S-JIS[2016-08-14]

イースVIII -Lacrimosa of DANA-(Falcom/2016-07-21/PSVita)

イース8のネタバレありの感想。


フィールド

同じ船に乗っていた人達が島のあちこちに分散して流れ着いているのはどうしたことかと思わないでもないが^^;
漂流村は、ただ単に人が増える一方かと思いきや、意外なところで減ってみたり、古代種に襲われて迎撃戦をしてみたり、いろいろ凝っている。

しかし、幽霊船とかありか!
不死のモンスターならまだしも、イースで幽霊船が出てくるとは思わんかったわ(笑)

大石柱の風穴は高かったなぁ。あそこの宝箱だけは攻略法を見ないと取り方が分からなかった^^;
二段ジャンプ+ラクシャのブリッツチャージで行けたけど、あの一番高いところから空中ダッシュ連発で取りに行く方法もあるんだな〜。


登場人物の感想


ダーナ

最初はアドルの夢に出てくるダーナ。
子供の頃のダーナはイラストで登場するだけだが、成長して、ダーナを主人公として操作できるシナリオに移っていく。
ダーナが過去の時代の人物であることはすぐ分かる。

過去で行動した結果により現代の様子が変わるというのは、好きなタイプの話ではある。
(この手の話では「因果関係と時間の流れの整合性が取れていない」といつも思うけれども、この手の物語でそれを厳密に出来はしないので、そこは目をつぶる)

現代と過去の話を交互に進めていって、どうやってダーナとアドルと出会うんだろうと思ってたら、思ったより早く合流した。
現代(ダーナからすれば未来)の情報でダーナの時代の災厄の原因を突き止め、災厄を阻止するのかと思ってたんだけど、そういう話ではなかった。
ゲームで操作できるキャラクターとしてダーナを使う為には、早めに合流した方がいいのは当然なんだけど、シナリオ的にはもっと引っ張っても良かったかも?

一緒に巫女の修行をしていたサライが実は王女だった、というのは比較的読めたけど、その次まであったとはw
哀しいのはオルガだよな…。オルガ視点で見れば、「災厄をなんとかする為に出かけたダーナは、ついに戻らなかった」という状態だ。それであの伝言を残すのは、泣ける(涙)

あと、テレビCMの「ずっと昔からアドルさんのことを知っていたよ」の台詞がアドルとダーナが初めて会った時に出てこなかったので、CM用の台詞であってゲーム中には出てこないのかと思っていたら、エピローグで出てきて感動した。


ラクリモサ

進化(選択と淘汰)を促す仕組み、という今回のポイント。

よくある物語なら、「進化は善、その為に弱いものが淘汰されるのは止むを得ない」みたいな狂信者が出てきてボスになったりするのだが、イース8は全くそうじゃないのが珍しい。
ラクリモサ(大樹)が作られたのは、ただ単に「初期の大地に何も居なかったので、生物に進化を促す為のものだった」というのが良い。
(それがそのまま続いてしまったので種が何度か滅ぶことになってしまったが)

なので、今回の敵はラクリモサを起こすシステム(大樹)だけであり、他に邪魔をする者がいない。
今回の話で出てきた悪人って、殺人鬼だけだよ!w
護り人たちが狂信者となってアドル達を妨害する話も考えられたろうが、あくまで各時代で生き残る為に努力した者たちであり、狂っていないのが良い。

ただ、ひとつの種が繁栄すると「淀み」「歪み」が生ずる、というのが何を意味するのか分からなかった。
英雄伝説シリーズの「ラウアールの波」とかにつながるなら理解できるけどw)


天の種族

護り人たちのほとんどは見るからに異種族だと分かるけど、ウーラだけは分からなかった。(サライ、すなわちエタニア人の格好をずっとしているから?)
種にちなんだダンジョンも、天の道だけちょっと特別扱いされてるし。(他の道は一周するように配置されている)

ちなみにウーラは、「顔を隠し声を変えている時点で、知ってる人物だろう。(閃の軌跡のGの例もあるし)
とするなら、行方不明になっているサライだろう」 ということはすぐに分かった。さすがにどうやって成り代わったかまでは分からなかったが。
しかしサライの正体隠しすぎではw(王女であることを隠し、天の種族であることを隠し)
擬態が得意な種族だからか?^^;(ネタを繰り返すためだろうけどw)

天の種族ということで、これまでのイースに出てきた有翼人ではないかと考える向きもあるようだが、それは違うと思う。
仮に天の種族が有翼人だとすると、間にエタニアの時代まで挟んで存続したことになるし、各種族で生き残ったのが護り人だけという話とも反する。
天の種族は擬態が得意(なんだそのサライに成り代わる為だけに捻り出されたような設定は^^;)とのことであり、羽も無い(有ればちゃんと描かれていただろう)ので、有翼人ではないと思う。
現在の「人の時代」には、有翼人まで含まれているんじゃないかな。


世界の改変

最後に世界が改変されたが、どこまで変わったのか?

大樹が無いので、アドルの時代のラクリモサである「古代種の襲撃」は無くなったようだ。だからキルゴールは「野獣」に襲われたことになっている。
漂流者たちの台詞からすると、キルゴールの事件以外は大した事は起きてなさそうなので、島にそもそも古代種が居ない状態になったのではないか。
ダーナと一緒に探索をしなかったことになっているので、ヒイロカネは見つからず、その武器も作られていない。
エンディングでラクシャとその父と思われる人物が恐竜の化石(骨)の前にいるので、昔の古代種自体は無くなっていないだろう。
ただ、ダーナの存在は消えているので、ダーナが生きたエタニア文明自体が無かったことになっているかもしれない。エピローグでは、大樹どころか建物(王都の遺跡)も無くなっていたような?

大樹がいつから無くなったのか分からないけど、セレンの園を使う方法はアドルの時代に来るまで無理だから、途中で無くなったとは考えにくい。
大樹が最初から無かったことになっているなら、種が滅びることも新しい種が出てくることもない訳なので、エタニアも含めて他の種がそもそも無かったことになっている?
しかし護り人自体は居るので、その時代は存在する/したのかな?

世界が作り直されただけに、「現代からは分からない過去」は有っても無くても筋は通りそうだからなぁ。
大樹は最初から無く、過去の全ての種の時代も無かったことになったけど、護り人だけは再生された、というのが一番考えられる気がする。

つーか、今後も大地神マイアが出てくるようなら、話が変に曲がりそうだ(苦笑)
なのでさすがにもう出てこない(少なくとも干渉することはない)と思うが、他に2つの神がいるようなので、そちらは出てくる…のか?
空の神だかがいるようなので、そちらが有翼人と関係してたり?


エンディング

クリア後のセーブデータに「真END」とか書かれていたので、真じゃないエンディングがあるものと思われる。
考えられるとすれば、漂流者を全員集めないでクリアするとか、ダーナと最後の別れをしない(ダーナの記憶が消えたまま島から脱出する(アドルの名声値が低い?))とかかなぁ。

ただ、真エンドより悪くなるとしか思えないので、その為にわざわざもう一度やる気はしないな^^;

『シュタインズ・ゲート ゼロ』だと普通にやったら一番のバッドエンドで、何度もリトライすることが前提になっているが、
イース8は普通にやって(たぶん)一番良いエンディングだし、時間もかかるしで、あまり何度もやる気がしないんだよね^^;

2周目で船長を助けられるルートがあったらやるけど(笑)


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