オーディオ日記 第54章 今は空も飛べるはず(その3)2022年9月2日


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気力、体力そして物欲:

春が往き、夏が過ぎて、いろいろなことすべてが思い出になっていくけれど、そのひとつひとつを大切に慈しんでいたいと思う。8月の後半には孫を連れてのキャンプで月並みなエリアではあるけれど上高地、乗鞍岳、一ノ瀬園地、八島湿原、車山とトレッキングを楽しんできた。日本の自然、景色はやはり美しく、そして久々に天の川も見ることができた。

時はとどまることはなく今月目出度く?70歳となる。人それぞれに個人差もあると思うが一般論的には「気力」、「知力」、「体力」が更に急降下していくターニングポイントだと自覚している。だからと云って日々を老人として送りたくはない。元気溌剌など最早遠い彼方かもしれないが、少しでもできることはあるはず。神様が「もう、そろそろいいよ!」と云ってくれるその日までは今までの自分と同じようにしていたいと思うのだ。

そのためにはやはり努力は必要であろうと思う。ひとつは体力、もうひとつは知力。この二つをそこそこ維持できれば気力というものもそれなりにキープできるのではないかと考えている。現実問題としてどこまでカバーできるのかさしたる自信はないのだが、できない、やらないことを言い訳にはしたくない。

体力面で自分に課しているのは心肺機能を維持するための自転車と筋力トレーニング、である。自転車に関しては、田舎に住んでいるのでもう長い間マウンテンバイクで田んぼの周りを毎回10Km超を走り続けている。筋トレは簡単なベンチを利用して基本的に足腰重視。何とか頑張って週5日はこれを実践している。

「愛車」と云えば多くのオーディオファイルにとっては自動車だと思うのだが、当方はこのマウンテンバイクである。現在の愛車はもう10年を超えた付き合いになるのだが、ディスクブレーキ、前後輪ともサスペンションというそこそこ本格的なヘビーデューティ仕様のものである。そろそろ新車に買い直そうかとも考えたが、この手のものは海外製で昨今の世界情勢で自転車もモノ不足。さらに値上がり、という厳しい現実が。実際のところこの類の仕様のマウンテンバイクは今や驚くほど高価。このため、きっちりとメンテナンスしてあと10年は乗ろうかと、、、

我が愛車:傘寿まで乗り続けられるだろうか、、、(しまなみ海道にも夫婦で挑戦した)
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知力に関しては、どのように維持すれば良いのか実際はあまり分かっていないのだが、だんだんといろいろなことが「面倒」と思うようにもなっているし、ちょっとしたこと(特に国会議員の行いや誠意が感じられない発言など)でも「キレ」そうにもなってしまうと自覚している。ライフワークと呼べるような知的興味や作業を持っていれば良いのだが、特段これというようなものがない。そこで頭を使いつつ細かい面倒なことでも我慢できることが重要なんじゃないかと考えて、数学の問題集を今更ながらなのであるが、一日ある程度の分量をこなすようにしている。確かに面倒だし、時間の無駄使いかな~とも思うのだが、要はパズルやクイズ、ゲームの感覚で対応すれば良いかな、と。とうに忘れてしまっていることも多々あるのだが改めてやってみると意外と新鮮だったりもするし、難問をきっちりと解けたときはそれなりの達成感もある。

この範疇では「PCオーディオ」の実践もまた知力?(あるいはネットからの情報収集能力)という点で、結構恩恵があるかもしれないと考えている。Linuxなどの環境構築はなかなか一筋縄では行かず、無事稼働させるために結構四苦八苦することもあるし、一度トラブルとそれを解決するために相当の情報収集や辛抱強さが必要となるなど、まぁ多少なりとも役立っているかもしれないと思う。

だが、もう一つ重要なことがある。身体能力である。こればかりは気を使っても、トレーニングしても低下は避けられない。視力、聴力、平衡感覚などである。空を飛ぶためには「航空身体検査」というものをパスしなければならない。これは脳波や心電図などに異常がないことや既往症として重大なものが無いことが肝要なのだ。知力や経験値だけではどうにもならない部分がここにある。特に視力については自動車の運転よりはかなり厳しいので、今年は何とかパスしたが来年はどうなるか判らない。

自動車の運転に関しても免許返納ということをある程度の年齢となれば検討しなければならないので、それと同じと考えるしかないだろうと思うが車と違って実用的で日常必須ということではないので、楽しめるうちに楽しんでおくしかないだろうとは考えている。

そして、実は一番悩ましいのはオーディオである。今まで何十年も継続して熱意を注いできて、ある程度は自分なりに考えた機器構成に到達し、音についても決して手放しで納得と云えるほどではないが日々楽しめる状況にはなっている。もちろん更に理想を追求したい部分も残っている。だが、このところのストリーミングへの入れ込みで、実際に聴く音源の8割以上がストリーミングによるものとなってみると、何だろう、おそらくは価値観の変化だと思うのだが、所謂オーディオ的な(価格の)機器に対して今までのような関心を持てなくなってきた。物欲が衰えたとも云えるのだろう。あるいは、とことんアナログオーディオを突き詰めようとしていたならばこのような心境の変化は行らなかったかもしれない。

ただ、自分の持っている音源は現状でも10万曲にも満たない。ストリーミングでは実際に聴く、あるいは聴けるか、ということを別にしても数千万曲以上の音源があり、意識としては最早「無尽蔵」にも近い。それらをネットワークストリーマ―という相対的に廉価な機器で自在に聴けてしまう。ましてハイレゾで聴けるとなればストリーミングとて決して悲観するような音質ではない。

もちろん、これにて「オーディオは上がり」などということは決してないと思う。細部にも魂が宿る、というように細かな調整などは続けなればならない。物欲というものもまだまだあるだろう、、、たが、高価な機器を所有していることがオーディオとしての満足ではないし、それを誇りたいというような価値観は既にない。いずれガラクタやゴミになってしまうような機器やアクセサリーはもう欲しくない。

気力、体力の低下を補うべく自分なりの努力をしてはいるのだが、さてオーディオに対する物欲の衰えについてはどのように対応したら良いのだろうか。


                 4way MW16TX構成の設定値(2022年1月3日更新)
項目 帯域 備考
Low Mid-Low Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
SB Acoustics
MW16TX
Sony
SUP-T11
Scan Speak
D2908
-
能率
能率(90dB基準相対差)
dB 97.0 (+7.0) 87.5 (-2.5) 110.0 (+20.0) 93.0 (+3.0)
定格値
DF-65の
出力設定
dB +1.0 +1.0 -9.0 +4.0
マスターボリューム
アッテネーション
dB -9.0 -2.0 -3.0 -0.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB 0 0 -12.0 -12.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 89.0 86.5 86.0 85.0
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz

140
140

710
710

4000
4000

High Pass

Low Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-48 48-48 48-24 24-flat
DF-55 DELAY
設定
cm -8.0 +19.5 -37.0 +25.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Norm  
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

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