながら、
日向「では、サイチェン(再見?)」
ござの上を小刻みに足を動かして横向きに去っていく日向の旦那。
一人舞台に残されたお蝶さん、
お蝶「我が身の、幸せ?」
恥らうようにしていると、幕が下りる。場面転換。
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