横向き軍団?!(横乗りじゃなかったっけ??)

 いやぁ、書きたい放題書こうと思って始めた”Hige−G’s talk”ですが、私の文才のなさで全くもって順調ではありませんね。(すみません)ここ数ヶ月で書き溜めたものをここで一気に放出し、来る2002シーズンに向け始動しようと思っています。4回分のコラムをアップしますが、書いたのがシーズン中だったりしますので、つじつまがあわないところがあるかもしれませんがご容赦ください。

一つ目はシーズン中盤の滑りの意識が変わってきた頃の話しです。
5月のGW明け頃書いてたモノです。

さて、GWも終わってしまいましたが、シーズン終わりを惜しんで外で滑った方も多かったと思います。私はといえば、4月の終わりに風邪をこじらせて気管支炎を発症してしまい、寝ているのがつらい状態になってしまい、プレステ2のGT3をやり倒していました。
車のゲームをやっていると、ボードの操作と共通するところが発見できます。(実際の車とかバイクでもそうですが、限界運転なんて出来ないですからね)ターン時の荷重移動ってやつです。
コーナーを曲がる際、ステアリングホイールを廻して向きを変えるわけですが、スピードが出てくるとハンドルを廻すだけでは、車は曲がりません。何故か?タイヤの前に進もうとする力に対しタイヤのグリップ力が足りないから。じゃぁ、どうするか?車の場合はブレーキをちょっと踏むとか、アクセルを戻すとかして、前輪側に重心を移動した後、ハンドルを切る。こうすると、前輪にかかる荷重が増えてグリップが増大し、曲がっていくというわけですね。
スノーボードでも同じことが言えるわけで、低速時は適当に身体を左右に倒して行くだけで曲がりますが、スピードが出てくるとそうは行かない。曲がれるけど、ターン弧が浅くなってしまいますね。これは車と同様、ボードのTOP部(車の前輪)が食い付いていないから内側に入って行かない状態になってます。車のゲームをしながら、ボードに当てはめてしまうというなんてことも我ながらアホなことをやっているなぁなんて感心してしまいます。

今回は横向き乗りの話を書こうと思います。
このネタ、実は2月の頭で書きためていたのですが、なかなかまとまらずアップすることが出来なかったものです。じゃぁ、今は完成してるのか?といえば、完成してないです。m(_ _)m
当時は私自身の中で少しずつ、滑りに対する認識が変わった時期でもありますので、未完成のままのっけてしまいます。では、どうぞ

REAL“横乗り”軍団
Special thanks:ゴー、トールマン、のんべぇ

正月に更新して以来ですね。隔週で更新できればいいななんて自分で言っていたモノのなかなかじっくりPCの前に座る時間がなくて書けませんね。また私自身の文才のなさも原因となっております。いきなり言い訳ですみません。

確か気象庁の予測では“今年の冬は平年並み”なんて言ってて、暖冬傾向予想のはずだったのですが、見事にはずれ、寒波が襲いまくりですね。私らに取ってはうれしいですが、地元の人にとってはとんでもない雪のようで、何事も適当でないといけませんね。オテントウ様も今年はいっぱい仕事したから来年はお休みなんてことを言いだしかねませんね。

さて、上にも書いたように今シーズンはどこのゲレンデへ行っても、コンディションはかなりいい。と言うことは、練習するのに最適なんですね。最近はいままでとちょっと滑り方を変えてみようと思い、練習しています。きっかけはブットイ板に乗るようになったことです。以前のコラム(リンクすること)にかいたように、重心移動をきっちりやる。横を向いて身体のひねりは使わない等発見があったこと、プラスブットイ板乗りの先輩であるゴーさんと色々とお話をした結果、“やっぱ横乗りでしょう”ってことになった。最近のレーサー達を見るとフロントサイドは事情があるので別にして、バックサイドに関しては皆凄い横を向いたまま、ゲートをくぐっていきますね。

こんなトレーニングをしてみました。
題して、完全横乗りチャレンジ!! (師範代はゴー先生)
ブットイ板でもレースボードでもどっちでもいい。両肩のラインをボードの前後方向に無理矢理あわせてしまい、そのまま滑るというもの。上体の向きだけみるとまるでソフトブーツの横向きスタンスになります。腕を肩の向きキープに使うため、ちょっと格好悪いですが、肘を90度に曲げ、肘を肩のラインまで上げるようにします。そうすると、手の先はボードのデッキの真上にあることになります。この手がデッキから外れないように意識して滑るわけです。まずはフラットな中斜面
でやるといいでしょう。荒れているバーンではちょっと難しいです。

最初は横向きと軸を意識して滑ります。膝の曲げのばしはあまり使わず、軸の入れ替えだけで滑る。 ちゃんと乗れていれば、かなり倒せます。フロントサイドは頭が谷に向かって落ちていくので怖いです。

次に腕の振りと上下動を組み合わせます。肘を張った腕を振り子のように使います。フロントからバックのときは前に振り、バックからフロントの時は後ろへ振る(肘を上に上げる感じです)。すると腕を振って身体を上に上げようとする慣性力と上下動による踏み込みのちからでボードが横に強烈に走っていきます。でスコーンと切り替わる。この時、身体が遅れているとまくられて大爆発!!!のんべぇ君はSLボードで見事に吹き飛びバックドロップを喰らっていました!

私がこれをやって感じたのは、どっしりとしたELIMINATERが凄い跳ね返りをすること。それとボードのセンターがしっかり撓んでいるなというのを滑走中感じることです。これはレースボードでやっても同じです。身体を前にひねってこれをやっても爆発力が小さいですね。

トレーニングしたときは、横向きのままなるべく低く安定させるというところまでやりました。ただし、バーンが荒れてくるとフロントサイドは不安定になります。ギャップで潰される場合が多いです。

そこで、横向き乗りをするとどんな事が起きるのかというのを勝手に考えてみました。ひげじぃお得意の理屈マスターベーションてやつです。

私の考えでは、横乗りすることにより、ターンの前半、MAXまでは今までよりかなり前に乗っている。よって板のサイドカーブをより長く使えるので、食いつき、グリップが良くなる。&真ん中が良く撓む。(ただこの話は軸がきちんと出来ているという前提)

これが前乗りで沈みこんでいくと、ターン前半からMAXにいく間に後ろ足荷重になりボードの後ろ側だけで曲がっている。試しにスタンスアングルを取って身体を前に向けてしゃがんでみて下さい。後ろ膝が全開で曲がりお尻が後ろに落ちるでしょう??逆にそのままのアングルで横を向いてしゃがもうとすると、若干下がり量は減りますが、お尻の位置は少し前に出ますね。うーんこの辺は1999年のアルペンテクニックでUeli Kestenholzがやってくれていた。

次にターン後半ですが、当然沈み込んだ状態から次のターンの谷に向かって身体を動かし走らす訳ですから、必然的に後ろ足をより多く踏まないといけませんね。前乗りの時はもともと後ろ足乗りなんだから、それ以上踏んでも、プラスαの分しかボードは反応しない。

横乗りの場合、前足により多く掛かっているので、ターンMAXから後半にかけて後ろ足に体重を移動するとノーズががっちり食い込んでいたのが開放されるプラス後ろ足踏み込みの分でボードは横にビューンと発射して走っていく。

こんな感じではないでしょうか?まぁこれに腕を振るという行為を入れると、腕を振ることににより、身体を前に出そうという慣性力が働く。また立ち上がると言う行為の反作用でボードを踏み込むことになって、タイミングが合えば強烈な走りが生まれると...

このネタを書く前に、98年、99年のアルペンテクニックVIDEOをみてみました。レースのシーンではなくて、フリーランのところをチェック!すると、うぇりが特徴的ですが、ほぼ横向きのまま滑っているのがよく判ります。彼自身身体を前に向けては上下動が上手く出来ないよと言っています。フロント、バックともボードに対する身体の向きは全く変えず、両足でドカっと踏ん張って上下動しています。彼のフリーランは非常に参考になりますね。(彼の場合レースとフリーランの差が激しいとも言いますが...)

さて、このテーマの最初の方に“フロントは事情があって前向き”うんぬんとあります。プロ達の滑りをみると、バックサイドは思いっきり横向いて踏ん張っているのに、フロントサイドは結構前向いていますね。何故か?????これは今回思いっきり横を向いて滑ることで見えるようになってきました。特に荒れているバーンでははっきり判ります。

横向きのまま滑る場合、フロントサイドでは自分の頭がボードよりもターン内側に入っているため、ギャップ等で弾かれると股関節を中心に身体は曲がります。より頭が内側にはいることになり、重心の位置がボードデッキ垂直線上から外れ内倒したことになってしまいます。一方バックサイドの場合は、もともと股関節をかなり曲げてボードの上にいるため、弾かれても身体がよりボードの上に近くなるだけで、重心位置の変動は少ないといえます。

そこでフロントサイドでは外向姿勢(アンギュレーション)が必要になってきますね。横向きのままやろうとすれば凄いエビ反りをしなければ成立しません。ちょっと前を向いてあげることでアンギュレーションが取りやすくなります。前を向いて右肩を上げるようにすれば頭も垂直に起きるという具合です。

少し前向きで構えていれば、上体を起こすことで後ろ脚荷重になりギャップに対する対処もしやすいですし、前を向いていれば弾かれても重心位置が内側に変化しにくいので、安定すると思います。弾かれて関節が曲がってもボードの進行方向に曲がるはず。 フロントサイドの場合はバックサイドに対して、自分の動ける範囲が大きいので前を向いても、エッジにパワーをかけることが出来ると思います。

例えば、前足に積極的に加重しようと思えば、胸を張って股関節を曲げることで懐を大きく作り、重心位置を前寄りに持っていくとか、後ろ膝をわざと開いてグイっと入れてエッジを効かせるとか、バックサイドでは出来ないようなことも出来ますよね。判ります??バックサイドは、板の上に重心を置いて板を立てようとすると、足首、膝、股関節、身体のひねり等は誰でも同じようなアウトラインになると思います。フロントは、上体の状態に対して膝、足首、股関節でうまく調節できてしまうんですね。
この辺のイメージについてはソフトブーツライダーの方が違いがはっきりしていて判りやすいです。もともとスタンスセッティングが横向きなので、素直に乗れば、身体もほぼ横向きになるはずなんですが、会田デモ等の滑りをみると、バックは横向きで踏ん張っていますが、フロントはかなり前向いて滑っていると思います。 レーサーではディーターハップが良い例かも。バックサイドでは肩のラインがボードの前後方向に開いています。それがフロントサイドではアンギュレーションバリバリで、左手は前足ブーツの脇、右手は上がってボードの真横って感じになってます。

この頃、北海道のトールマンとメールでよく横向き滑りについてやりとりしていました。彼も私と同様(といっても彼の方がレベルはかなり上ですが...)フロントサイドでどう滑るかで悩んでいました。トールマンもフロントでのアンギュレーションについてはある程度必要だと考えている。が、しかし、軸をもっと上手く使った方がいいとも言ってくれました。実際トールマンの滑りを見ると、軸がきっちり出来ていて頭だけ起きていれば問題なさそうで、肩が内側に傾こうが、身体のひねりがどうなっていようがお構いなしで、CARVEしていました。
このテーマの師範代であるゴーさんも同じ様な事を言っていたような気が...要はいかに効率よく板に働きかけられるかって事なんですけどね。

長々と書きましたが、要するにいろんな動きが出来た方が楽しいということです。 滑りの引き出しをたくさん用意できれば、いろんな楽しみ方が出来るし、バーンの状態によって、臨機応変に対処が出来ると.... うーむ、なんか当たり前の結論になってしまったなぁ?!

KEEP FUN RIDE!!

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