音源サーバーで遊ぶ(その3):
先に音源サーバー関連でいろいろと遊んだ経緯と「SATA SSDを外部電源供給方式のUSB3.0接続として、これをさらにマグネットフロートさせた構成」が案外と好結果であったことを記した。この方式でAuralic Aries S1と繋げて使っているのだが、更なる向上施策が無いものか少々考えてみた。同じような音源管理のスタイルを従来のメインサーバーであるArch Linuxに適用したらこちらでも好結果が得られるんじゃないかと。Arch LinuxのPCサーバーはNVMe(M.2 SSD)を内蔵しているのだが、NVMeの電力消費量を考えるともしかしたらベストな構成ではない? という気もしてくる。つまり、この外部電源供給方式マグネットフロートUSB 3.0接続に何らかの効能があるのであれば、更にPCサーバー側のSFP接続(光ファイバー直結)との相乗効果を得られるんじゃないだろうか、という僅かな期待値(あるいは邪な考え?)が浮かんでくるのだ。
USB3.0なので、単に接続を変えて若干の変更(fstabのマウント指定をNVMeからSATA SSDのUUIDに変えるだけ)で済む。結果としてはかなり微妙である気もするが、ネットワークトランスポートであるAuralic Aries S1に音源をぶら下げるスタイルと比せば何気に良い感じにも思えてくる。これはかなりの思い込みによるもの、あるいはプラシーボ効果かも知れないので、しばらくはArch Linux PCサーバーでじっくりと聴いてみて結論を出そうかと。
だが、もともとはサーバーPCの老朽化が懸念材料としてあり、その後継を考えねば、、、ということで始めた実験でもある。従って、このArch LinuxベースのサーバーPCを継続して使う限りこれで万事善し、解決とはならない。やはりきちんと後継となり得る音源サーバーを準備、確保しておかねばならない。Auralic Aries S1上のLightning DS Serverも充分良いと思うが、ネットワークトランスポート自体が今後変遷していく可能性だって大いにある。つまるところ、本題についてちゃんと決着をつける必要が残ってしまっているのだ。
Arch Linuxの音源を当該方式のSSDに変更したことにより、それまで使っていたNVMeが音源として使い回せることになるので、これをベースに再度構成を考えてみた。浮かんだアイデアはRaspi 5ベースのCompute Moduleと開発用I/Oボードを使うというもの。このCompute Moduleは一般的なRaspiとは異なり、CPUなどのチップの集合体でI/Oボード(PCで云うところのマザーボード)を別途必要とし、産業用の組込み基板などに用いられる。Compute Module用に公式の開発用I/Oボードというものが販売されており、これはNVMe(M.2 SSD)が搭載できるような基板となっているし、開発用I/Oボードごと収容できるケースも用意されているなど取っ付き易い点がとてもありがたい。
(左)Compute ModuleとI/Oボード、専用ケース (右)ヒートシンクやNVMeを搭載し組立完了:
これらの組み合わせで極めてコンパクト(17cm X 9.5cm)、かつそこそこパワフルなサーバー(sambaとminim server想定)が非常に簡単に出来てしまう。ACアダプター(5V/5A)であることがちょっとネックなのだが、Raspi 5は結構な電力を必要とするのでスイッチング方式から変更し安定化電源で賄うことにはハードルもある。なお、小さいことと相俟って気軽に持ち運びできそうなのは利点。つまりオフ会用のお出かけサーバー(UPnP対応)として利用することも可能となる訳だ。現在では多くのネットワークストリーマがUPnPサーバーからの音源を即再生できるので、そのような環境の場合はかなり手軽で良いんじゃないだろうかと。
やや特殊なのは、OSをCompute ModuleのeMMC(フラッシュメモリ)に書き込む点であるが、これも若干の留意点はあるものの存外に簡単なので、部品を調達して組み上げ、eMMCに設定済のOSをコピーすれば終わり。これにて一般的なNASとほぼ同等の機能がコンパクトに出来上がってしまう。当然ながら、USB出力での音楽再生やSymphonic MPDのフロントエンドとしても機能する。
音はどうかな~というところであるが、極上とまでは云えないと思うけれど掛値無しにこれにて充分、特段の遜色はない。何より読み書き、起動、終了もかなり早い(Raspi5からはボタンプッシュでシャットダウンできるようになっている利点も大きい)。長い目で見ると消費電力としても極僅かだし、スペースファクターは抜群というアドバンテージもある。
これが正規の音源サーバーの代替となりうるのか、という本筋の観点からは結構ローコストのものでもあるので多少微妙なところも残るかもしれないが、この手の機器は必ずしも単に価格に比例する訳でもない。オーディオ用NASと云われるものを購入することは多分無いので、これからじっくりとUSB3.0方式に変更したArch LinuxのPCサーバーとガチンコ勝負にて比較検証して行こうと思う。
ケースが鉄板なのが少々残念:(オールアルミの小洒落たものが欲しい)
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