神保町 昼食ニュース

2006年3月号

2006年3月4日記

神田にあった東京音大


 先月紹介した『荷風!』には,スポーツ用品店街,および楽器店街としての神保町についての記事もある。すずらん通りにある須賀楽器の創業は1907年,かつて東洋音楽学校(東京音楽大学の前身)が近くにできた関係で,道具屋から転身したという。
 猿楽通り(錦華通りからお茶の水小学校のところで右に分かれる通り)に「東京音楽大学発祥の地」の碑がある。非常に丹念に作られたサイト発祥の地コレクションにあるその碑文によると,東京音大は明治40年の開学というから,上記の記事と符合する。当時の町名は神田区裏猿楽町だった。
 東洋音楽学校は最古の私立音楽学校である。1924年に雑司ヶ谷の現在地(当時は北豊島郡高田町大字雑司ヶ谷村)に移転し,戦後大学となった。いま東京音大は,特に管楽器に関してはもっとも元気のいい音大である。

 上記須賀楽器の並びの駐車場のビルの解体工事が行われている。その少し南の「さまよ」があった建物も解体工事中である。このごろは,解体の時にはアスベストについての掲示が出るようになったらしい。

◆ 開 店・初訪問

 あっという間に過ぎた2月,久しぶりに初訪問なしかと思っていたが,月末近くなって,「万豚記」という店を見つけた。靖国通りの平和堂靴店(元UFJ銀行の向かい)を入った通りの右側である(駿河台3-7)。1階が中華の万豚記,2階が「蒙古家」という名前になっていてジンギスカンの店だが,昼食は共通らしい。内装はかなり日本的で,木を使って落ち着いた感じである。
 麺類,定食類,餃子などの通常メニューのほか,昼食には日替わりのランチがあり,そのひとつ,豚肉角切りと根菜のしょう油鍋(\880)というのを食べた。1人前の鍋でぶくぶく煮えて出てきた。けんちん汁に豚角煮が入っているような感じで,野菜の味が出ておいしいが,煮詰まったせいかしょうゆ味が少々濃すぎた。この日の日替わりはほかにエビと卵のふわふわ炒めというのがあり,さらに「常設」でスープ麻婆豆腐というのが書いてあった。

 この通りには,入ったことのない店がまだだいぶあり,順次訪ねてみようと思う。

◆その他の動き

 同じ通りの手前の中2階にある「S & H Soup」のことを1月号に書いたが,それが飛騨牛屋「神田 中谷」と名前を変え,スープの店から飛騨牛の店になった(小川町2-6)。店の前で\100引の券を配っていて,それを使うと飛騨牛丼が\690,飛騨牛と朴葉みそ御膳が\1100である。

 五十通り(千代田通りドトールとエーパンの間の道)では,12月号に書いたように「がんこラーメン康雅賢」はラーメンが300円だが,近くの「ほん田」でも300円ラーメンを出していて,たいして長蛇ではないが,いつも行列ができている。

 昼食とはふだんは関係ないが,ブログ別館で2月14日に書いたように,錦町更科(参照:2004年2月号)で2時から酒を出すようになった。ただし,23日に書いたように昼酒しかできない。

 神保町交差点のすぐ東側,焼肉の「そら」(回転ずしの「うみ」の2階)は,先月は「都合により一時休業」している,と書いたが,その後「この度閉店することになりました」という貼り紙に変わっていた。

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