12月の日記

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12月1日

 12月だねえ。早いとこ来年のカレンダー(一般に売ってるモノ)購入しないと。そろそろ全作品をチェックしてから買えるでしょ。「予約」って好きじゃないもので。
 
 本日のお題は、新サイトのアイデア紹介といこう。アイデアだけはあるんだけど、諸般の事情から寝かせてるだけってものは多いんだよね。いい加減自分だけで抱えているのは飽きたので、とりあえず公開してみることにした。そうすれば、誰かが似たようなモノ作ってくれるかもしれないし(おい)。
 
 長年寝かせているのが、「格言集」。これは以前紹介した。ただ、どーもまとまりが悪い。「wikiを使えば…」ってアイデア出して貰って大いに前進したんだけど、まだ運用方針のところで引っかかっている。ま、これは焦らず練っていけばいいかなと。
 
 単純に「欲しい」ものとして、海外競馬サイトがある。ごく単純なニュース紹介サイトを基本に、国ごとの情報とか競馬場への交通事情なんかをつければいいのかな?と思うけど…私だけじゃ単純に知識不足。協力してくれるという奇特な人がいるようなら、もっと本格的に運用を検討してもいいかなと思うけど。つーか、何でオレがやらなきゃいかんのだ。ドコをどう考えても、JRAだの競馬新聞社だの競馬雑誌社がやるべき仕事だろ。
 
 シミュレイションゲーム系のサイトとして、「ルールのルール」研究サイトってのがある。これは説明が必要でしょ。現状、このゲームのルールは解釈がとても難しい。曖昧でどうとでも取れる記述・矛盾した記述が多くて仕方ない。そこで、「どこに注意すれば多用な解釈を消せるか」を明確にするため、一般的なルールを論理的に構築し直すのだ。これは「常識」をいちいち論理的に定義するような作業になるため、そのままルールブックには適用できない(できるようでは意味がない)けど、ゲームのルールを書く人(作る人と同じとは限らない)のためにはなるんじゃないかな。これまた本来はプロの仕事だけど、業界の規模が規模だから、そうも言ってられないと思われる。
 
 本屋のサイトってのも運用してみたいものだねえ。純粋に?客の目から見た本屋を色々と語るもの。マナー違反かも知れないけど、本屋の品揃えについてもアツく語り合えるサイトにしたいねえ。でもって、将来は「日本全国の本屋・図書館・マンガ喫茶etcの品揃えを調べまくる」秘密結社?を組織すると(笑)。
 
 とまあ、アイデアだけを列挙してみたんだけど…多分、こんなサイトを作りたがる奴は、私しかいないでしょ。その意味では、公開したところで何ら役には立たないような気がする。ただ、周囲の人間に色々と刺激を与えるのは悪くないんじゃないかと。良いサイト作りのヒントにはなるかも知れないし。しかし…我ながら、もっと実用的なサイト作ろうとは思わないのかねえ(笑)。
 
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12月5日

 なんか唐突にスランプ突入。単なるネタ不足って話はあるけど。困ったモノである。どーしましょ。
 
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12月6日

 スランプ継続中。とにかく書いているうちに、ぐちゃぐちゃになって嫌気がさしてきて結局全部放棄しちゃう。うーむ。文才ないのはわかっていたことだけど…
 
 リハビリってわけで、確実に更新できるネタ。ミステリ界の大御所、エラリー・クイーンについて。ミステリだけに、一応ネタバレはない方向で。あまりにも大御所なんで、ネタバレしても実害ないって話はあるけどね。
 
 エラリー・クイーンは面白い。ミステリって言うとトリックがあーだこーだってのが問題にされるけど、そんなものを超越して面白い。ミステリとしてどうこうと言うより、小説として猛烈に面白い。読んだことないってのは、罪だと思うレベルである。
 
 クイーンなら何を読んでも面白いのか?これはちょっと微妙かも。色んな意味で幅の広い作家なので、趣味が合う・合わないが出てきそう。中にはブッ飛んでる作品もあるので、「全部ついていけます」ってのは相当なマニアだと思う。ま、そこがいいんだけど。
 
 私が好きな作品は、「ギリシア棺の謎」「十日間の不思議」「九尾の猫」の3つ。これらはどれもある共通点を持っているので、わかる人なら「イイ趣味してやがるな」と思うはず。ただ、こんな作品が書けるのはクイーンだけでしょ。
 
 この3つの作品、初心者には全くオススメできない。「初めてクイーン読む」って人は絶対手に取らないように。ハヤカワの文庫をコードナンバー順に読もうとすると、最初が「十日間の不思議」なので注意が必要。
 
 じゃあ何から読み始めればいいのか?まあ「国名シリーズ」からかな。題名に国の名前がついてる奴。処女作の「ローマ帽子の謎」から順番に読んでいってもいいけど、私のオススメは「アメリカ銃の謎」かなあ。とにかくこのシリーズを2〜3冊読んでから、「ギリシア棺の謎」にとりかかるといい。そうするとこの作品の面白さがわかる。
 
 「ギリシア棺の謎」の次は?残る国名シリーズを全部読んでもいいし、別系統の作品に行くのも手。SF作家シオドア・スタージョンが代筆したとされる「盤面の敵」はちょっとSFチックなところがあり、SFファンにはオススメできるかも。ライトなモノより重たい作品の方が…って人には「Xの悲劇」「Yの悲劇」なんぞいいかも。
 
 大傑作「十日間の不思議」を読む前には、「厄災の町」「フォックス家の殺人」のいずれかを読んでおくといい。後に回してもそんなに問題はないけどね。実はこの作品、犯人当てるのはすごーく簡単である。なにせ主要登場人物が4人。うち1人は探偵のエラリー・クイーンで、もう1人は被害者。事実上の2択。なのに面白い。「人はなんでミステリを読むのか」について深く考えさせられる作品だ。
 
 「九尾の猫」は、必ず「十日間の不思議」を読んだ直後に読むこと。続編でもあるから。この作品、21世紀の今こそ読まれるべき作品だと思う。無差別殺人がテーマなんだけど、「次はオレかも」と怯えるニューヨーク市民の姿は、いわゆる「9・11以降」のアメリカを彷彿とさせる。半世紀以上前に書かれた作品にもかかわらず、テロリズムに怯える今現在の社会を理解するための必読書と言えるかも。
 
 逆に手を出してはイケナイのは、「第八の日」。ツマンナイからではない。平均的日本人ならば、自動的に勉強不足だからだ。最低でも旧訳・新約聖書に関する知識が必要になる。とりあえず私は「勉強不足でした」と涙する羽目に陥った。いつか再読しなくては。
 
 エラリー・クイーンは作家として偉大なだけでなく、編集者としても評論家としても偉大である。ミステリの世界じゃ神様だ。全作品(ラジオドラマの小説化含む)及び編集した短編集(膨大な数になる)をまとめた全集を出すべきだと思うんだけどね。未訳・絶版が山ほどある現状じゃ、難しいのかなあ。
 
 ミステリってのは、犯人がどうこう、トリックがあーだこーだって視点で語られることが多い。けど、それは私に言わせれば狭い見解だと思うな。本当にイイ作品は、そういう部分を無視しても面白い。小難しいこと考えたりせずに、とにかく読んでみて欲しいですね。本当に面白いんだから。
 
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12月7日

 リハビリ継続中。本日はやや唐突に、リノのエアレースを採り上げる。一応軍事関連ってコトでこの色で。
 
 米国リノでは、第2次大戦辺りに使われたレシプロ機(プロペラ機)によるエアレースが行われている。一度見てみたいイベントだね。軍事機がどうこう…ってこともあるけど、元々こういう「スピード競争」好きなので。競馬とかF1とか。
 
 このレースに強いのは、なんと言ってもF8Fベアキャット。「零戦に対抗」すべく設計された海軍の機体で、太平洋戦争にはわずかの差で間に合わなかった。大量配備された機体の中では「最強のレシプロ戦闘機」と呼ばれることも多い。
 
 知識のある人なら、「P51ムスタングはどうなの?」と思うかもしれない。これまた米軍機。こっちは空軍所属。これも頑張っているんだけど、どーもイマイチ。「最速の座」を争ってる機体ってのは限りがあり、ベアキャット・ムスタング・英軍のシーフューリーの3つ。でも、優勝争いとなるとベアキャット使ってるチームのいずれかになるようだ。
 
 実はコレ、結構不思議な現象である。レシプロ機のエンジンには、空冷と液冷の2タイプが存在する。最速を争う場合、本来なら液冷エンジンの方が有利である。液冷エンジンはラジエーター積んでる分重くなる(そのため上昇・加速性能は悪くなる)けど、空気抵抗減らせるので速度は出しやすい。なのに、液冷エンジンのムスタングより空冷エンジンのベアキャットが速いってのは…
 
 聞いた話によると、これは機体性能の差というより、「改造しやすさ」が理由らしい。かなりカネかけてるとはいえ、しょせん民間草の根レベル。できることには限界がある。ベアキャットは空冷エンジンなので、冷却回りにはあまり気を遣わなくてもイイ。それに対して液冷エンジンのムスタングはラジエーターも改造する必要があるので、パワーアップが難しいんだそうな。なんか「湾岸ミッドナイト」の世界だなあ(笑)。なお、これだけじゃなくて飛んでる高度の問題もあるでしょ。空冷は、空気が薄い高空だと少しだけ不利(冷却効果が薄くなるので)なんだけど、リノは結構低い高度飛んでるから。
 
 ちなみにこのエアレース、私の知る限りでは独軍機も日本軍機も参加してない。「飛べる状態の枢軸軍機」なんて、博物館行きのシロモノだからね。こんなおバカなイベントには使えない。とはいえ、どんな機体を使うと勝てそうなのか、考えてみたくなるのが人情ってものでしょ。
 
 まず日本軍機。有名な零戦は優秀な機体だけど、残念ながら「速く飛ぶ」ことはさほど考えてない。大戦の初期からある機体だからなあ。これは多少エンジンいじくっただけでは解決不能でしょ。となると紫電改か疾風になるんだろうけど…こいつら小型軽量大馬力ってキャッチフレーズ?のエンジン(いわゆる「誉」)積んでるんだよね。大馬力はともかく、小型軽量ってのは引っかかる。パワーアップに限界がありそうで。これだったら少し大きめのエンジン積んだ、烈風とか五式戦の方が…後は試作機引っ張り出してくるか。震電ってのはイケそうだけど、これは量産機とは呼べないでしょ。
 
 独軍機は悩ましいねえ。プファイルって量産機扱いしていいのか?これが駄目だとすると、フォッケウルフってことになるね。ただ、独軍機って液冷エンジン中心なんだよね。ムスタングで勝てないってのに、半端な液冷エンジン機使っても…もっとも、ドイツ製のエンジンは相当優秀らしいので、そこに期待するって手はある。あえて液冷エンジン装備のフォッケウルフD型でなく、空冷のA型をいじくるのも面白いかも。
 
 一応連合軍機にも触れておこう。赤軍機は最近Yakのいくつかが参加してるらしい。エジプトがもらった練習機手放したんだとか。これはそこそこ頑張っているけど、最速の座は…ネックになってるのは、機体の小ささだとか。特にデカいプロペラ装備できないのが痛いという話。米軍機だとP47サンダーボルト使うって手もありそうなモノだけど、これは現物が見あたらないのかね?うすらデッカイ機体なので、改造次第じゃ面白そうなんだけどな。面白い?のは英軍機。この国はジェット機の開発がイマイチだった関係上、ワケわからんレシプロ機を結構開発してた。誰も知らないだろうけど。まあ、結局はシーフューリー(空冷)がベストだと思うけどね。
 
 こういう機体をどっから調達してくるのかって?よくあるのが練習機の払い下げ。レストアしてどうこう…ってのは、カネかかるからねえ。ま、「日の丸で勝つ!」なんて言い出したら、それしかないんだろうけど。ベース機を見つけてくるのも、1つのドラマだと思う。その意味で注目されるのは、北朝鮮かもしれない。古くさい練習機(間違いなく赤軍機)抱えていそうだし。朝鮮戦争で捕獲した米軍機とか英軍機とかも出てくるかも。もちろん、「状態のいい日本軍機発見」って期待もできるよね。戦争当時は日本が占領してたんだから。
 
 リノのレースは航空ショーの一環としてやっているので、レースうんうんを別にしても楽しそうなイベントだ。一生に一度でイイから見てみたいイベントだね。私が海外旅行に出掛けるのは競馬のためと相場が決まっているけど、このレース目的に…ってのはアリかも。で…飛行機券は売ってるんだろうな(笑)。
 
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12月8日

 ついに「ジャパンポンチ」入手!この本、雑誌じゃなくてムック(一応単行本扱い)でした。内容は小泉首相批判だけど、そんなのはどーでもいい。コミティアで買う予定だったマンガだけがお目当てである(苦笑)。
 
 本日は、怒りにまかせて意味不明なネタ。多分ホントーに誰もついて行けない。でもいいの。書かなきゃやってられないから。
 
 本日発売の「モーニング」に掲載されてる「ドラゴン桜」を立ち読みした関係上、本屋で「わかったつもり」(西林克彦/光文社新書)なる本を読んだ。ドラゴン桜」は熱心に読んでる作品じゃないけど、なんかクイズめいたものが出題されてたので、答えが気になったからだ。なお、この問題の答えはどーでもいい。
 
 この本の内容は、要は読解力不足がどこから来るかについて語ったもの。正直言ってツッコミどころ満載だったけど、まあ言いたいことはわかる…で片付けようと思っていたところ、モーレツなツッコミどころを見つけてしまった…あまりに腹が立ったので、そこを事細かに語る。いやあ、絶対それはない!
 
 話はこうだ。「つるのおんがえし」なる昔話がある。細かく見ると色々なバージョンがあると思うけど、ここでは「木下順二のものを読ませた」とある。その後、ちょっとした解説文を読ませる。内容を簡潔に述べると、「鶴は恩返しのために美しい布を織ったわけではない。純粋によひょうに喜んで貰うためだ。そう読み取れる文章が本文に出てくる」ってなもの。実際はもっと長い。これがポイント。
 
 次に、解説文を読んだ学生に問題を出す。「鶴はなんで美しい布を織ったのか」と。選択肢は以下の通り。
 
1)恩返しのため
2)お金儲けのため
3)よひょうとの楽しいひとときを過ごすため
4)その他(重要じゃないので忘れた)
 
 解説文だけじっくり読むと「恩返しのためじゃない」って書いてあるにもかかわらず、大半の回答者が1)と答えた。その後要点となる部分だけ読み返させて改めて聞くと、3)に変更した人が続出したそうな。これはつまり…ってのが言いたかったようだ。
 
 ちょっと待て。言いたいことはわかる。わかるんだけど、それでも3)は間違いだろ。おかしーだろ。どこが?「ひととき」って部分だ。念のため辞書コーナーにすっ飛んでいって調べたんだけど、これは「短い間」「ある特定の時」「昔の時間の単位」って意味の言葉だ。そんな刹那的な楽しみのため、鶴は自分の羽根削ったのかぁ?
 
 色々確認したかった木下順二版「つるのおんがえし」が見あたらなかった(ほかのものならあった)ので記憶で書いているんだけど、旦那のよひょうはビンボー百姓で、自分だけ食べてゆくのが精一杯。嫁を養うのはちょっと難しい…ってな立場だったはず。だからこそ鶴が「大丈夫、この布売れば2人で生活できる」ってんで機織りの前に向かったんじゃねえのか。それとも、私の記憶は間違っているのか?
 
 付き合ってる恋人に「何で私と付き合ってるの?」と聞かれ、「楽しいひとときを過ごすため」と答えてみたとしよう。私が思うに、相手がブチ切れても文句は言えない。「飽きたらとっとと別れるつもりか!」、または「楽しいのはアノ時だけか!」と受け取られても文句言えないでしょ。私がこんなこと言われたら、「ひとときって何だよ!」とツッコむね。ドコをどう見ても「つるのおんがえし」の話にはそぐわない言葉だ。
 
 3)が当てはまる場合ってのを、強引に考えてみよう。一生懸命働いてるけど、貯金なんてできない。たまには美味しいものでも食べたいけど…「じゃあ、この布売って料亭にでも行こうか」ってな話だったらわかる。「楽しいひとときを過ごすため」って言葉は、こーゆー状況のための言葉でしょ。これはこれでいい話だ。けど、「つるのおんがえし」はこんな話じゃないと思う。
 
 そもそも、1)がおかしな選択肢かどうかも怪しい。木下順二版「つるのおんがえし」は文学作品なので、わざとぼかした書き方をして読者の想像に任せている記述も多い。それが「味」ってモノでしょ。そのため、よーく考えると「何で美しい布を織ったのか」は不明確だ。私が思うに、次の3つの解釈が(文章と矛盾しないで)成立すると思う。
 
1)鶴は助けてもらった時から、よひょうにベタ惚れした。「恩返し」って口実で人間に化け、よひょうに近づいた。でもよひょうは「生活苦しいから嫁なんて…」などとヌカすので、正体ばれて別れる危険を承知の上で布を織った。この解釈によると、布を織ったのは「鶴の願望を叶えるための手段」になる。
 
2)鶴は助けて貰った恩返しをしたかった。よひょうには結婚願望があったので、嫁になることで恩を返そうと思った。でも、「生活苦しいから嫁なんて…」って問題があったので、オマケとして生活保護?をつけた。この解釈によると、布を織ったのは「恩返しをスムーズに行うための手段」となる。
 
3)鶴は恩返しとして、よひょうの生活レベルを引き上げようと考え、布を渡そうと考えた。けど、赤の他人が布を渡すってのは不自然なので、嫁としてよひょうの家に潜り込もうと考えた。この解釈によると、布を織ったのはスバリ「恩返しのため」である。
 
 この3つのうち、どの解釈が正しいのか。そんなことは追求するだけ無駄だ。作品の中に判断する基準がないし、多分この3つが微妙に入り交じったもの(比率は不明)が答えでしょ。え?1)以外愛がない?そんなものは結婚後に出てきても不思議じゃないでしょ。「義務を手段として愛が生まれる」なんて、文学作品には腐るほど例があるんだから。「電車男」を考えてみるといい。エルメス嬢と電車男最初のデートが「愛から」なのか、「恩返しという義務感から」なのかはビミョーでしょ?ささやかながら愛があったのは確実(でなけりゃ「キモい」と言われて終わり)だけど、きっかけとしては義務感も大事でしょ。
 
 解説文の作者は、布を織ったのは「愛だよ愛」と言いたいんだと思う。選択肢作った側も「愛だよ愛」と言いたいんだと思う。それはわかる。恩返しという名の義務感だけじゃ、自分の身を削るなんてできないだろう。けどさあ。その「愛」ってどっから来たの?きっかけとしての義務感はどこに行っちゃったの?「愛」と「義務感」の二択だってんなら、確かに愛でしょ。けど、世の中そんな単純なモノだとは思えないね。「鶴は心の底から恩返しのためやったと確信してたけど、端から見る分にはどう見ても愛」って状態の場合も「愛だよ愛」だけで片付けるのかぁ?
 
 文学作品の読解力ってのは、「たった1つしかない正解」を見つけるためのものじゃねえ。「こうかもしれない、ああかもしれない」という、たくさんある正解を見つけるためのモノだと思う。読解力について語った本の中に、「読解力の何たるか」がわかってない記述(しかも、正解とヌカす選択肢には不適切な表現あり)があるってのはどうなのよ。私も物書きの端くれ、ここは声を大にして抗議したい。
 
 とまあ、怒りにまかせて書きなぐってきたけどさあ…なんかすげーマズいこと書いちゃったような気がする。読解力だの表現力に関する部分じゃない、愛について語ってる部分だ。なんか、最高軍事機密をさらけ出しちゃったような気分が…まあ、気のせいってコトにしておきますか。
 
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12月13日

 悩んだ末に、本日の献辞はたくさま。に。今回偉かったのは、私じゃなくて貴方です。おかげでフジヤマケンザン様への「借り」を、少しだけ返せたような気がします。
 
 うわははは、やっぱ香港最高!沙田はオレの庭だぜ!行ってきました香港国際レース。本日は競馬中心にお届けします。他の話は後日にでも。
 
 今年はフジヤマケンザン様が香港国際カップ(当時)を征して10周年。こんな記念すべき年なんだから、香港に行きたい!ってんで行くことに。ほとんど気分は国内旅行。旅行準備なんて全くしてない。先週の日記に「行く」って書くのを忘れたぐらいだ(笑)。
 
 香港のレースは相対的に予想しやすい。前日にやってる競馬予想番組が親切だから。もちろん何言ってるのかさっぱりわからない(広東語だから)けど、調教や前走の映像がしこたま流れるからねえ。今回もバッチリ予想して競馬場へ突撃しました。
 
 1R。一般戦。とはいえ、サイレントウィットネス様の弟だのフジキセキ産駒(豪州産)だのが出走しており、さり気なく注目レース。しかし、1着馬はともかく2着が抜けてハズレ。いきなり穴馬券の登場。これで「今日は荒れるのか?」と思ったんだけどねえ。
 
 2R。「今日は荒れる!」と読んで穴っぽく攻めたところ、単勝1倍台の馬があっさり勝つ。勝ったのはフサイチペガサス産駒で、「なんかダート向きの走りだなあ」と思っていたのに。何かの間違いでJCダートにやってきた場合、注目が必要かも。
 
 3R。香港ヴァーズ。私の狙いは天才騎乗のチェリーミックス。「単勝勝負だ!」と思っていたんだけど、直前で急に弱気が襲ってきた。ウエスターナーの鞍上は魔神ペリエ。呪いをかけないのは極めてマズい。さらに、ウィジャボードの名前を見た瞬間、ボルジアって馬(JC負けて香港で勝った馬)のこと思い出してねえ…ついでに日本馬シックスセンスも「オレが買わないと来るってギャグぶちかますつもりじゃ…」って予感がしてきた。そこで馬連Boxに切り替えたところ、これが大的中。1着ウィジャボード、2着は接戦の末シックスセンスときたもんだ。あ、危なかった…
 
 4Rはお休みの予定だったけど、つい調子に乗って馬券買ってしまう。ここも穴を狙ったんだけど、1番人気が突っ込んできてパー。この時点で今日は「穴−本命の繰り返しでは?」ってことに気がつく。こういうヨミは大切だよね。
 
 5R。香港スプリント。サイレントウィットネス様不在でいきなり混戦模様。しかし、私は考えた。実は簡単じゃねえかと。このレースのトライアルの上位3頭と、別路線組としてケープオブグットホープ(香港馬)とアドマイヤマックス(日本馬)の5頭に絞れるんだもの。強気に3連複で攻めたところ、予想通りトライアルの3・1・2着の順で決まる。勝ったナチュラルブリッツは元マカオの馬(今は香港馬)で、去年このレース3着。言っては何だけど、単純なレースでしたな。わはは。
 
 6Rはお休み…のはずが、また馬券を買ってしまう。本当なら1番人気が勝つ順番だけど、なんか流れ変わってきそうな気がして。これは気のせいでした。うむむ、こうなると次は…
 
 7R。香港マイル。流れから言えば1番人気が負けるはず。私の本命は前日売りで1番人気だった日本馬アサクサデンエン。これはマズいかぁ?と思ったところ、当日の1番人気は地元のブリッシュラック。じゃあ安心して…とアサクサデンエンと心中するつもりで馬券買ったところ、勝ったのは日本馬は日本馬でもハットトリックの方。鞍上はおなじみ魔神。日本語で「魔神やめろぉ〜!」と叫んだバカは私だけだろ。もっとも2着は地元の人気薄で、他の日本人もハズした奴が多かったと思われる。
 
 8R。本日のメインイベント、香港カップ。今年はメンバーが揃わず、人気は地元期待のヴェンジャンスオブレイン。単勝1倍台と、絶大な人気を背負ってました。私も「こいつは堅い」と思ってましたね。問題はヒモ。熟考の末、人気の馬2頭を斬って少し穴っぽいところで勝負。コレが大正解。フランス牝馬のプライドが2着に突っ込んできて、これまた的中。やはりメインレース的中は嬉しいね!
 
 最終。やっぱり買ってしまう。流れから言えば1番人気は来ない…と読んだけど、勝ったのは1番人気。あちゃー。これで一般戦は全滅だ。いかんなあ。香港競馬初心者じゃないんだから、やはり一般戦を的中させないと。これはこれで不満だな。「仕方ない」で片付けるわけにはいかない課題である。
 
 とはいえ、トータルで勝ったのは間違いない。やはり香港沙田は相性がいいぜ!世界で一番「ヤル気出てくる競馬場」だからなあ。普段から「沙田なら負ける気がしない」と豪語し、競馬場に着けば「絶対儲ける!」と自分を追い込んで予想してるだけのことはある。観光気分で馬券買ってる輩は多いと思うけど、少なくとも私は違う。「世界一アツい」と言われる地元民に負けない気合いで馬券買ってる。それが礼儀だと思うんだけどな。
 
 「十年一昔」と言うけれど、この10年で競馬はかなり変わったと思う。当時日本馬は海外遠征未勝利で、それよりさらに格下なのが香港競馬だと信じられていた。今では日本馬の海外勝利は「良くある話」で、香港馬はそのライバルとされている。この香港国際デーも、「東洋の地方イベント」から「世界の重要レース」にまで出世した。この10年は、アジアの競馬が昇竜のごとき出世を遂げた期間だと言ってもいいだろう。
 
 それでもね、やっぱり変わらないものもある。競馬の楽しさだ。あれから色々と経験積んできたわけだけど、やっぱり香港競馬は楽しいよ。アツいスタンドの雰囲気、レベルの高い競馬、そして馬券的中の嬉しさ…こういったものは、10年前と何1つ変わっちゃいない気がするね。変わったもの、変わらないもの。それら全部ひっくるめて楽しめるのが、私にとっての香港競馬だ。
 
 実は今回、ある意味とてつもないイベントに遭遇した。同行者のたくさま。のサイトに、香港地元民から書き込みがあり、「当日逢って競馬の話を聞かせてくれ」って要請があったのだ。そ、そりゃあ「競馬は世界の共通言語!」って豪語してる私だけどさあ…正直ビビりましたよ。
 
 詳細はたくさま。の香港旅行記を読んでもらうとしてだなあ。私自身の感想を言うと、「やっぱり英語鍛えなきゃ駄目だ」だね。主にこちら側の英語力に問題があり、思ったように会話できなかった気が…向こうのイントネーションがネイティブスピーカーと微妙に違ったのは事実だけど、たったそれだけで会話が成立しないってのは、コッチの問題が大きいでしょ。この点だけは本当に申し訳なかった。この時ほど、自らの語学力の低さを呪ったことはないね。
 
 現地で出会ったloi君はとても若く、競馬歴も1年だとか。その割にはヤケに日本競馬に詳しいなと思ったら、何でもゲームの「ギャロップレーサー」で競馬を覚えたとか…唖然呆然愕然である。「ゲームで競馬覚えました」なんて奴がゴロゴロいるのは知ってたけど、そんなの生息してるのは日本だけだと思っていた…香港の競馬文化は、日本のそれを追いかけているんだなあ。なんか猛烈に感動してしまいました。
 
 遠征してくる日本人にいちいち連絡を取り、逢おうとする…これはなかなか出来ることじゃない。勇者と呼ぶに値すると心底思う。10年前、フジヤマケンザン様と共に香港遠征をした私は、勇者だった。それから10年経って、香港で私を超える勇者と遭遇したわけだ。素晴らしい。「超えられる嬉しさ」ってものを初めて味わった気がするね。これは簡単に味わえるモノじゃないと思うぞ。
 
 たくさま。に香港競馬を教えたのは、疑いようもなく私だ。彼は私以上に香港競馬にハマり、そのおかげでloi君と遭遇した。私が切り開いた道が、こんな形で後へと伝わったことになる。うーむ、これが文化交流ってものなのかねえ。私自身は何も考えずバカやってただけなんだけど。バカも飛び抜けると、思わぬ実りがあるってことなんだろうな。これもこの10年間の副産物だろう。
 
 とまあ、今回はしみじみと10年って歳月の重みを感じる旅になりました。とはいえ、私だってまだまだ老け込むような年じゃない。それはそれ、これはこれだ。これからもバカやって、ワケわからん伝説?を築いていかなくては。これからも「ワールドクラスの海外競馬バカ」として邁進していかないと。部分部分はともかく、トータルでは若い者には負けないぜ!…って、力一杯断言することなんだろーか(笑)。
 
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12月15日

 本日は香港旅行・競馬以外編。一般の観光とは無縁の、ワケわかんない情報満載で行きます。ある意味、コレほど役立たずの旅行記も珍しいのでは。
 
 諸般の事情により、まーたしょーこりもなく香港サッカーを観に行ってしまいました。前回はリーグ最終戦で、今回はカップ戦決勝。閑古鳥が鳴いていた前回と違い、今回はそれなりに客入っていました。応援団とかいたし。これはカップ戦だからか、それとも香港サッカーが盛り上がってきたからなのかは不明。片方は前回と同じチームだったので、「人気のあるチームだから」ってことはなさそうだ。
 
 前回観た香港サッカーはスゴかった…個人技はそれなりなんだけど、戦術がなっちゃいねえ。サッカー観戦はド素人同然の私が、一発で「ボロサッカー」と断言できるレベル。はっきり言って日本の国見高校に勝てません。どーせ今回も似たり寄ったりってことはわかっちゃいたけど、どの程度向上したのかは興味深い。
 
 というわけで試合観たんだけど…相変わらずのボロサッカーでした(笑)。ただ、前回よりはサイド攻撃が機能していたような。でも、「ボールのあるところに集まっちゃう」のは相変わらず。サイドチェンジって概念がない。それと、DFとキーパーの連携がお粗末。キーパーが気軽に飛び出して、ゴールマウス空っぽ。挙げ句の果てにキーパーからDFへのパス奪われてゴール(Jリーグでもやってたなあ)される有様。前回よりは進歩したけど、まだまだまだ覚えるべきことは多いと思う。
 
 こんなボロ試合観て何か楽しいのか?実は結構楽しいんだな。レベル低くてもサッカーはサッカーだし、、滅多に観られない珍プレー見せてくれるし。正直、ギャグとしては相当楽しめた。どう考えてもそれじゃいけないんだけど。それに、一応は「進歩」ってものも確認できたし。ドヘタが向上してゆくサマを観るのは、これはこれで味があると思うな。
 
 ちなみに、結果は前回同様ハッピーバレーが負けていた。内容押しまくっていたのに、つまらんミスからの失点が多くてねえ。一応「競馬場がある土地だから」って理由で応援してやったんだけどなあ。どうも私は、このチームの疫病神なんではないかと。ハーフタイムの時、トイレから戻ってきて選手入場口を横切っていた私を襲撃していたら、結果変わったかもね(笑)。
 
 試合が終わった後に向かったのは、金魚街。「香港に入荷されてるアジアアロワナ」が見たくて。アジアアロワナは中国名「龍魚」で、縁起物とされてる。極上品が拝めるんじゃなかろーかと期待していたんですよ。いやもう…うっとりするほどのアジアアロワナ様が山ほどいました。ちなみに香港では、観賞魚のお値段は安めなのではないかと。さすがにアジアアロワナは買えないけど、なんか1匹連れて帰りたくなった…誘惑押さえるのが大変でした(苦笑)。
 
 その次に向かったのが、香港のヲタク街・信和中心。つい「ペットショップオブホラーズ」広東語版ってモノを買っちゃいました(苦笑)。いやあ、コレ知ってる奴は少数派だと思うぞ。つーか、何で知っているんだオレ。なお、マンガ・アニメ・ゲームの大半は日本製で、おそらくはちゃんとライセンス版。「海賊版撲滅運動」ってのは一応本気なのかもね。ただ、アイドルVCD&DVDは海賊版と思われるけど。
 
 ここで思わず尻込みしてしまったのが、現地のマンガ。日本でも一部で韓国人作家の作品連載してるけど、現地民が現地向けに書いた作品ってどうなのか、気にはなったんだよね。でも、結局買う勇気は出なかった…広東語わからないってのが主要因だけど、もう1つ気になったのは、万が一気に入っても続きを購入できないってコトである。
 
 さすがに役立たず情報だけじゃ気が引けるので、少しは役立つ情報も提供しましょう。香港と言えば食。今回はネタとして回転寿司を試してみました。何にでも火を通す中華料理の本場で、ナマの魚のお味はいかに?これは結構気になっていたんですよ。でも、結論から言えばフツーの回転寿司でした。握りの技術はコンビニに置いてある寿司と同レベル。ネタはフツーに冷凍物か。青物が回ってなかったのは、足が早いからかな?欠点としては、サビが効いてない・ガリが置いてないってところか。うーん、正直言って何度も行く店じゃないなあ。
 
 香港はいい。どこがいいって、なんと言っても暖かい。寒さが苦手な私にしてみれば、日本は寒すぎますよ。特に帰国以降寒い日が続いているから、なんか香港に帰りたくなってきちゃいます。ま、放置しておいてもそのうち行くでしょ。私のことだから。
 
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12月16日

 仰木元監督死去…直前まで監督やって、しかもシーズン全うしてから倒れるとは、ある意味本望だったのでは。心残りがあるとするならば、シーズン終盤に体がきかなくて、思うように采配を振るえなかったことではないかと。でも、少し格好良すぎやしませんか?長い長い隠居生活を送って欲しかったですよ…
 
 まあ、こーゆー話題はこのサイト向きじゃない。とはいえ、フザけたネタを採り上げる気分じゃないのも事実。つーわけで、ちまたで話題の構造計算書偽造問題について吼えておきましょう。私なりの視点で。
 
 この問題に関しては、「誰が支持したことなのか」が熱心に追求されている。やれ建築士がやっただの、建設会社が強要しただの、コンサルタント会社が「節約しても大丈夫」と入れ知恵しただの…しかし、私に言わせるとそれはどーでもいい。
 
 確かに、被害にあった人々にとっては重要なことだと思う。「誰が弁償してくれるのか」に関わる問題なんだし。その点を考えると、今やってることが茶番劇だとは思わない。でも、その影で「真の問題点」が誤魔化されてるような気がする。
 
 私の考える「真の問題点」は、構造計算書を検査した会社である。イーホームズとか言ったなあ。よーく考えて欲しい。ここがしっかりしていれば、そもそもこんな問題は発生しなかったはずなのだ。
 
 悪意の有無を問題にするならば、多分ここが一番悪意が少ない。「もっと鉄筋増やせ」って支持したからって、この会社の懐は全く痛まないから。それでも、私はここが「一番悪い」と思う。私は「無能・無責任」ってのが大嫌いだから。
 
 一番許し難いのは、「性善説に従って検査していた」とヌカしやがったことかな。なんか聞こえのいい台詞ではある。「他人を信じる」ってのは確かに美徳だから。でも、騙されちゃイケナイ。性善説に従うのなら、そもそも検査なんて不要ではないか!書類の体裁と計算式の結果チェックだけなら、そこらの派遣社員でもできることでしょ。だったら、アンタラの存在意義って何?これぞ無能・無責任の極みだ。
 
 検査機関の存在意義は何か。ダメな書類をハネることである。それが単純なミスで生じたモノか、悪意あるモノなのかは問わない。それができるって言うから検査を行い、そのための費用を(どこからかは知らないけど)貰っている。なのに、山のような数のダメ書類を通しやがった。この時点でココは「検査機関失格」だ。強制的に解散させられても、文句言えた筋合いじゃないと思うね。
 
 こんな無能・無責任な検査機関が存在していたのは何故だ?「民営だからダメ」ってのは短絡的かもしれない。官だってダメな奴はダメなんだし。ましてや、小泉改革と直接は無関係でしょ。小泉改革は「民に出来ることは民に」とは言ってるけど、民に出来ないことまで民にとは言ってないんだから。ただ、民に出来ないことまで民営化しちまった可能性はあるね。それを検証する必要があるとは思うけど、今の政府・国会やマスコミにそれを期待するのは酷かも。なにせ民営化のメリットしか口にしない集団だから。
 
 民営化にはメリットもあるけど、当然デメリットもある。「何もかも良くなる」ってのは、大抵の場合都合のいい幻想だ。こんなクズ検査機関が登場したのが「民営だから」って理屈が正しいと仮定した場合でも、見直すかどうかは何とも言えない。元に戻すこともまたメリットとデメリットを伴うから。ただ、正直言ってみーんなメリットだけ見て、デメリットの検討ろくすっぽやってないような。これじゃあ何度見直ししたって無意味じゃないか?
 
 誰が騙したからこうなったのか?を追求するのは大切だ。でも、これは「被害者の方」だけにとって大切なことであって、我々第三者はまた別の立場で考える必要があるのでは。同情するのは大切だけど、それに肩入れしすぎて「冷静な視線」を忘れちゃいけないと思う。姉歯建築士は「アソコなら通ると思った」などと証言している。これがどんな意味を持つのか、真剣に考えてもらいたい。ダメ書類を通した実績があるか、あるいは怪しいカネ貰ったかのどっちかなんだから。
 
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12月19日

 Vリーグはついに決勝トーナメント入り。昨日はDASREICH・有楽斎戦が行われました。本日は、その時のレポートを中心に。
 
 事前の予想では、DASREICH殿若干有利と思っていた。これは単純にリーグ戦成績の比較から。それに、有楽斎殿はリーグ始まってからこのゲームを「覚えた」ので、経験の差もあったし。ただ、有楽斎殿はリーグ戦・スパーリングを通して猛烈に成長していたので、逆転の可能性は低くない。
 
 DASREICH殿は「ミスの少ないプレイ」が持ち味の1つ。しかーし!この日の対戦では大きなミスが出た。表の連合軍側でプレイ中、Uボートによる海域支配権打ち消しを見落とし、海域支配網に大きな穴を開けてしまったのだ。しかも、よりによって北海で。これは致命的な痛手である。
 
 フツーのプレイヤーなら、これで崩れる。ミスが恐ろしいのは、単にその結果生じた損失だけに留まらない。「やっちゃった」って落胆、「取り返さなきゃ」って焦り、そういうマイナス思考が足を引っ張るからね。しかし、あの厳しいリーグ戦を突破した猛者は違う。一本失うのは仕方ないと諦め、最少失点での敗北を覚悟。結果枢軸軍(有楽斎)+2で表の対戦を終わる。これはかなり難しいことだと思うな。なにしろ喫煙所では表情堅かったくらいの衝撃だもの(笑)。
 
 DASREICH殿の不幸は続く。裏の対戦ではUボートテクノロジーが微笑まず、中盤6ターン目にしてUボートが壊滅的打撃を被る。単に勝てばいいってワケじゃないだけに、これは厳しいなんてものじゃない。これは勝敗決まったか?私はそう思っていた。
 
 第7ターン。DASREICH殿は長考に沈む。有楽斎殿の連合軍艦隊は、北海・バレンツ海・北大西洋に戦艦を散らし、南大西洋はポケ戦対策の小艦隊を派遣したのみ。分厚い守りである。しかし、ここで出撃を見送ると状況は悪化が予想される。疑いようもなく勝負所だった。
 
 端で見ていた私の結論はこう。出撃は極めて分が悪い。悪いけど、ここで勝負しないと敗北決定。問題はドコに出撃するか。これは簡単に答えが出なかったので、私もつられて長考してました。見学者までもが真剣に頭ふりしぼっている光景は、ちょっと異様だったかもね。
 
 最終的に私が出した結論は、北海への全力出撃。後の展開考えると、ここを支配するのが一番いいので。ただ、ここで余計な色気出し、空軍をバレンツ海に回して船団攻撃したらヤバい。あえて3点黙ってくれてやってでも、北海での勝率を高める価値がある。こうやって結論だけ書くと簡単そうに聞こえるけど、この結論に達するのは大変でした。
 
 DASREICH殿の結論はいかに?私と同じ結論でした。これはちょっと嬉しかったな。まあ、それでも勝つのは相当厳しい…と思っていたんだけど、ここで運がDASREICH殿に微笑む。かなり厳しい戦いにもかかわらず、かなり一方的に枢軸側が勝利を治めたのだ。これは連合軍にとって致命的。1海域あたりの支配点が低いので、こうなると逆転が難しいのだ。後は淡々と押し切る形で枢軸軍(DASREICH)+3勝利。得失点差により、DASREICH殿が準決勝に進出することとなった。
 
 やはり決勝トーナメントは違う。リーグ戦も緊迫感は相当なモノだったけど、さらにその上を行く。見た目は静かでも、火花が飛び散るようなアツい勝負でしたね。ミス・不運があったのは事実だけど、そーゆーのも含めて「名勝負」だったのでは。いやはや、見てるだけで大満足でした。
 
 勝ったDASREICH殿だけでなく、負けた有楽斎殿も見事だったと思うな。やはり気合いが違うし。ゲーム中に初歩的な覚え書きを見て作戦を練る姿は、「見習わなきゃ」とか思いました。私が細かいところまで見たのは裏の後半だけだけど、ミスらしいミスは発見できなかった。
 
 惜しむらくは、たった1つ「気がつきにくい」ミスを犯していたことかな。このミスはゲーム中どころかその後の感想戦でも発見できず、私が家に戻って落ち着いてゲーム版を眺めているうちにやっと発見できたモノ。第7ターンに北海を失った後、北大西洋にいたコンボイを英本国に入港させるべきだったのだ。枢軸軍もギリギリの勝負をしてたので、この1点は重くのしかかったはず。結果として引き分け延長戦に持ち込まれた可能性が高い。でも、これは結果知ってる事後だからやっと気がつくレベル。ミスと言えばミスだけど、フツーはミスとは呼べないほど高度なモノだ。
 
 この業界、たまに「これこれこーゆー作戦使って、ミスしないで運が普通なら勝てる」って言い方をする人がいる。まあ、言いたいことはわかる。わかるけど、勝負の恐ろしさを知らないで結論出すのは早いと思うな。精神的に崩れるのは簡単なんだから。この私だって、調整ミスすれば一瞬で崩れる。事実昨日は思いっきり弱気が出て、途中投了しちゃったし。いやあ、香港直後で有馬記念直前ですからねえ。調整難しいですよ。
 
 Middle-Earth東京支部には、かなりの勝負師が揃っている。ここで強いってのは相当なモノじゃないかな。勝負挑まれるのが大好きって人が多いので、「我こそは」と思う人はかかってきなさい!私じゃなくてもっと強い人がいつでも勝負受けてくれるはずだから。私?いやあ、必要に応じていつでも逃げますよ(苦笑)。
 
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12月20日

 本日は、有馬記念の事前予想を。必要なことでしょ。今日やっておかないと、まーた忘れそうだからなあ(苦笑)。
 
 人気になるのは、ドコをどう見てもディープインパクト。菊花賞よりは人気にならないと思うけど、単勝1倍台は確実。正直儲かりそうもない。まあ仕方ないとは思うけど。
 
 正直言うと、「ホントにそこまで信用していいのか?」ってのは気になる。確かにディープインパクトは強い。ただし、現時点では「今年の3歳馬の中では」という言葉ががついてしまう。もしこの世代のレベルが低いなら、あっさり負けちゃう可能性があるのだ。
 
 私の怪しげな持論によると、今年の3歳馬は…よくわからん。夏の下級条件で好成績を収めていたので、「コレは強いのか?」と思っていたんだけど、この秋の重賞では案外成績が伸びてない。私は世代比較を重視してるだけに、コレは気になる。普通の年ならもう少し明確な結論出ているんだけど…
 
 JC組とディープインパクトの比較だけ考えると、一番参考になるのは香港ヴァーズでしょ。勝ったのはJC5着のウィジャボードで、2着はディープインパクトと共に走っていたシックスセンス。ここから出せる結論は…やっぱりビミョーじゃねえか(笑)。アルカセットが天才付きで出走しているのならともかく、他の馬との差はさほどないのかなと。ただ、だとしたらディープインパクトは過剰人気だとは思うね。さすがに。
 
 香港ヴァーズを見てきた限り、シックスセンスは「不利もなければ有利もない」展開での2着だと思う。まあ実力通り走ったんじゃないかな。ウィジャボードの方はJCより展開に恵まれた…というより、JCは鞍上ファロンが仕掛け早すぎたような気もする。とはいえ、実力比較としては「いい勝負」と結論づけていいような。
 
 問題は状態。特にJC組は「激走の反動が…」って意見が出回っている。ただ、ウィジャボードの走りを見る限り、そんなものはカケラも感じなかった。JCを2分22秒台で走った2週間後に強敵相手に快勝できるんだから、反動を強調しすぎるのはいかがなものかと。「オグリキャップは…」とヌカす奴もいるけど、あれは香港馬並に使い続けていた馬。調教でちゃんと動けているのなら、反動は気にしなくていいような気がする。むしろディープインパクトの方が心配かな。好調時に間隔あけるのは、少し心配なので。
 
 コース適性で言うと、ディープインパクトは少し心配。私は春先に「負けるとすれば皐月賞」と主張したけど、その理由の1つに「中山は向かないのでは?」って読みがあった。結局皐月賞は実力で押し切ったとはいえ、今回は相手が揃っている。この点も不安だねえ。
 
 さらに言うなら、実は武豊は有馬記念苦手である。勝ったのはオグリキャップのラストランだけ。あの時は「よくぞ勝たせた」と褒められたけど、2着は「芦毛は嫌い・2着は大好き」メジロライアンだ。腕がどうこうって話じゃないような気が…有馬記念勝てなかったスーパークリークの呪いでもかかっているんじゃねえか?
 
 まあ、どれもこれも「ささやかな不安」だとは思う。でも、不安は不安だ。にもかかわらず、単勝1倍台。馬連その他も「すさまじい」倍率と思われる。これは…正直言って、蹴飛ばした方が旨味があるような気がして仕方ない。いや本当に。さすがに三連複からは蹴飛ばせないけど、馬連なら蹴飛ばせるんじゃなかろーか。実際蹴飛ばすのは、相当勇気が必要だけど。
 
 じゃあ何が来る?まあ筆頭はゼンノロブロイか。今年未勝利だけど、元々この馬は善戦マンだ。去年が異常だっただけで、今年の姿こそゼンノロブロイらしいって話はある。そんな馬がアタマから買えるのかって話はあるけど、「衰えた」までは言い過ぎじゃないかと。2着は結構堅いんじゃない?まあ飛んでも不思議はないけどさ。
 
 取捨に悩むのは、ハーツクライ。コイツは展開がスローならダメ。中山も苦手。おまけにGI未勝利。「いらんわ!」で片付けたいところなんだけど…でも前走は相当頑張ったからなあ。なんか反動もなさそうだし。どう判断していいのか、直前まで悩みそう。
 
 展開の鍵を握るのは、レース後に引退式やるタップダンスシチー。過去にシンボリクリスエスが「有馬記念勝った直後に引退式」ってのをやらかしており、一応縁起はいい。まあ「コレで引退」って状況である以上、見苦しいレースはやらないような。秋天みたいなスローってのはこの馬らしくないので、JCほどじゃないけどブッ飛ばすんじゃないかな。そうなるとハーツクライは斬りにくいわけで…うーむ。
 
 穴馬として注目なのは、サンライズペガサス。秋天は、スローなのに積極性に欠けた騎乗した誰かさんが悪い。JCはさすがにハイペースすぎた。そう考えると、JCよりは多少落ち着いた展開になりそうな今回、改めて注目が必要かも。特に、ディープインパクトのヒモとしてはオススメじゃないかな。ディープインパクトが勝つ時は「ヒモがわけわかんない」ことが多いので。似たような理由から、ヘブンリーロマンスもオススメできるかな。こっちはそこそこ人気になりそうだけど。
 
 ディープインパクトを信用する。その気持ちはわかる。わかるけど、「作られた偶像」を無批判に信じているだけ、ってのは感心しない。どうせディープインパクトを買うのなら、他の馬だって強いってことをわかった上で買って欲しい。それが馬を信じるってことだと思うな。
 
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12月22日

 寒い!何で日本はこんなに寒いんだ!あーやだやだ。暖かい香港かドバイにでも逃げ出したいですよ。ホントに。
 
 本日はヲタクネタ。もう少し頻度を増やしたかったんだけど、なんかまとまり悪かったんだよね。今回は、めでたく復活した「ガウガウわー太」にいってみよう。うう、またマイナーな…
 
 この作品、元々は「週刊コミックバンチ」(新潮社・毎週金曜発売)連載作品だった。しかし、ものすげー中途半端なところで連載が中断していた。何があったのかは不明。その後復活をじっと待っていたところ、今月9日に新創刊された「Comic REX」(一迅社・月刊)に復活が決定した。創刊号には予告のみで、来月から本格始動するらしい。そんなわけで、また購入する雑誌が増えてしまいました…
 
 しかし、一迅社ってのは侮れない。この「わ−太」といい、ゼロサムの「嵐雪記」といい、私が「復活を待望してる」作品をことごとくかっさらっている。なんか狙われているみたいだ(苦笑)。これ以上購読雑誌が増えないよう、我慢してたはずなんだけど。ついこの間「コミックBLADE」を我慢しきれなくなってしまい、「もう増やすのはやめよう」と心に誓ったはずなのに。ま、私の防衛網が弱すぎるだけって話はあるけどね。
 
 作品のジャンルは、ラブコメになるんだろうな。獣医の跡取りで、相手に咬まれた時限定で動物と会話が出来る高校生が主人公(わー太ではなくて太助クン。)を巡る恋愛話がメイン。一応山のように動物出てくるんだけど、「獣医ウンチクモノ」(結構ある)ではない…と思う。
 
 私は「獣医モノ」が結構好みである。幼少の頃、「ドリトル先生シリーズ」(傑作である!大人も読むべし)読破してしまった影響か。少年誌・青年誌掲載作品は大抵目を通したことあるはず。このジャンルの傑作「動物のお医者さん」(佐々木倫子・白泉社)もコミックスで読んだ。当時「何で少女マンガなんだ!恥ずかしくて雑誌買えないじゃねえか!」と吼えていたものです。ふ、青かったなオレも。
 
 そんな私なので、なんとなーく読み始めて…ハマりました(苦笑)。「バンチ」で唯一熱心に読んでる作品でしたね。連載中断により、雑誌そのものをあまり読まなくなってしまった…これは私にしては相当珍しい現象である。だって、本当に読むところないんだもの…
 
 この作品のドコがいいのか。動物がいっぱい出てくるから…ってのは当然なのでさておくと、「主人公が誰とくっつくのか、さっぱりわからん」ところかな。一応本命として「わー太の飼い主」ってのがいるんだけど、諸般の事情によりマジに脈が薄そう。太助クンの一方通行に限りなく近い。「後輩」は逆に後輩側の一方通行。こうなると同級生の「委員長」が浮上してくるんだけど、この娘も色々問題があってねえ…このもどかしさがイイんだな。
 
 私のお気に入りキャラは、尾田島委員長。私のお気に入りにしては珍しく、キャラ人気投票で1位になった経験あり。メガネでツンデレ(普段ツンツンしてるくせに、2人っきりだとデレデレってキャラのこと。最近流行らしい)ってだけで人気確定でしょ(笑)。この娘、猛烈に不器用で押しが弱くてねえ…私に言わせると、そこがイイんだな。連載再開は修学旅行(ライバル不在である)という大チャンスからのはずなので、とにかく頑張って欲しい。定番イベント「お風呂でバッタリ」済ませたからって満足しちゃダメだよ!ここはもうひと押し、何なら押し倒せ!(おい)
 
 なおこの作品、コミックスはまだ新潮社のバンチコミックスから出ている。絶版扱いになっていないようだ。REXで始まるのは「ガウガウわー太2」という、厳密には別タイトルの作品なので、ひょっとするとコミックスはこのままなのかもしれない。その辺はまだよくわからん。この作品置いてあるマンガ喫茶が「2」を仕入れるかどうかは注目に値する。一迅社のコミックス入れてるマンガ喫茶って聞かないからなあ。
 
 正直言って、「私限定で」面白い作品であり、一般性は薄い気がする。それでもまあ、一応は紹介する価値があるのかなと。間違って「REX」がコケたりしたら、「続き読みたいのに読めない」作品が増えることになる。それは困るんだよ。ただでさえ山ほど抱えているんだから。というわけで、皆様も気が向いたら買ってあげてください。他の作品も割と面白そうだし。
 
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12月26日

 うわははは、やったぜ!やっぱり競馬は単勝でしょ!うう、有馬記念勝ったのっていつ以来だろ…そもそも、思い起こせば15年前に!(以下略)。
 
 金曜夜から土曜ずっと、何故か私は有馬記念のオッズ解析にハマっていた。ディープインパクトの人気が気になったからではない。デルタブルースのオッズが気になったのが原因だ。そりゃーこの馬は去年の菊花賞馬。おまけにステイヤーズSを買っている。そこそこ人気になるのはわかる。わかるけど、なんと3番人気…ちょっと待て。
 
 ディープインパクトはわかる。無敗の三冠馬だ。ゼンノロブロイもわかる。去年の勝ち馬で、今年も大負けはしてない。でも、何でこの次がデルタブルース?いやこの馬の力は認めるけど、それでもハーツクライを高く評価するのが筋でしょ。JC最先着馬なんだから。あの内容のドコに不満があるというのか。天才相手にたった3センチしか負けなかった馬だよ?フツーなら勝ったも同然。なのにこの人気ってのは…
 
 ずーっとオッズとニラメッコして、出た結論は次の通り。ディープインパクト単勝は人気過剰。単勝オッズと複勝オッズの間に整合性がとれてない。デルタブルースは全部人気過剰。いくら何でもソコまで強くない。期待値の割にオッズがいいのは、問答無用でハーツクライ単勝。この結論には異論もあるだろうけど、少なくとも私はそう考えた。
 
 私がオッズ解析を真剣にやるのは、香港遠征の時ぐらいである。香港は何故かオッズ情報が充実してるので、「どう買うべきか」を考える時に役立つからね。これは香港競馬で勝つための「極意」だと思う。けど、日本じゃこーゆー情報入手しにくいので、手間の割に意味がない。結局「勝つ馬」探す方が大切なんだし。だから、日本では真剣にオッズ解析したことはなかったんだけど…
 
 それでも、正直言ってオッズ解析の結論に身をゆだねる勇気はなかった。だって、結論はハーツクライ単勝だよ?先週、「いらんわ!で片付けたい」と書いたのは嘘じゃない。いくらオッズが安すぎるからって、勝ちそうなのはディープインパクト。世間の風潮に逆らってまで、ハーツクライを推す価値があるのか…正直、迷いはありましたね。
 
 結論を出したのは、ディープインパクトの馬体重を見たとき。−4Kgだと?それは軽くないか?普通これぐらいのマイナスなら「誤差の範囲」で片付けるところだけど、気温が下がって体重絞りにくいはずのこの時期にマイナス。字ヅラ以上に大きなマイナスと受け取れた。ということは、ディープインパクトに不安あり…これで私の中でヘンなスイッチが入っちゃいました。
 
 ディープインパクトを蹴飛ばす。この際これは問題にしない。でも、だからってハーツクライでいいのか。確かに不安は山ほどある。売るほどある。「この馬の単勝なんて買えない理由」を小一時間は語り続けることができる。でも、思えばこの秋、私はこの馬を買い続けていた。しかも、競馬場へ行くまでそのつもりはなかったのに。私を誘惑する「何か」があったんだと思う。それに、「出来の悪い馬に惚れる」ってのは、私の得意技だ…
 
 レースはスタート直後に終わった…と思った。だって先行してやがるんだもの。橋口調教師が「先へ行けとは行ってあるけど、どうせ無理だから」などと言ってたのに。ま、これはこれで仕方ない…と思ったら、案外スムーズに競馬してやがる。最後の直線では魂の叫び。「そのままぁ!」と連呼してました。結果勝ったのはハーツクライ。世間の低評価を見事に見返してくれました。やったね!
 
 正直言うと、勝ったにもかかわらず、ハーツクライに言いたいことは山ほどある。でもまあ、今回だけは素直に「おめでとう」を言うに留めよう。そうだよな。悔しかったよな。秋天は休み明けの上に展開が露骨に向かなかっただけ、JCじゃレコード更新するほど好走したのに、今回4番人気。それはないよな。たとえ世間はなんと言おうとも、オレはちゃんと見てたぞ。うんうん。良かったな。
 
 ディープインパクトについてだけど、正直言って「いつもの」走りじゃなかったとは思う。けど、競馬ってのはそんなものだ。今回のペースは前半がスロー気味で、後半全体の時計が少し早くなっている。こうなると先行馬有利の「我慢比べ」になり、3コーナー過ぎから動いたディープインパクトには少し厳しかったのでは。おまけに天候の関係から調整が難しく、体調面も万全とは言えなかったようだ。にもかかわらず、イチかバチかの大勝負賭けたハーツクライに半馬身差。「皇帝」シンボリルドルフがJCでカツラギエースの3着に敗れていることを思えば、「負けてなお強し」と称えるに値するのでは。
 
 他の馬も少し触れておこう。ゼンノロブロイは色々と不可解だった。中間楽させたようには見えなかったのに、馬体重は大幅増。おまけに全くいいとこナシ。なんかチグハグだなあ。この辺が、藤澤調教師を尊敬できない理由なんだよね。その影で?同厩のコイントスが5着に来てるけど、あんまり意味ないでしょ。3着リンカーンは「目の前が壁になって…」とのコメントが。ま、鞍上の得意技がソレなんだから仕方ないか(笑)。デルタブルースは大敗。これは私が「呪い」と称して、単勝100円買ったのが原因じゃないかと。やっぱり私と魔神ペリエは相性が悪い。油断してたらヤバかったな。
 
 やはり有馬記念を単勝で仕留めたのは、気分がいい。しかも、絶大なる人気馬を蹴飛ばしてである。シーンと凍り付く競馬場で、ガッツポーズ決めたカイカンと言ったら…これが競馬の醍醐味ってものでしょ。ああ、今回勝負して本当に良かった。ヌルい幸せの誘惑に打ち勝ち、馬券紙クズの恐怖に怯え、震える手と心で馬券買って本当に良かった…
 
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12月27日

 本日はコミケ直前ってコトもあり、ヲタクの話題。コミケは色々と大変なんだよね。今回は2日間の割に「行くべきところの当選率」高かったし。その上東京大賞典も重なってるときたもんだ。初日は企業ブースでガッツリ買い物する予定(頼まれたモノもあるから)なので、「恥ずかしい紙袋持って馬券を買う」連中の仲間入りする予定(笑)。
 
 閑話休題。本日採り上げるのは、先日創刊された「オタクエリート」なる雑誌について。第1回オタク検定の解答と、第2回オタク検定の問題・解答用紙が付属している。ま、実質オタク検定のための雑誌だな。
 
 正直言おう。「オタクエリート」なる言葉には、モーレツな違和感がある。ヲタクに階層があるのはわかる。でも、その上層部分(下層かも)の呼び名がエリートってのは、いかがなものかと。センスの善し悪しではなく、思想的に違和感があるんだよね。
 
 そもそも、「エリート」ってのは「選ばれた人」って意味だ。これはつまり、エリートってのは「誰かによって選ばれてる」って意味合いがあるんだな。それはいい。一般社会じゃ「すでに偉い人」が「これから偉くなりそうな奴」を選ぶんだから。でも、ヲタクを選ぶってのはどーゆーことよ。
 
 私が思うに、ヲタクってのは「世間様がなんと言おうと、オレがいいと思ったモノはいい」って生き様のことであって、単に「アニメ・漫画が好き」ってことではないと思う。確かに「アニメ・漫画が好き」ってのは、代表的なヲタク趣味だと思う。だけど、ヲタクな生き様ってのは、他の趣味でも成立しうるのでは。
 
 ヲタクって言葉は、「流行に流されるのが大好き」な日本特有の言葉だと思う。世間で流行ってることを知らないと、すぐ異端視されるからねえ。「個人には個人の好みがある」って常識が確立してないんだな。だから、個性的な好みを主張すると後ろ指指される。そもそも「オタク」って言葉は、「他人をオタク呼ばわりする、反社交的な奴」だったはずだ。
 
 私は長年にわたってヲタクを続けてきたけど、別に反社交的ではない…と思う。交友関係は決して狭くないし。でも、「誰がなんと言おうとも、オレがいいと思ったモノはいい」って気持ちはモーレツに強い。それが世間の動向と一致してるかどうかは知らない。一致してることもあるけど、どっちかと言えばたまたまだ。だから、自分が好きなものが流行することをさほど好まない。むしろマイナス面の方が気になる。
 
 こう書くと偉そうに聞こえるけど、競馬の世界じゃ当たり前のことである。自分が買うと決めた馬が人気薄でオッズがイイと、「シメシメ」とか思うでしょ?逆に人気になれば「ちぇ、配当安いなあ」の一言。仕方ないと諦めることはあっても、喜ぶことなんてあり得ない。これは穴党・本命党共通の意識でしょ。その昔のヲタクって言葉は「穴党」のみを差す言葉だったけど、今じゃ「本命党」も差す。そーゆーことじゃないだろうか。
 
 そりゃあね、ヲタク同士のコミニュティーってものがあり、その中で色々と階層があるのはわかる。だから、「オタク検定」ってものの存在意義は何となくわかる。わかるけど、エリートって言葉には反発を覚えるね。誰が何の権利でもってヲタクを「選ぶ」んだよ。
 
 そもそも、「ヲタクの常識」ってのは、誰が決めているのか。私のヲタクの定義に従うと、「ヲタクの共通知識」はあるけど「ヲタクの常識」はない。みんな好き勝手やって、知ってることは知ってるけど知らないことは知らない…って状態じゃ、常識なんて生まれようがない。「コミケに行かないヲタク」「コミケに行くけど、アニメは見ないヲタク」なんてのがゴロゴロいる中で、何が常識で何が非常識なのか、誰が判断するっているのか。
 
 この雑誌の方針として、「一般人の思考回路」に従ってヲタク文化を権威付けするのが狙いのような気がする。登場するのが鳩山由紀夫・平沢勝栄・東大ときてるからねえ。ヲタク市場も肥大化してきたから、それに従って「一般化」されてきたってことなのかねえ。確かに市場原理だの何だのに従えば、一般化に利点があるのは事実だけど…
 
 私が知る限り、ヲタクってのは別に反社会的ではない。私は相当アナーキーな思想の持ち主だけど、これは立派な例外だ。「世間様がなんと言おうと、オレがいいと思ったモノはいい」って思想を持っていたからって、政治に関する関心とかはあるのが普通でしょ。むしろ、流行を追いかけることに汲々とし、世間で言うところの権威に従うことしか考えず、「敷かれたレールの上を走るのがカシコイ生き方」と信じて疑わないような連中(確実にいる)の方がよっぽど害悪じゃないかと。この雑誌を読むと、そーゆー生き方をしてる人間のためのものじゃねえかって気がしてくるんだよね。
 
 こんな発想が出てくるのは、やはり若いヲタク層が増えてきたことと関係があるのかなあ。私より上のヲタクってのは、とにかく力ずくで「自分が行く道」を切り開いてきた。それに対し、下の人間はその道を単に後追いしてきただけだからね。古いヲタクは「コミケが中止に追い込まれた!」って聞いても、「やっぱり」「いつかやると思った」で片付けるけど、最近はそうじゃない奴も増えてきたような気がするし。
 
 自分で購入しておいて(単にオタク検定の問題と答えが知りたかったから)言うのは何だけど、こーゆー雑誌は好きになれないなあ。社会的と言うより、いわゆる「体制的」なニオイがプンプンするんだもの。いつから日本は「社会的=体制的」になったんだ?それじゃあ戦前と同じではないか。ましてやヲタクまで体制に組み込もうとは。
 
 私は、誰に選ばれてこうなったワケじゃない。そりゃあ先人が築いた道を歩いてきただけって気もするけど、その先人は己のことに忙しく、後を付いてくる連中のことなんて考えてる余裕無かったからねえ。ヲタクは選ばれてなるものじゃない。己が自分の趣味に突き進んだ結果、勝手にそうなるモノだと思う。選んで貰おうなんて、甘ったれたこと言ってんじゃねーぞ。
 
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12月28日

 一応明日の更新が今年のラストとなる予定だけど、正直どーなるのかさっぱりわからないので、ここで挨拶しておきましょう。皆様良いお年を。新年は…どーなることやら。
 
 今日の話題はワールドベースボールクラシックについて。ま、ちょっとした小言を言って手短に。明日早起きする予定なんでね。
 
 松井秀喜が回避したとか、井口・大塚も微妙だとか報じられている代表メンバーだけど、そもそもメジャー勢がビミョーってのは予測できたことのような気がして仕方ない。そりゃあ松井秀がいるといないじゃ大違いだけど、最初から「どっちでも大丈夫」ってメンバーを選んでおけば良かったのでは。
 
 そもそも、正直言ってメンバー構成には多少疑問がある。なんか、素人が深く考えずに選ぶとこうなる…ってメンバーと同じような気が。まあ、実績のあるメンバーを選んでいくと、そうなっちゃうような気もするけど…
 
 そもそもこのメンバー、本気で優勝狙っているんだろうか?まず、監督が短期決戦苦手としか思えない王監督。松井が回避した今、4番候補は「プレッシャーに弱い」としか思えない松中。その上、よーく見ると「守備でメシが食える」選手が少な目。なんか不安は大きいんですけど…
 
 我が応援する東京ヤクルトスワローズの選手に限っても、色々言いたいことがある。まず、投手の石井弘。いい選手だ。でも、メジャー移籍したら回避確実。岩村に異論はないけど、ポカが多いだけに守備固め要員確保して欲しかった。そして青木。シーズン序盤は1軍の速球に苦しんでた選手だけに、メジャー級の速球相手は不安なんですけど。オレなら絶対選ばない選手だな。
 
 思うに、今回のメンバーは「100試合以上のリーグ戦なら」かなり戦えると思う。けど、短期決戦向きかと言われると…まあ、人選したのが短期決戦苦手な王監督なんだから、仕方ないと言えばそれまでかもしれないけどね。
 
 確かに、「日本を代表するメンバー」をまとめようって考えたら、王監督以外考えにくい。それだけのネームバリューのある人だし。けど、「何もかも任せちゃう」ってのはどうかと思うんだよね。誰か編成担当を置くとか、あるいは短期決戦得意そうな、重鎮ヘッドコーチを置くとか…とはいえ、「それって誰がやるの?」って聞かれると困っちゃうけどね。
 
 ついでに言うと、どーも話題性にも欠けてる気がする。「選ばれた・めでたい」「回避した・残念」って話題しか出て来ない。もっと強引に話題盛り上げた方が、応援するこちらだけじゃなく選手の士気を挙げる意味でもプラスになると思うんだけど。「メジャー勢は手抜き。あれで勝てると思われては困る」とか、「負けたら日本に帰らない」とか、ド派手なハッタリぶちかましてもらいたいんだけどなあ。
 
 大会の今後を考えると、日本代表はヒールに徹した方が面白い気がする。今後の課題が「いかにメジャー勢を本気にさせるか」にあるのは間違いないからね。優勝して、「ジャパニーズヤキュウが一番だ!ワールドシリーズをローカルシリーズに変えやがれコラ!」ってな挑発的発言を繰り返せば、さすがに本気出すだろ(笑)。その意味では、「口撃担当」として新庄とか清原みたいな、発言のオモシロイ連中を選ぶって手もあった気が。
 
 日本人ってのは民族的特性として、やたら保守的で「真面目にやっていれば結果は付いてくる」って考えが強い。でも、WBCはしょせん「お祭り」なんだから、色んな意味でもう少しハッチャけてもいいんじゃないかなあ。この点、やはり長嶋監督は上手かったような気がする。あの「ディフェンス重視」のチーム構成はすごかったからなあ。
 
 まあ、今からでも遅くはない。なんか1つ、大会を盛り上げるようなデカいことをぶちかましてくれることを期待したいところだね。この際何でもイイから。ただ、そーゆーコトを嫌いそうなんだよな、日本側の主催の某社は…
 
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