オーディオ日記 第60章 音楽に抱かれて眠りたい(その7)2025年10月31日


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モニターSPによる調整の検証:

4way構成の設定がこのところ行ってきた微調整の結果、ベリ三兄弟、SUP-T11構成のいずれでも「そこそこ」となってくれたと自画自賛しているが、さてこの調整が音楽的にもリーズナブルなものとなっているのかきちんと検証しておかねばならない。調整に際してはフラットネスより聴感をどうしても重視、優先してしまうことになるので、なるべく多彩な音源で確認して周波数バランスが妙なことになっていないか確認する様にはしている。しかしながら4wayともなると調整が多少複雑なので、うっかりすると特定の音源が気持ちよく鳴るように設定してしまっている危険性もあるため、客観性、普遍性をちゃんと担保できているのかダメ出しの意味で最終確認を(測定に依存せず)行っておく必要があると認識している。

この確認の方法であるが、そこそこ優秀なモニターSPと聴き較べて聴こえの全体感や周波数バランスの妥当性をチェックすることが手っ取り早い、と自分なりに考えている。このために普段PC作業をする部屋で使用しているアクティブSP( Focal Solo6 BE )を持って来てシンプルな2way構成の音をリファレンスにして4way構成の調整結果を検証していく。

Eversolo DMP-A6のバランス出力でFocal Solo6 BEを鳴らすミニマム構成にてチェック:

Focal Solo 6 BE

このモニターSPは音楽クリエータ層を主なターゲットとしている製品と思われるが、外観は割とお洒落で一般的なモニターSPほど無骨ではないのでホームユースとしても違和感無く使える。我が家のものはひとつ前の世代のもので現役モデルは Focal ST Solo6 である。この時勢のご多分に漏れず現在では少し高くなってしまったようだが音やユニット構成から考えても全くリーズナブルだと思う。


チェックに際しては、メイン系のシステムは全く使用せず、現在サブとなっているEversolo DMP-A6からのバランス出力をそのままこのモニターSPに入力する。音量調整はEversolo DMP-A6に任せる。もちろん小型2way構成では低域の質感はどうしても甘くなるので、そこは割り引いて考える必要があるのだが、普段はPC作業部屋でBGM用に使っているこのモニターSPは案外と真面目な音を出してくれるものなので、音の広がりや高域感は(ベリリウムツィータのお陰か)申し分ない。音源によってはこっちの方が、、、などと云うことも時に起こる。

さて、チェックの結果としてはまずまずという感じで特段の癖があるようには確認されず、4wayの調整結果には破綻が無いように思えてほっとする。ただ、改めてこの手のモニターSPとネットワークストリーマの組み合わせ、というシンプルな構成でも十分に良いんじゃ? という気にもなってくる。何よりも機器構成がシンプル(アクティブ型SPなのでアンプ不要)だし、その分トータルコストもリーズナブル。現状はこのような(プロ用も含めた)アクティブモニターSPの選択肢は極めて多いし、ネットワークストリーマも大変ありがたいことに昨今はバランス出力を装備しているものが増えてきたので、プロ用機器との組み合わせでも悩むことはない。

断捨離構成と考えてもオーディオ的クオリティは充分:
Focal Solo 6 BE

このような観点であれこれ考えてみれば、アクティブモニターSPは本気モードのリスニングにも充分に耐えるレベルにあると思うので、現状の4wayの様な複雑怪奇な構成を維持し続けるべきなのか悩んでしまう。気負わずにBGM的に音楽を流す場合のみならず断捨離目的で考えてみても後悔は少ないと思える。だが、今すぐそれが決断できるのか、と問われれば「まだ心の準備が、、、」と言い訳するしかないのだが。それでもシンプルな構成ゆえなのか、モーツアルトのバイオリンソナタは瑞々しいし、女性ボーカルも本当に伸び伸び歌ってくれていて、妙に心に沁みる。

PC作業部屋での設置スタイル:(PCからはUSB DACとしてEversolo DMP-A6を使用)
Focal Solo 6 BE

(補足)
断捨離にはならないのだが、、、モニターSPとして Focal UTOPIA Main 112 なら欲しいと思う。本機の紹介記事は こちら にかなり詳細のものがあるのでご興味のある方は是非。38mmベリリウムツィータ搭載をはじめとして技術的にも垂涎のモニターSPである。




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