PCオーディオ編(Voyage MPDの導入)


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6.Voyage MPD導入 (2011年7月26日)

オーディオルームの再生専用PCをついにVoyage MPDに変更した。まだまだ構成は落ち着かないものとは思うが、取り合えず一段落ということで、ポイント等を簡単に纏めておく。

なお、Voyage MPD導入(右下の「HTPC」)に際して、PC環境、LAN構成を多少変更した。ポイントは無線LAN子機にHUBタイプのものを導入したこと。これによりVoyage MPDとNASは有線LANでの接続となり、24bit/96KHz音源でも再生の安定性ならびに音質確保が可能となった。
なお、Voyage MPDのコントロールはiPod Touchから mPodにて行っているが、これは正に極楽である。

(参考)PC環境ならびにLAN環境の構成図(2011年7月26日現在)
Network Configuration

(1)PC環境
・XP、UbuntuStudioが導入済みの再生専用PCにてUSBブートを行うトリプルブート環境(SSDがなかったので、USBメモリは転がっていた16GBのものを使用した暫定対応)とした。起動時間や停止時間など特段の問題なし。
・PCからのデジタル出力はONKYO SE-200PCI経由であるが、mpdによるアップサンプリングは実施せず、楽曲ファイルのオリジナルのレートでデジタル出力、DACにて一律に192KHzにアップサンプリングすることを当面の基本方針とした。(96KHz~192KHz等のサンプリングレートの異なる音源をMusic Direcotory上に今後は混在させていく想定のため。今までは分けて管理していた)
(注記)デジタルイコライザには88.2KHzあるいは96KHz/24bitへアップサンプリングされたデータを送り込んだ方が結果が良いこともあり、この点についてはちょっと悩ましく、鋭意比較検討中している。ただし、mpdでアップサンプリングさせた場合は曲により僅かにノイズの入ることがある。音圧レベルの高い曲にその傾向もあるようなので、設定等の問題なのかフォローしてみようと考えている。(mpdでのアップサンプリングの是非の最終結論を出すためにも、SRC2496によるアップサンプリングとの比較をしたいのであるが、あいにくとSRC2496のサンプリングレートコンバータ機能が故障してしまっているので、これはかなり痛い)
・NASには5400回転のHDDを使用。発熱対策、静音化への配慮(僅かであるが違いがあるので)
・NASは構成、配置の関係から、2台となってしまった。このため、2台のNAS間はAlwaysSync等で同期させ、バックアップも兼ねるような一元管理を実施しなければならない。ただし、無線LAN経由での膨大なデータの同期はかなりしんどいので、現実的な方法を別途考える必要あると認識している。

(2)mpd.confの設定
・audio_format 明示せず、default(音源に従う)とする。
・samplerate_converter "Best Sinc Interpolar" としていたが、アップサンプリングしないのでdefaultへ戻す。
・buffer_size "2048" (mpdでアップサンプリングさせる場合は4096の設定が良いと感じる)
・buffer_before_play "100%"
・mixer_type "disabled"

(3)その他の設定
・NASの設定(/fstab)にはiocharset=utf8のオプションを入れる。(入れないと日本語タイトルが化ける)
・電源ボタンのひと押しでシャットダウンさせるため、acpidのインストールとパワーボタン設定(/etc/acpi/events/power)を実施。
 (注)ノートPCをWindowsで使用中であれば、Putty経由で接続しリモートシャットダウンさせることも可。Ubuntu Studioの使用中であればリモートデスクトップビューワー経由でシャットダウン指示するなどPCの電源ボタン等の操作は不要とすることもできる。ただし、mPodから電源オフを指示することが一番便利(現在出来ないが)なので、何とかこの機能はバージョンアップ等でサポートして欲しい点である。

(4)今後の展望
Ubuntu Studioにおけるmpd対応の苦闘とVoyage MPD導入を通じて、mpd周りの基本的な知識、経験値が何とか確保できてきたように思う。この辺り、インターネット上に公開されている貴重な経験や情報を大いに参考とさせていただいた。これらの情報無くしては一人で四苦八苦するばかりで多分ここまで辿り着けなかったと思う。貴重なノウハウを公開していただいている諸氏に改めて感謝申し上げたい。
なお、今後は汎用的なPCから、mpdに特化したシングルボードコンピュータに挑戦してみようかと考えている。自分自身の方向感としては、LINN DSに代表されるメーカー製のネットワークオーディオ機器に自然と向って行くのでは、考えていたが、今はもう少し寄り道してみようかと。Voyage MPDをプレロードしたシングルボードコンピュータの価格(ALIX3D2:パワーサプライを別途調達しても2万円を下回る)を考えると、LINN DSに出そうとしていた手を思わず引っ込めざるを得ない。また、多少の苦労はあっても、出来合いのものを単にセットアップするだけ、ということ以上に充分楽しめるしある種の達成感(?)もあろうかというもの。




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