ACT.7 7の月が来る前に (1999.06.30)

 はじめに今日の文章は暗いものになっていることをおわびしておく。

 あっという間に6月も終わりである。
 1999年の半分が終わったということにもなる。
 そしていよいよ子供の頃に恐れていた1999年7月がやってくるわけだ。

 今でこそ、何の恐怖感もなく7月を迎えることが出来るわけだが、子供の頃は真剣に地球が滅亡するのだと思い、毎夜枕を涙で濡らしていたものである。
 今思うとなぜ子供の頃は毎夜のように布団に入ると死のことを思い浮かべ、そして恐れていたのだろうか?
 誰もが経験あるのではないだろうか?
 布団に入って1人になったときに襲ってくる死への恐怖感。
 もしかしたら、明日自分は死んでしまうのかもしれない。
 死んだら僕はどうなってしまうのだろう……と。

 僕は孤独を好む子供だった。
 友達は少なく、学校から戻ってきても家に閉じこもっていることが多かった。
 かといって、人との触れあいが嫌いなのかというとそうではない。
 ただ、人との付き合い方が下手だったんだと思う。
 だからこそ、毎夜襲ってくる死の恐怖は本当に辛かった。
 何よりも死によって孤独になるのが恐かった。

 今でも確かに死への恐怖はある。
 実際、人間は死へと向かって生きているのだから。
 しかし今の僕には死への想いを感じる暇がないほどの活力があふれている。
 そんな毎日を送れることは幸せだ。

 昨日の雨が嘘のように今日は暑い1日だった。
 夏はもう目の前だ。
 そんなことを思いながら明日も頑張ろうと思った。

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