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シカの勘                       作:みれ

ある昔のこと、よく勘があたると評判のシカがいました。
そのシカの名前は、シーと言いました。
なぜ、勘が当たると評判になったのか。その理由は、これまでのシーの活躍にあり、そして、シーにはある秘密があったのです。
それは、あるシカによってばれたことなのですが・・・。

しかし、シカにも、いろいろな性格があるものです。人間みたいにね。
その、シーという好評判のシカは、性格もよく、頭もいい。
そして、なにより勘がいいのです。
シーの勘によって、村中の動物が命を救われたことでしょう。
この前は、「そろそろ、嵐が起こり、大洪水になる。土砂崩れもおきてみんな、溺れ土砂に埋まれて死んでしまう!早く、隣の村に非難しよう!」
もちろん、この頃は誰もシーの勘が当たることなど知るわけがありませんから、信じたのはシーの友達30匹ほどです。
シーは、1年前にいきなり現れた謎多きシカでしたから。
そして、勘は大当たり!信じなかった動物あれこれ重症、または帰らぬ動物となったのです。
それからは、「シーがいれば安心だ!]、「シーに頼ろう!」と、評判になり、もう、あれこれ15〜30回くらいみんなを助けたことでしょう。
こうして、今の評判ができたのです。
しかし、みなさんは覚えていますか?シーには、秘密があり、謎多き鹿だということを・・・。
その、シーがちやほやされるのが気に入らない鹿1匹いました。
その鹿は、カーと言います。
カーは、「絶対シーには秘密がある!占い師じゃあるまいし、そんなに当たるわけがない。この俺の勘は絶対当たる。絶対だ!」
でも、可哀想にカーのいうことに耳を貸す動物は、1匹もいません。
そこで、カーは「ある決心」をしたのです。
それは、「シーの秘密を暴こう大作戦!」です。
シーの住家を知る動物は不思議なことに、1匹もいません。
カーは、そのシーの家を探ることを考えたのです。
そしてある日、シーのあとをつけているとカーは、ありえないものを見たのです。
なんと!シーがいきなり宇宙人に変身し、ユーフォーに入っていくではありませんか!
カーは、びっくり仰天!鹿が実は宇宙人だったなんて、誰も考えませんから。
カーは、急いでみんなをその場所に連れて行き、シーの秘密を暴いたのです。
これで、シーの勘の秘密もわかりましたね。
しかし、何のために鹿になりすましてまで、みんなを助けたのでしょうか・・・・。