バイオニック コマンドー
ストーリー考察




※以下、エンディングを含むストーリーの重大なネタバレがあります。

●エミリーはどうなったのか?
 スペンサーのバイオニック・アームの触媒(catalyst)となった。具体的な手段は不明。生死・所在も依然として不明。脳組織や神経組織をアームに移植された可能性もあるが、2007年のプロモーションムービー(一番右端のムービー中盤。画像もあり)や、ゲーム中のギャラリー(No.65)を見ると、エミリーと思われる女性がカプセルに入っている。このように昏睡状態で幽閉され、意識だけをアームに伝達しているのかもしれない。

●スペンサーはどうなったのか?
 スーパージョーとバルチャー軍を倒した後、意識を失ったまま落下し、生死は不明。しかし、バイオニック・アームにエミリーの意識が宿っているのならば、自動的にアームが起動し、スペンサーの命を救ったかもしれない。

●謎のスナイパーの正体は?
 正体・目的ともに不明のまま。しかし、ゲーム中のクレジットおよび発売前の紹介記事によれば、名前はトーマス・クラーク(Thomas Clarke)。バイオニック・アイを持ち、スペンサーの「TASC隊員か?」という質問に「昔の話さ」と答えているため、元TASCのバイオニックコマンドーと思われる。
 また、トーマス・クラークという名前は、『戦場の狼II』の3Pキャラクターと同じである。『戦場の狼II』の設定では、ジョセフ・ギブソンと同じMERCs所属となっている。この設定が『バイオニック コマンドー』にも引き継がれているとすれば、彼はスーパージョーのかつての戦友ということになる。

●シルバー(仮面のテロリスト)の正体は?
 スーパージョー。彼はバイオレイン、グローダーと共謀していたのである。ジョーはスペンサーを利用してキャリオン・デバイスを入手し、プロジェクト・バルチャーの強大な力を得ようとしていた。だが、彼がいつから裏切り者となったのか、最終的な目的が何だったのかは不明。ジョーはバイオニック技術開発を推進していた。そのため、バイオニック廃止令を下した政府を憎み、反旗を翻したのだろうか?

●エンディングのモールス信号の意味は?
 このモールス信号を解読すると、ドイツ語で
BESTAETIGE. AUSFUEHRUNG VON PHASE ZWEI VORBEREITET. AKTIVIERE PROJEKT ALBATROSS.
 となる。これを英訳すると、
CONFIRM. EXECUTION OF PHASE TWO PREPARED. ACTIVATE PROJECT ALBATROSS.
 すなわち、「了解。第2段階の実行準備完了。アルバトロス計画を起動」となる。アルバトロス計画とは、前作『バイオニック コマンドー マスターD復活計画』でスペンサーが阻止した、秘密兵器アルバトロスを製造する計画である。
 また、ここで画面の明るさを上げると、かすかにバイオニック・アイが見える。つまり、このメッセージの主はトーマス・クラーク(スナイパー)ということになる。

●幻覚の中でスペンサーが殴っていた男は?
 最初にバイオニック・アームを装着したとき、スペンサーは幻覚を見る。スペンサーは禿頭の黒服を何度も殴りつけている。スーパージョーは後ろでその様子を眺めている。禿頭の黒服が誰なのかは、まったく不明である。
 ひとつの解釈としては、スペンサーが怒りをぶつけていることから、誰かはわからないが「エミリーを奪った何者か」と見ることもできる。また、その場にスーパージョーがいることから、「スーパージョー以外の誰か」ということにもなる。しかしブラークから落下した際、スペンサーは二度目の幻覚を見る。そこではエミリーを奪った人物が、実はスーパージョーその人だったことがわかる。

●マグのバイオニック・レッグの触媒は?
 保管庫のモニターに表示されていた名前は、ウィリアム・マグダレン。彼女の家族(夫? 兄弟? 父親?)と思われる。

●グローダーとシルバーが話していた「ドリル」とは?
 ACT 2のボス、モホール(巨大な掘削ロボット)のことだろうか?

●「5年前のアラスカ」「ブラックアウト作戦」とは何か?
 スペンサーが投獄されることになった工作任務。その内容は、海外公式サイトで公開されているオンライン・コミック『Bionic Commando: Chain of Command』で描かれている。

●スペンサーの右腕にあるタトゥーは?
 デモ画面を注意深く見ると、スペンサーの右腕にはバーコードのようなタトゥーがある。これはラテン語で“Solus lpse”と書かれており、英訳すると“Alone himself(彼ひとり)”である。

●「アベニュー・オブ・ヒーローズ」の彫像は誰なのか?
 彫像の足元にはプレートが置かれているが、スペンサーとジョー以外の人物は不明。ただ、どの名前もスタッフの名前をもじっているところを見ると、深い意味はなさそうだ。
(例1)Commander Officer Beowulf Andersson → Ulf Andersson(GRINの共同創立者)
(例2)Major Simon Foldgrove → Simon Viklund(本作の作曲者)
 また、スペンサーの「1989年」は『ヒットラーの復活』、ジョーの「1991年」は『戦場の狼II』に合わせているだけで、こちらも作品中の時系列は無視したお遊びだろう。



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