SONY BMG の CD コピープロテクトソフト「XCP」をめぐる騒動が海の向こうではとうとう訴訟にまで発展しそうな勢いです。
ことの発端は SONY BMGの [CDもどき] を PC に挿入すると,スパイウエアもどきがインストールされてしまうと言う物でした。CCCD に代わるコピープロテクト方法ですが,これが利用者の PC を危険にさらしたり,さらにはこのソフトを削除しようとすると PC の機能が一部不全になり,さらに SONY BMG 提供のパッチも問題を起こすなど,散々なのです。
CCCD のときは,CD 装置を破壊する危険があったのですが,今回は PC システムを最悪乗っ取られてしまうという危険があったのです。さらには,このソフトが SONY BMG に利用者の情報を報告している疑いさえもたれています。これはいったいどういう神経で導入したのでしょうか。
顧客を泥棒扱いして,その違法複写を防ぐために,悪辣なソフトを顧客 PC に仕込むなどという企業があるでしょうか。この [CDもどき] は現在米英で販売されているのみですが,いずれ日本でも発売されるのでしょうか。こんな危険な [CDもどき] など買いたくありません。音質は劣るかもしれませんが,安全な手段として iTMS 等の音楽ダウンロードをますます利用することでしょう。
そして気がつけば,[CDもどき] も含めて CD 様の媒体での販売方式そのものが信用ならないものとして消費者から排除されることでしょう。音楽購入とは所有ではなく利用なのですから。