オーディオ日記 第51章 行く道は果て無く(その16)2021年5月13日


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価値観の変化:

音楽を聴くことのみならず、オーディオ機器をあれこれと弄り倒すこと自体をも趣味としてきたのだが、このところ何となく心境というか価値観の変化が起きているのかな? と自覚し始めている。今に至るまでの長い期間少しづつだが貯め続けてきた自分の結構な量のライブラリ音源を聴く比率が実は徐々に低下する一方で、結果としてかなりの時間をストリーミング音源で楽しんでいるという現実なのだ。

ストリーミングに関しては「これでベスト」という環境構成にはとても至っていないと思うのであるが、これで充分かも? と考えてしまう部分とあれこれ機器廻りに微細な手を加えることに時間を取られるよりも新鮮で楽しめる音楽を聴き続けていたい、そういう気分が自然と勝ってしまうのである。

ストリーミング音源を送り出す環境は現状Bluesound Node 2i(電源環境のみ 手を入れた もの)で主たる音源はAmazon Music HDと MQA Radio Paradise である。音源の質としてはこれで最早それほどの不満は無い。MQA Radio Paradiseは所謂無料のインターネットラジオとしては唯一MQAエンコードされたチャンネルが4つあって、BGMとして聴き流すにはもったいないほどの音質だと思う。

ストリーミング音源の再生においては、今一つの録音(自分のシステムや嗜好との相性が悪い?)の音源を何とか鳴らそうと固執する必要は全くない。単にスキップしてしまうだけで良く、妙なストレスも溜まらないという恩恵も意外だけれど確かにある。むしろ無限とも思える音源の中からお気に入りの音楽をピックアップして、如何にして自分流のプレイリストに仕立てておくか、ここに新たなノウハウが必要となる。また、好みのアーティストであってもすべてのアルバムを所有している訳ではないので、不足分をストリーミングで補って、当該アーティストの全曲集となるようなプレイリストを作っておくという楽しみ方も生まれてくる。

オーディオ的に究極を目指す、というような観点に立てばBluesound Node 2iはもしかしたら随分と遠いところにある機器かもしれないとその廉価さ故に思うのであるが、じゃ逆にこれ以上のものがあるのかと問えば、実は選択肢といえるものはあまりない。ストリーミング対応の機器としてはTidalを選択するのであれば間口は結構広がるのであるが、Amazon Music HD対応機器ではかなり選択肢が限定されてしまうこともあってBluOS搭載機器しか妥当と思えるものが現状は残らない。

自分としては「究極のデジタルトランスポート」を求めてあれこれと手を出し実験や試用を重ねてきたつもりなのだが、結局はこの辺りの微細なことよりも楽しめる音源の量と質の方が重要であるとの認識に至りつつある。これはやはり自分のオーディオに対する価値観の変化なのだろうと自分なりに分析してみている。

当然ながらオーディオとして全体の質を考えてみれば、上流機器のみならず後段機器となるデジチャンやアンプそしてスピーカー廻りが極めて重要と思うことには変わりはない。ここにも終着駅というものは無く、スピーカーの設定や部屋の環境を含めてまだまだだと思う点は非常に多い。まぁ、今に至ればそれなりに聴けるようになってきたとは僅かながら思うのであるが、、、

自分のお気に入りの音源をできる限りの音で聴きたい、という想いは常に変わらずにある。そのためにあれこれと相応には足掻いてきた。理想は追い求めたいのだが、音としての理想の姿をきちんとイメージできていない自分も居る。おそらく理想というものは自分なりの思い込みでしかないのだろうけれど、そうであっても何とかして手にしたいとは思う。

オーディオを趣味としてこのような駄ブログを書いていることもあっていろいろな方々のホームページや日記などを拝見させていただくことも多い。かって大いに参考とさせていただいたことも沢山あるのだが、最近はどうも今一つモチベーションが働かない。否定をする訳ではないのだが、微細なオーディオテクニックやチューニンググッズで音楽の本質を左右するようなことは難しいのでは、と思い始めている自分もいる。理想の追求は細部を疎かにしては到達はできっこないことも十分には理解しているつもりなのだが、、、

機械弄りの楽しみもある。チューニンググッズでの変化の楽しみもある。PCオーディオ等における知的?なお遊びというものもある。それらはすべてオーディオという趣味の上で肯定されるべきものでもある。少しづつの自己満足を積み重ねた上での到達感ということもとても重要なことだし。

だが、本質は「音楽を聴くことの感動」であって素敵な音楽をお気に入りの音で聴くこと、新しい音楽との出会いもまた大切な要素。価値観というものは常に変わらずにあるべきもの、本来はそうだとは思うのだが、抗えない変化がここに来て自分の中で加速しているような気がしている。これは老化か、はたまたオーディオに対する一種の諦めの境地なのか、それとも実はこれが求めるべき真理へと至る道なのか、、、


                 4way MW16TX構成の設定暫定値(2021年3月17日更新)
項目 帯域 備考
Low Mid-Low Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
SB Acoustics
MW16TX
Sony
SUP-T11
Scan Speak
D2908
-
能率
能率(90dB基準相対差)
dB 97.0 (+7.0) 87.5 (-2.5) 110.0 (+20.0) 93.0 (+3.0)
定格値
DF-65の
出力設定
dB +0.7 +0.7 -10.5 +4.7
マスターボリューム
アッテネーション
dB -9.0 -3.0 -3.0 -5.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB 0 0 -12.0 -12.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 88.7 85.2 83.5 80.7
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz pass

160
160

1000
1000

2800
3150

pass
Low Pass

High Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-24 24-24 24-24 24-flat Low Pass
High Pass
DF-55 DELAY
設定
cm -10.0 +28.0 -37.0 +27.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Norm  
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

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