笑わない子供…。
 とても残忍で…心の壊れた。

 ずっと夢を見ている…。


 『ねぇ、シンちゃん。悪いことをしたと思うなら…ごめんなさいってきちんと謝ればいいの』


 母さんの言葉。
 薬を飲んで落ち着いたときだけ、僕を好きでいてくれる母さんに戻る。

 僕はその母さんにだけは甘えることを許されていて…。
 だけど、どっちが本当の母さんなのか余計に分からなくなって。
 僕はぎこちなく笑うだけだった。






 『でもね、シンちゃん。謝っても許されないこともある…。だって、母さんのこと、許せなんて言えないから』

 『…母さん?』

 『シンちゃん、わたしは…』












 『シンちゃんはね、幸せになってね…』


















 『母さ…ん?』






 あの雪の降る夜…。
 母さんの手には包丁が握り締められていて…。






 『────────!!!!!!!!!』


 目の前の紅い飛沫をぼんやりと眺めて、僕は…







 『ああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!』


 あの時に、何かを…。
 無くしてしまっていた気がする…。






























































 「僕は…」


 罪は如何にして裁かれるべきか…。
 何によって、何者のために裁かれるべきか。

 分からなかった。
 だから、ずっと探していた…。


 「僕は……誰だ?」



Be...
Act.4 「夢(ゆめ)」
痛モノご注意!苦手な人は読まれないほうがよろしいかと。




 「ねえ…あなたは誰?」


 笑いつづける僕に、レイはゆっくりと問い掛ける。
 僕は一瞬だけ驚いたような顔をして、それからすぐに冷静な気持になった。


 「何しに来たの?」

 「何しに…?」

 「そう…あなたが昔のあなたなら、私の手紙を読んでここに来るはずはないもの」


 殺風景なビルの屋上で再び吹き出しそうになりながら僕は止まらない笑いを必死に押さえつけた。

 空は何処までも広く、晴れ渡って澄み切って…。
 僕たちの頬を撫でる風は暖かい。


 「?……はは…そうか、そうなんだ」


 相変わらず無表情なレイが、そんな僕を冷めた目で見ている。
 それが何だか堪らなく滑稽で…。
 きっとこんな感情も狂気なんだと思う。


 「ずっと違和感があった…。だからキョウコさんに聞いたの、あなたがこの町から居なくなってから、何をしていたのか…」

 「そうか…全部、知ってるんだ…僕の事は」


 気分のいい時には高い空を見上げて爽やかだねって言うかも知れないけど、今の僕には間違いなくそれは空っぽだなとしか思えなかった。
 あの時のように秋雨が降るはずもない。
 勝手に悲劇のヒーローを気取っていた僕がどうしようもなく馬鹿馬鹿しい。

 そうなんだ。
 当たり前じゃないか。
 レイは『彼女』なんかじゃない。
 謝りたくても謝れはしないから、僕はただ身代わりを探そうとしていただけなんだ。

 いつだってそうなんだ。
 僕はいつだってそんな風にしか人を想えない。

 この街を飛び出したときには『彼女』にアスカやレイの役を押し付けて、壊してしまった。
 愛せなかった何かを愛することで、僕は僕自身に言い訳をしていたんだ。
 そして…。

 全てを失ったはずの僕は、今更になって気が付いている。
 結局『彼女』は『彼女』でしかなかったし、僕は間違いなく『彼女』のことを…。

 好き…だったんだ…。

 僕は最低だと思う。
 そのことに気が付いてからはずっと無意識のうちに、いや、気付かない振りをしながら、今度は僕はアスカやレイに『彼女』の役を押し付けようとしている。

 いつも失われたものばかり追っている。
 昔から重要な選択に失敗していたから、後悔する事にどうしようもないくらい怯えてるんだ。

 僕は自由が欲しかったって?
 そうなんだ。そしてそれは間違いなく真実だとは思う。
 でもそれは多分救いようのないくらい我が儘な意見だったんだ。

 縛り付けているのはいつも僕の方だったのに…。
 レイもアスカも『彼女』の事も…僕はずっと何かの身代わりとしか見ていなかったんだ。

 失敗を取り返すためだけに、僕の後悔を忘れるためだけに…。
 こんな馬鹿な僕だから『彼女』を壊してしまったんじゃないか。

 僕を好きだと言ってくれた『彼女』を利用して、僕は僕の中のアスカやレイに言い訳をしたんだ。
 僕は君たちを愛していましたって…。

 今もレイを救うことで『彼女』に許される気がしていた。
 僕の罪が消える気がしていた。
 アスカのことも同じかもしれない。
 『彼女』を愛せなかった分、無理矢理に愛そうとしていたのかも知れない。

 そうすれば全て許されると思っていたんだ。
 そんなはずはないのに…。
 それじゃ結局『彼女』のことを忘れようとしているだけなんだ…。
 怖いから否定しようとしているだけだ。

 誰も許してくれやしないから、僕は自慰行為をしていたんだ。

 何が一番いいかなんてそんな事は分からないけれど…でも。
 少なくとも僕は…昨日の夜、レイが言っていたように…。
 誰のことも見ようとしていなかったのかも知れない。

 今なら『彼女』が何を言いたかったのかも、『彼女』が何に苦しんでいたかも…ほんの少しだけど分かる気がした。

 『何しに来たの?』

 さっきレイが僕に言った言葉。
 僕は眩暈がするほどの衝撃を受けた。

 本当に…僕は何をするつもりだったんだろう?
 『誰』を止めるつもりだったんだろう?

 今なら良く分かる。
 そう、誰でも無いんだ。

 強いて言うなら僕の中にこびり付いた何か罪の意識のような──そんなものを振り払うための代償行為に過ぎなかったと思う。
 『彼女』を壊したあの出来事を、今更取り返しのつくはずのない悪夢の続きを、勝手に補完しようとしていただけなんだ。

 いつだって独り芝居だ…。
 僕は結局何も変わっていなかったんだ。

 一頻り笑ったら今度は涙が溢れてきた。
 さっきまでと違う意味で肩を震わせながら、僕はずっと封印してきた、今までただの符号でしかなかったその名前を呟いていた。

 もう何かの身代わりじゃない。
 僕はありのままの『彼女』を哀しんでいる。
 それはきっともう手後れだったのかもしれないけれど。


 「でも僕は…僕だ。それに間違いはないと思う」


 血に塗れた記憶も、全ては事実。
 彼女がもう二度と救われはしないことも分かってはいる。

 でもそのことを僕は誤魔化しちゃいけないんだ。
 どんなに辛くても…それが間違いなく僕と『彼女』との絆だから。

 忘れない。否定しない。
 それも傲慢だって言う人もいるかもしれない。

 でも僕は…。


 「…ごめん…レイ。でも僕は僕なんだ」


 僕は今度こそ『レイ』を抱きしめた。
 感情的になればなるほど、僕のしていることが身勝手に思えてきたけど。
 それでも…謝らずにはいられなかった。
 そして『レイ』を愛さずにはいられなかった。

 狭量な心を悔やまずにはいられなかった。
 彼女たちの誰もを、好きだと言うことにいちいち理由付けをしなくても好きだと言えるようになりたい。
 例えその結果『僕』が否定されても…。

 今更の謝罪に意味もない。
 その前にすべきことは幾らでもある。

 でも僕は…理解させられてしまったんだ。

 僕はここへ何をしに戻ってきたんだろうって。
 馬鹿な一人相撲はもう止めよう…。






























 『もうわたしは必要ない…?』

 『……』

 『辛いことが、多すぎたね…』

 『……マナ…』

 『…でも…もういいんだね…』

 『………ごめん』

 『あはは…』

 『何で泣いてるの?』

 『出来れば…このままで居たかったな』

 『心地いいから?楽だから?』

 『分からないよ…でも、シンジのこと、大好きだから』






























 『そう、だから…僕は辛いんだ』






























 でも思い出したんだ。
 君は、『マナ』じゃない。
 僕が僕の中に創り上げた僕の罪のイメージだ…。


















 そして、もう一つ…。


















 何かが少し、寂しいとは感じていた。
 シンジの気持が曖昧なのも、苛立った。
 でも、考えてみると変な気分だった。

 あたしはシンジが好き…。
 でも、あたしはシンジの何が好きだったんだろう?


 「分からなくなっちゃった…」


 アスカは虚ろな瞳でぽつりと呟いていた…。






 この殺風景な空間が恐ろしい。
 昨日の夜には気付けなかったけれど、良く見ればここには何も無い。

 一通りの家具は揃っている。
 でも、そのどれもに何の生活の匂いも感じられなかった。

 アスカはレイの去った後、シンジの部屋を訪れていた。

 具体的に何かを期待したわけじゃない。
 ここに来て何が解決するとも思えない。
 それでもそうせざるを得なかったわけも、はっきりとは分からない。

 助けを求めに来たのだろうか?
 シンジに何を言ってもらいたかったのか?
 それも分からない。

 そもそもここにシンジがいるはずもない。
 でも…それでも。


 「いつも確かめられずに居られない。シンジが側にいないだけでアタシは…ダメになってしまうの?
  この夢のような現実が嘘じゃないって…どうしてこんな事が信じられないのよ…」


 自分がこんなに感傷的な人間だとは思っても見なかった。
 下らないロマンチシズムに逃げるしかない人間になるなんて…。

 アスカは酷く投げやりな気分になって溜息をついた。
 それから静かにベッドに腰を下ろす。

 昨日の印象と違って、この部屋は恐ろしかった。
 白一色で統一された内装が、殺風景さを際立たせている。
 採光の良い大きな窓が却って寒々しい。
 夏だというのにこの部屋を包み込む静寂が、訳の分からない寂寥感を連れて来る。

 何も無い。
 まるでドラマを撮るためだけに取り揃えられたセットのように…。
 無難なものを選んで並べてあるだけ。
 昔からこの部屋の主人はシンジだったけれど、彼がここに来てからも何も変わっていない。
 だからこそ怖い。

 今この時も幻のように思える。
 昨日の出来事も、何もかもが全ては…。
 夢を見ているみたいで…。

 シンジが自分を拒まないことは知っている。
 でも、求められることも無い。
 気持を肯定してくれる存在がいない…。

 何もかもが空回りして、今もこの自分は一人ぼっち。
 あの男はいつもそうだ。
 肝心なときにいつも他の女と…。


 「誤魔化しでもいいから…好きだと言ってよ…
  アタシはそんなに強くない…」


 自分のものを殆ど持とうとしなかったシンジが、ただ一つ大切にしていた一枚の写真。
 大切といってもどれほどの物なのかは知らない。
 肌身離さず持ち歩いている訳でもなく、自分の部屋の机の引出しに無造作に放りこんであるだけのものだ。

 ただ、彼が時々この写真を眺めては、例えようも無いほど哀しげな目をしているのを知っている。
 或いはやりきれない怒りを抑えているようにも見えた。

 それが何であるのか興味はあったけど、アスカにはそれを確かめようというほどの勇気は無かった。
 怖かったのだ。
 その答えはきっと、自分に耐えられそうに無いものだったから。

 大体の予想はつく。
 でも…。


 「いつまでもこのままじゃいけないのよ…」


 それがシンジにとって大切であればあるほど、彼をがんじがらめにする呪縛になるのだとしたら…。
 それはきっともっと恐ろしいことだから…。

 知ってしまえば後悔をするかもしれない。
 取り返しのつかない事になるかも知れない。
 でも今のままでいるよりはずっといい。


 「でないとアタシ…」


 今日はデート。
 結局あの二人はお互いを傷つけあっているだけ。
 自分をすら救えはしないのに、でも互いを互いにしか救えないことを知っているから…。

 ハリネズミのように、身を寄せ合えば寄せ合うほどに傷は深くなっていく。
 なのに自分にはそれを救ってやることも出来ない。
 むしろ二人の傷を広げただけかもしれない…。

 それに…。


 「アタシだって…こんなの耐えられないわよ…」


 シンジが自分だけを見てくれると勝手に思い込んでいた。
 安っぽい女のように抱かれて、それだけで舞い上がっていた。
 心の底ではそんなはずは無いと気付いていたのに、シンジが自分を好きになってくれると思っていた…。

 でも結局はシンジは何も変われはしない。
 愛される恐ろしさが彼を凄まじい力で縛り付けるだけ…。
 一度それで失敗した彼にとっては、愛は恐ろしい狂気に過ぎないだろうに…。

 自分はなんと残酷なことをしたのだろう?
 その馬鹿さ加減に酷く腹が立つ。

 どうしようもない…。救いも無い。
 自分はシンジに何を強制した?
 そう…とても…とても残酷なことを…。


 「全て忘れて…"アタシだけを"好きになれなんて…そんな…」


 できるわけが無い。
 何もかもを否定しろと?

 アタシはシンジがアタシを嫌う権利も…好きになる権利も否定したのかも知れない。

 これが愛だと、都合のいいものを押し付けて…分かるはずなんて無いのに。
 人の持ち出した愛のかたちなんて…愛し方を知らないシンジには、それが分からなければアタシを傷つけると思って…がんじがらめになって。

 結局アタシは傲慢だったのよ…レイのことも救ってやれるはずは無いのに…一人で勝手に姉さん面をして。
 もっと自分を大切にしなさい?


 「ばっかみたい…アタシだって同じじゃない」


 自分は体を売ってシンジを買う積りだったのか…?
 責任取りなさいよ、なんて言って…シンジに『好きだ』と言う言葉だけ要求して…。

 今もこうやって自分勝手に嫉妬して…。

 いやな女…。


 「でも…イヤ…シンジがアタシを好きで居てくれなきゃ…イヤ」


 耐えられないのよ!

 理屈では自分が何もかも正しいわけじゃないことも良く分かる。
 シンジにとってはむしろ居ない方がいい人間なのかもしれない…。
 本当はシンジが自分を好きにならなければならない必然性なんてない…。

 卑怯な女。
 全てに捨てられたと思い込んでいるシンジに、好きだなんて甘い声を掛けて…。
 レイのことも考えてなかった。

 でも…あたしはずっと…あんたのこと…。
 ずっと…好きだったのよ…。






 何時からそうなのかは、忘れちゃったけど。






 写真に写っていたのは、暗い、濁った瞳でこちらを見詰め返す少年と、屈託の無い少女。
 ただ、その写真は何かどす黒いもので塗れていた。


 「血…」


 誰のものなのかは一目瞭然だった。
 写真の入った引出しと一緒に、無造作に放り込んであった、剥き出しの刃の伸びるカッターナイフ。
 錆付いた表面にはまだ新しい鮮血がこびり付いている。

 何度も血を塗りたくってはっきりとは分からなかったけど、でも、アスカはその写真の少年をよく知っていた。
 少女の方はよく知らない。
 彼女が誰であるのか、アスカにとってそれは重要なことではない。
 それよりも…。


 「…これはシンジ…?まさか…」


 日付はちょうど二年前になっている…。
 それを見るまでもないことだが、しかし、間違いなく、シンジの飛び出していった後の写真だろう。

 アスカはそのシンジをよく知っていた…。
 この濁った瞳のシンジを…。
 それは五年前までのシンジそのものだったから…。






 「分からなくなっちゃった…」


 考えれば考えるほど、分からなくなる。


 「でも…」


 でも、一つだけ知ってる…。
 それでもあたしは…。


 「シンジの事、好きなんだと思う…理由は、分からないけど」






 「…何故…?」


 レイは彼女をただ強引に抱きしめて、何も言おうとしない僕の瞳を覗き込んでそう問い掛けてきた。
 鮮血を落としたように赤い神秘的な彼女の瞳の色が、僕の視界に映っている。
 僕はそれでも何も言わずに彼女を抱きしめる力を強めた。

 違う。
 何も言えなかったんだ。
 この今の気持は、とても複雑で…言葉にしてしまえば何処かへ消え去ってしまいそうで…。

 それに…。


 「…僕は君をもう離さない…。僕は…『レイ』を、二度と…」


 離せるはずがない。
 もう失いたくないんだ。
 同じ過ちを繰り返したくはないんだ…。

 マナみたいに…もう二度と人を傷つけたくない。
 僕を求めてくれる気持を否定したり出来ない…。

 それは僕への言い訳に過ぎないのかもしれないけど…僕は間違いなく『レイ』のことが好きなんだ。
 誰かの身代わりでも、勝手な偶像にもしたくない。

 この気持ちはきっと恋とか、そう言うものじゃないと思うけど…でも。


 「大切なんだよ…『レイ』が…君が」


 ”君”が…。
 そう誇張して叫ぶように言った僕の方をはっとしたような表情でレイが見返してくる。
 僅かに動揺を孕んだ瞳が、大きく見開かれていた。

 僕は何も言わずに彼女を抱きしめる力を強くした。
 世界中の誰にも今だけはレイを渡したくない気分だった。


 「あなた…自分勝手な人ね…」

 「…知ってるよ…」

 「嘘…あなた…結局何も分かってないのよ…」


 知ってる。
 それも知ってる…。
 僕が身勝手なのも、分かってるんだ。

 僕は独り善がりで、結局何も分かってないのかも知れない。
 でも…。


 「僕が『レイ』のこと大好きだって言うのは…嘘じゃない…」

 「……」


 レイが僕の方を見ている。
 ひどく怪訝な眼差しで。
 そして憎々しげな眼差しで…。

 その気持はよく分かる気がする。
 僕はとても身勝手な人間だから…。

 だから彼女は僕の双眸を睨みつけて…。
 吐き捨てるように言ったんだ。


 「わたしはあなたのこと…大嫌いよ…」


 あぁ、そうだ…。
 そうなんだ…。
 でも僕はとても嬉しくて…。


 「…有難う…」


 場違いなセリフに、レイが驚いたように目を開いた。
 僕はその視線を真直ぐに受け止めて、もう一度繰り返すように呟いていた。


 「…有難う…僕を見てくれて…」


 レイを抱き締める腕では小刻みに震えている。
 怖くて仕方ないから、彼女にしがみ付いている。

 僕は何気なく空を見上げて。


 「…空っぽな空だ…」


 誰にともなく呟いた。

 足元にはかなりの数の人だかりが出来て、ここまで届くくらいの喧騒が辺りを支配している。
 レイは僕の視線を追うように細い首を持ち上げる。


 「…あなたなんて…大嫌い…だってあなたは違うもの…」


 そうだ、僕は『違う』…。
 僕は少しだけ悲しそうに微笑んでいた…。


 「君の知ってる碇シンジは、多分あの時、マナと一緒に死んでしまったけど…」


 いつからこうなってるのかは分からない。
 でも僕は知っている。
 記憶が曖昧で途切れ途切れなワケ…。


 「でも、『僕』は君を好きなんだ」


 僕の中に僕でない僕が居る。
 そして僕はその、僕でない僕の一人に過ぎないんだ…。






















 バラバラに壊れてしまったんだね、僕は。
 母さんの「自殺した」あの夜から…。




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XIRYNN
「と、言う訳で。
いよいよクライマックス…かな?
今回は結構修正を入れたかも。
でも、この回を最後にもうレイが出てこないというのはやっぱり凶悪なのかなと思ったり思わなかったり。(笑)
ところで、お話の意味、分かりました?
表現力不足の所為で分かりにくいかと思うんですが…少し手直ししたのでちょっとはマシになったかと。
そうでも無いかな?
普通に終るはずも無いんですよね…やっぱり、XIRYNNですから。<???
でもこれって救いはある…のかな?
便宜上ハッピーエンドと銘打ってますが、誰もが幸せにはなってませんよね。
問題は捉え方一つ、かな?
実を言うとどうしたって不幸な人が何人か居ます…最終話で明らかにされますが」

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XIRYNNさんから改訂版をいただきました。
ダークさが増した?いえ、きっと趣が増したのでしょう‥‥。