課題曲に挑むも:
ベリ三兄弟の設定について自分なりに音がまとまってはきたかなと思いつつ、神耳をお持ちの達人お三方に我が家の音を聴いていただいた。それぞれのシステムでお互いに聴き込んで良く判っている曲を「課題曲」として再生したのであるが、、、ご指摘事項と感想に基づけば(自分の解釈としては)率直に云ってまだまだ合格とはならない。
ベリリウムユニットのキレの良さを活かす心積もりの設定、音造りであったが、音の豊饒さ、そして何より重要な音楽の雰囲気である「ふわっと感」が今ひとつ。自分的にも弦楽四重奏が繊細さ、透明感を持ちながら、音楽に没頭できるようにはまだ鳴っていない、との自覚も元よりあるのでそこをしっかりと改善していかなければならない、と思う。
鈍らずに鋭く立ち上がる高域と優美に漂う高域、この両立があって初めて音の「高域感」を担保できる。丸まった高域ではない。その上で線の細くならない実体感のある音楽が奏でられていなければならない。そして音量に頼った音ではいけない。オーディオにおける「音楽性豊かな再生」というものは途轍もなく難しいと思うけれど、やはりこの壁を越えて行きたい。
いただいた諸アドバイスをベースにミッドロー、ミッドハイのクロスオーバー周波数やスロープ特性を見直しつつ、現状は苦闘中と云えば良いだろうか。弦楽四重奏に関して、お気に入りのArthur Grumiaux、Renaud Capucon、そしてちょっと古いけれど名録音でもあるSuske Quartet、現代的なArmida Quartetなどを微調整しつつとにかく聴き込む日々である。
設定見直しの主要ポイントはミッドハイのクロスオーバーを630Hzへ下げること(従来は1250Hz)、高域以外のスロープ特性は-12dB/octとすること(従来は-24dB/oct)、である。高い性能を持つBliesma M74Bにもっと活躍させること、ベリリウムによって統一感のある音色が作れる(はず)なので、もっと音全体を溶け合わせること、を狙いとしたもの。これを軸として、豊かさとふわっと感を追求しているが、、、そう簡単ではない。いやむしろ、この課題がクリアーできるものならば、「究極のマイベストサウンド」を具現化できたと云ってしまえるほどの難易度。
それでも、とにもかくにもベリ三兄弟を鍛えて育て上げねばならぬ。ユニットとしてのポテンシャルはあると思うのでこれを立派に育て上げられるのかどうか、それは自分次第、、、
やっとではあるが秋も一気に深まりつつあってオーディオ以外にも塩梅の良い天候の今日この頃、あれもこれもと浮気して遊びたいものもあるのだが、ここはぐっと我慢しつつ音の熟成を最優先させるべしと思う。いやはや、それでも難しい、でも楽しい!
さて、もうすぐ(10月17日予定)BluOS 4.0が登場してくるので、その操作性や内容も厳密にチェックしていきたいし、何よりやっと登場したDST-Lacertaによる密林音楽の音も確認してみたい。そうこうしている内には、大いに期待している国内でのQobuzのサービスも開始されるものと思うので、早く音を整えて秋の夜長を楽しめるようにせねば。
4way構成の設定値(2023年10月14日暫定)
項目 |
帯域 |
備考 |
Low |
Mid-Low |
Mid-High |
High |
使用スピーカー ユニット |
- |
Sony SUP-L11 |
(Experimental) BeW-16 |
Bliesma M74B-6 |
Scan Speak D2908 |
- |
能率 能率(90dB基準相対差) |
dB |
97.0 (+7.0) |
87.5 (-2.5) |
97.0 (+7.0) |
92.0 (+2.0) |
|
DF-65の 出力設定 |
dB |
+0.0 |
+0.7 |
+2.1 |
+4.1 |
|
マスターボリューム アッテネーション |
dB |
-9.0 |
-2.0 |
-3.0 |
-0.0 |
|
パワーアンプでの GAIN調整 |
dB |
0 |
0 |
-12.0 |
-12.0 |
|
スピーカーの 想定出力レベル |
dB |
88.0 |
86.2 |
84.1 |
84.1 |
|
クロスオーバー 周波数 |
Hz |
~ 140 |
140 ~ 630 |
630 ~ 4000 |
4000 ~ |
High Pass ~ Low Pass |
スロープ特性 設定 |
dB/oct |
flat-12 |
12-12 |
12-24 |
24-flat |
|
DF-65 DELAY 設定 |
cm |
-8.0 |
+19.5 |
+22.0 |
+22.0 |
相対位置と 測定ベース |
極性 |
- |
Norm |
Rev |
Norm |
Norm |
|
DF-65 DELAY COMP (Delay自動補正) |
- |
ON |
自動補正する |
DF-65デジタル出力 (Full Level保護) |
- |
OFF |
保護しない |
|