新装開店: エル・アルボリート
初訪問: アルカサール
2000年9月30日記
破壊の町 終章
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9月6日掲出の「お知らせ」 (以下,写真をクリックすると大きい写真へジャンプ) |
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この道も間もなく通れなくなる。 左は文化信用の仮店舗(29日) |
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大型のくい打ち機が登場(28日) |
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花豊の建物を取り壊し中。 正面は小学館(14日) |
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中央左寄りは出雲そばのビル。 その向こうは取り壊しがほぼ完了した「再開発」地域(18日) |
神保町1丁目南地区「再開発」のための取り壊しは,周辺部の急がなくてもよいらしいビルいくつかを残して,ほぼ終了した。9月25日ごろには,くい打ち機というのだろうか,地面を掘る車が登場した。
これに先だって,9月6日,道路閉鎖の「お知らせ」が掲示された
(右の写真)。当該地域中央を南北に走る道を残して,他の道(東西2本,南北3本)は「10月6日からご利用できなくなります」という。私はこれによって,職場からすずらん通り方向へまっすぐ行くことができなくなる。昨年11月に「区道の廃止」が決まっていたから,法律上はすでに道ではなかった部分ではあるが,ここへきて初めて生活上の変化が生じることになった。
29日からは,このお知らせと同内容のビラの街頭配布が始まった。
もっとも,それ前から,夜になるとあちこちの道路をふさいで工事が行われている。この間も,49番地にあるポストに郵便を出しに行ったら,その前の道路を横切ることができなくなっていた。工事の人が気がついて「あ,郵便ですか。入れますよ。」と言ってくれた。
同じ10月6日からは,地下鉄神保町駅の再開発地域内にある出口A9が閉鎖になる。
移転予定であと残っているのは,67番地の阿波屋酒店ぐらいのようだ。
『東京新聞』の9月19日から23日まで,シドニー・オリンピックにわく紙面の片隅に,「まちが消える――神田神保町一丁目」という連載コラムが5回にわたって掲載された。
各回のタイトルと登場する店・人は次のとおり:
1 猫が似合うまち 小林フルーツ店
2 再開発にかける 花豊,阿波屋酒店
3 父母と娘 新太郎(すし)
4 本の町 弘正堂(書籍取次),東京堂
5 過去と未来 逢坂剛,再開発組合事務局長
web 上で読めるといいのだが,東京新聞のサイトには載っていなかった。
9月18日の昼休み,職場の2人を誘って,近くのあるビルの9階にオフィスがある取引先を訪問した。再開発地域を上から見てみようと思ったのである。
周りのあまり見えない場所にいる者には新鮮な景色だった。
9月22日,靖国通り北側の「人生劇場」のあるブロックのメキシコ料理の店「エル・アルボリート」(神保町1-4)が,改装を終えて開店し,昼食も再開した。
ランチは,以前より少し数を絞って6種類,うちひとつは日替わりの魚料理になっている。
久しぶりにメキシカン・ランチ(1150円)を食べてみた。ピリッとしたソースの鶏肉煮込み(モーレというらしい),チリコンカン,チーズ入りの卵焼き,サラダにスープとご飯,さらにトルティージャが2枚ついて,質量ともに立派。
マテ茶という中南米産の冷たいお茶が,食後にさわやかだった。
ある日,小川町の交差点の方へ足を伸ばし,交差点の南東のブロックの小川町1-7あたりの地下に「アルカサール」という肉料理の店があるのを見つけた。
和風ステーキ(1280円)というのを頼んでみた。大きな紙ナプキンが出てきたので胸にかけようとしたら,そうではなくて,鉄板の皿の周りを囲むようにするのだという。フライパンで持ってきた料理を鉄板にあけると,盛大に油がはねる。紙はその油よけなのだった。
神保町にもあるカウンターの安いステーキ屋より大人向けの感じで,夜は小パーティもできるそうだ。
→「神保町1丁目南地区再開発」問題 ミニ・リンク集