韓国の絵本・民話のレビュー第2弾です。(05/05/29)
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ソリちゃん家族は、チュソクのため里帰りします。 でも、道路は大渋滞で、なかなか先へ進みません。 やっと到着すると、懐かしいハルモニ(おばあさん)が出迎えてくれました。
チュソクとは、日本でいうお盆です。 韓国の習慣や風習も、日本とよく似ていて興味深いです。 現実的な都会に比べ、時間が止まったような印象を受ける田舎の描写が素晴らしく、読後は郷愁を覚えてしまう方も多いでしょう。
飼い犬の子犬が、石垣のすみにうんちをしました。 うんちは、すずめに汚いと言われて、メソメソしていました。 その様子を見ていた、つちくれは、こいぬのうんちに話しかけます。
うんちが登場するものがたりは、「さるかに合戦」など、いろいろありますが、 この絵本の「うんち」は、まさにアカデミー賞級の名演技です。 生理的にダメなかたもいると思いますが、「うんち」でなければ成立しない物語なので、ぜひ読んでみてください。
牛小屋でヒヨコが、かいばおけからエサをつまみ食いしました。 それを見たハエは自分もあやかろうと、牛の血を吸ったところ、しっぽではたき落とされてしまいました。 大怪我したハエは、一部始終を蚊に話すのでした。
読んでいてかゆくなってくる絵本です。 蚊の運命って、つくづく可哀想だと思いました。
あまがえるの母子がいました。 あまがえるの子供は、あまのじゃくで、言いつけとは逆のことをして、お母さんを困らせていました。
とても可哀想な、親不幸な絵本です。 ダークな緑の色彩が、いっそう哀れさを引きたてます。 まつげのある母さんがえるが、人間じみていて気の毒になります。
おまけとして巻末に、ハングル語版も付いています。
太陽の神ヘチは、正義のツノでこの世の悪をこらしめていました。 地の国の怪物4兄弟は、いつも悪さをしていましたが、ヘチにやられてばかりいました。 ある日、4兄弟はヘチの力の源である太陽を盗もうとします。
4兄弟も、悪役ながらコミカルで憎めない顔をしています。
飼い主がお出かけで、うさぎはベランダでおるすばんをしています。 窓ガラスのカギがかかっていません。 どうも飼い主がかけ忘れたようです。 うさぎは家の中に入ってみました。
留守宅で娯楽を満喫するうさぎを見ると、自分も子供の頃、一人で留守番したときに、妙に開放的な気持ちになれて楽しかったことを思い出しました。 それにしても韓国の絵本って、「うんち」が出てくるものが多いです。
ある山里のあずき畑で、おばあさんが働いていると、トラが現われ、おばあさんを食べようとしました。 おばあさんは、あずきを収穫して、あずきがゆを食べるまで待ってくれるようにと、トラに懇願しました。
日本の有名な昔話にそっくりです。 ただし、こちらはメンバーがちょっと多く、仕上げに念が入っています。 子供のらくがきのような絵です。
突然のつむじ風で、あなぐまのおばさんは、はるか遠くの町の市場まで飛ばされてしまいます。 そこから、帰る途中、学校の中にきれいな花が咲さいてるのをみかけ、胸を躍らせます。
つむじ風と花畑の関連性がいまいちわかりませんが、ちょっととぼけた感じが愉快な絵本です。
ハングル語のあいうえおの絵本です。 語句の発音と日本語訳が併記されていて、ハングル語のしくみがちょっと学べます。 絵本としてのストーリーは、汽車の進行にあわせて展開していきます。