オーディオ日記 第54章 今は空も飛べるはず(その19)2023年1月29日


TOP Audio Topics DIARY PROFILE LINK 掲示板

BluOSよ、お前もか!?:

Bluesound Node等に搭載されているBluOSのバージョンアップの アナウンス があった。なんでも「BluOS 4.0 Mobile Application Update」とかで春頃には登場と。残念ながら具体的な機能等が判るような説明は無く、Mobile Application Updateという表現が単にBluOSのリモコンソフトである「BluOS Controller」のユーザーインターフェース、操作性の向上なんだろうか、それともMobile関連の新機能の追加なんだろうかと訝しむ。

先にRoon 2.0(ARC)の発表前に、Roonが内容の具体的な紹介をほぼせずにさんざんティザー広告的なことを行っていたことを彷彿とさせるような発表でもあるのだが、内容を曖昧模糊としたままでのアナウンスにはちょっと感心できない。

元より、BluOSとて発展途上であり、その操作性に係わる課題は多い。それはForumにおける Feature Request にも端的に表れている。そして課題の指摘や機能改善、追加要望に対してメーカーサイドからは「提案ありがとう、開発チームに繋いで今後の参考にするね」的なスルーがほとんど。多少なりともユーザー側のガス抜きをしなければならない状況にあるのだが、そこに革命的にとも云えるほどの価格と機能で殴り込んで来た WiiM Mini/Pro の存在もある。Bluesoundも比較的低価格のレンジでの製品なのだが、WiiMとの価格差はBluOS陣営にとっては脅威となる。故に発表を急いだのかもしれない。

WiiM陣営とてその機能は盤石ではないのだが、公式に Roadmap を示している。もちろん未だ時期が明言されていないものもあり、予定があっても結果的にずれたりすることはあると思うけれど、この道筋を示すことはポテンシャルユーザーの獲得の上でも非常に重要ではないだろうか。今や既に常識としてこの手の機器はソフトウエアのアップデートを行う機能を持っており、それ故に新しいサービスへの追随も可能となるという要素は購入動機にも繋がるもの。BluOS陣営もきちんとRoadmapを示した方が良いのにと思う。

ネットワークストリーマ―の類の機器はWiiMによって価格破壊が起きて、今後この分野での大きな地殻変動もあるかもしれない。ベストではなくてもベターな音と機能性、何よりも価格が魅力。マーケットは多数派によって動く。高価格であってもベストを希望する層ももちろんあるので、それはそれで良いと思うが、この手のソフトウエア開発にはかなりの費用がかかる。そのコスト回収をどのように行うか、販売量か、単体利益の厚さか。それはベンダーの重要なマーケティング戦略のひとつ。

だが、どの客層に向けたプロダクトであっても最終的にはユーザーの信頼があってこそだと思う。Silent Angelがユーザーを結果的に 騙した ようになってしまったことは一部では知られていると思うが、この件に関して遺憾なことに改善予定などの公式アナウンスは無い。

いずれにしても、このネットワークストリーマと云われる分野、機器の今後の展開と進化に強い期待を持っている。廉価で全方位の機能を持ち、ユーザーインターフェースも秀逸でそして音も良い機器と圧倒的な楽曲カバレージのストリーミングサービスと組み合わせれば、音楽の楽しみ方、そしてオーディオのスタイルも変わる。現状はもうかなりの地殻変動が起きていると思う。そしてその中で何が生き残っていくか。BluOSもWiiMも、これから出てくる Taktina を搭載した機器も「ユーザーを大事にしながら」成長していって欲しいと思う。


                 4way MW16TX構成の設定値(2022年1月3日更新)
項目 帯域 備考
Low Mid-Low Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
SB Acoustics
MW16TX
Sony
SUP-T11
Scan Speak
D2908
-
能率
能率(90dB基準相対差)
dB 97.0 (+7.0) 87.5 (-2.5) 110.0 (+20.0) 93.0 (+3.0)
定格値
DF-65の
出力設定
dB +1.0 +1.0 -9.0 +4.0
マスターボリューム
アッテネーション
dB -9.0 -2.0 -3.0 -0.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB 0 0 -12.0 -12.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 89.0 86.5 86.0 85.0
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz

140
140

710
710

4000
4000

High Pass

Low Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-48 48-48 48-24 24-flat
DF-55 DELAY
設定
cm -8.0 +19.5 -37.0 +25.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Norm  
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

next index back top