断捨離妄想(システム構成編):
徐々に断捨離を進めなければ、と考えつつも一足飛びにネットワークストリーマーとアクティブスピーカーというミニマム構成に飛躍しまうことはそうそう簡単には決断できない。既にPCルームではこのシンプルな構成としているのでその得失は理解しており、このような構成であってもそれなりの音は出せるとは思っているのであるが、一方で部屋の広さが聴き応えに絡んでくることは考慮せねばならないだろう。
現状メインとなる4way構成においては、ベリ三兄弟ならびにFPS(中低域)とSONY SUP-T11(中高域)というふたつの組み合わせで「こんなもんかいな~」というレベルには何とか届くことはできたので、ここからは現状維持と断捨離路線との分岐路になっていくのだろうか、、、
改めてシステムの規模を鑑みると、やはり4way構成のマルチアンプということがシステム全体として肥大化する要因になっていると思う。ここをどのように手を付けていくか、収まりはどの様にすれば良いか、少々案を考えて見た。現状のユニット構成で考えると、コンパクトな「2way」にすることが一番シンプルなものとなる。ユニット構成はベリのツィータとミッドローであるので、世に評判の高いParadigm Persona Bと同程度の音は出せないだろうか。Paradigm Persona Bのウーファーに比すれば、我が家のミッドローの口径は僅かに小さいのだが、まぁ6.5インチサイズと見ればほぼ同じレベル。
ベリ三兄弟とParadigm Persona B、ベリウーファー:(Persona Bはダブルマグネット仕様のユニット)
デジチャンベースのマルチアンプの特長はこのような構成を弄る際の気軽さにもあるので、思い立ったが吉日。とにかくやって見た。6.5インチサイズのユニットであっても低域に不満がある、という状況には全くならず、むしろまとまりの良い音楽を聴かせてくれる。クロスオーバーポイントが一箇所なので、その辺りのアドバンテージが確かに音にも現れて(位相への影響も少ないせいか)音色的にも好ましい。クロスオーバー周波数やスロープ特性の調整には若干試行錯誤が必要であったが、低域側を2500Hz(-12dB/oct)、高域側を4200Hz(-12dB/oct)という設定にてリスポジにおける反射波を含めた周波数レスポンスも良い感じに平坦になるので、ここから出力レベルなど微調整を行った。
評価としては2way構成と侮ることは決して出来ない確かな出音である。反応速度や鮮度感などは楽曲によっては4way構成よりもこちらが優れている点もあると思う。課題となるのはオーケストラ等のより大きなダイナミックレンジが必要となる音楽、そして低域の音量や質感が音楽の印象を変えてしまうような音源。ある程度以上の音量での再生ではもう一息の落ち着き、緻密さや静けさも欲しくなる、、、
全体として見れば不足感の出る音源の割合はそれ程高い訳ではない。むしろ当方の聴く音楽の種類や内容からすればそちらは少数派と云える。では、トータルでの評価は、と考えた時に、今ひとつの下支えの充実感が欲しくなってしまうのはやむを得ないことかもしれない。
そうなると、ウーファーを追加した3way構成となるのだが、それでは断捨離の試行としては元の木阿弥なのかも? 一方で6.5インチクラスのユニットであっても実用上の支障はそれほど大きくはないと思いつつも、、、で、ちょっと実験的に行って見たのは、85Hz辺りからウーファーを加える構成。これは2wayのシンプルな音のアドバンテージを活かしながらミッドローユニットの低域の負荷も減らすことができるので不満点を補ってくれるようにも感じられた。やはり低域の厚みというか、下支えというか暗騒音の再現というか、その辺りで音楽の印象が変わる部分がある。従って、音源によって2wayと3wayを使い分けるという方法も残されるだろう。
となれば、このベリユニットの音質を極力活かしながら、低域のアッドオンというサブウーファー的な考え方にも展開できるだろうし、場合によっては8~10インチ級の比較的小口径のウーファーを2発使用して、この帯域を受け持たせるというアイデアも検討に値する。つまりは15インチというサイズのウーファーでなくても、満足度を維持できる可能性があるようにも思える。
確かに15インチウーファーとそのエンクロージャーというのは何よりもその大きさと重量が半端ではない。現状でもこのエンクロージャは当方一人ではとても再配置などできないもの。これを小口径ウーファー2発で代替できるのであれば、との妄想も断捨離には繋がるので否定しきれないアイデアとなる。低域の再生能力にも依存するのだが、8~10インチ級のウーファー2発なら音としても充分かもしれないし、何よりエンクロージャサイズ、重量が相当ハンドリングし易いものにはなるだろう。
SB Acoustics WO24TX-8:(10インチ口径のウーファ、この2発構成?)
一方で、3way構成に拘った場合、3wayと4wayではアンプ類を含めればそれほど規模的な差異は無いので断捨離とは云えないかも。また、そもそもSONYのユニットや家宝としているエンクロージャと離れることは目指してきた理想とは異なる道となるので、このことを許容できるのか、、、
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