オーディオ日記 第51章 行く道は果て無く(その15)2021年4月26日


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roon serverで遊ぶ:

roonを現在あ~でもない、こ~でもない、と弄り倒しているのだが、テスト用のWindows 10の環境で動かしているのでは構成的にも運用的にもちっとも面白くない。ならばLinuxバージョンを試しつつ、サーバーPC(音源NAS相当)の機能を含めて「roon server」を構築してみたら実用機ともなるし案外楽しめるのではないかと考えてみた。

(注記)インストール手順は こちら 。とても簡単。

ざっくりとした構成イメージは以下の通りで、割とシンプル。roon serverのPCとしては普段サーバーPCとして使用しているWindows Server機とし、これをArch Linuxの入ったUSBで起動して音源も含めてroon serverで乗っ取ってしまおうというもの(USBを抜いて再起動すれば元のWindwos Serverに戻る)。

構成のイメージ図:
roon function diagram

Bluesound Node 2iも「roon ready」だし、AoE Symphonic-MPDもroon対応ができるので、単純にroon serverを立てればそれで済むのだが、さらにAoE(Audio over Ethernet)の機能を加えたものに仕立ててみた。roon serverは他のPC環境などとはRAATと呼ばれるプロトコルを使って通信する。相手方には「roon bridge」がインストールされていればこれが可能(roon readyの機器の場合はこの機能が組み込まれている)。

機能の配置などは文字では伝えにくいので、まずは機能構成図をつくってみた。

Roon Server Function Diagram:
roon function diagram

が、まぁ作成途中で自分でもちょっとこれは却って判り難いかも、、、と思いながらもやっつけてみた。

AoEもRAATも通信プロトコルなので中身はともかくもLAN環境で接続されていれば良く、基本的な接続形態とルートは以下の通り。

・roon server --> RAAT --> roonbridge
・AoE Front --> AoE --> AoE Backend

ただ、今回の構成でちょっと異色となる点はroon serverの稼働するPC環境の中に、AoE Front機能を組み込んでいるのでそのままAoE Backendと接続もできる(図中のAoE root1)こと。roon + AoEがシンプルにroon server(Linux Server)とAoE Backend(ラズパイ4)の2台でも完結できてしまう。

また、roon server機に音源に対するNAS相当の役割(samba)を加えておけば、Bluesound Node 2iやMPD(Music Player Daemon)が我が家のライブラリ音源を再生する時はこのroon serverにSMB(ファイル共有)でアクセスすれば良いので、構成は案外とシンプルにできる。

まだまだしゃぶりつくしてはいないし、Tidalとの連携も試していないのであるが、roonに対する当方の所感としては総合点でそこそこかと。まだまだ遊んでみようと思う。

・あちこちにある出力デバイスをダイナミックに選択して音楽再生できる。
・インストールも簡単で気軽に試せる(二週間の試用期間)。
・roon remoteのユーザーインターフェースは割と良くできている。
・パライコ等のDSP処理の音質は秀逸でかなり使えるレベル。

一方で

・roonの特徴的な機能でもあるジャンルマッピングを受け入れられるかどうかで評価が変わる。
・音楽プレーヤ機能のソフトウエアとしては使用料金がやや法外すぎる。
・Amazon Music HDとの連携がない(当方としては致命的)。
・音は出力デバイスに依存するため格別というほどでもない(私見)。
・Roon Remoteを含めてシステムの安定性に難がある(度々落ちる)。
・仕掛けは不明だが巨大なデータベースが作られるのでパフォーマンスやバックアップの課題あり。


                 4way MW16TX構成の設定暫定値(2021年3月17日更新)
項目 帯域 備考
Low Mid-Low Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
SB Acoustics
MW16TX
Sony
SUP-T11
Scan Speak
D2908
-
能率
能率(90dB基準相対差)
dB 97.0 (+7.0) 87.5 (-2.5) 110.0 (+20.0) 93.0 (+3.0)
定格値
DF-65の
出力設定
dB +0.7 +0.7 -10.5 +4.7
マスターボリューム
アッテネーション
dB -9.0 -3.0 -3.0 -5.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB 0 0 -12.0 -12.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 88.7 85.2 83.5 80.7
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz pass

160
160

1000
1000

2800
3150

pass
Low Pass

High Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-24 24-24 24-24 24-flat Low Pass
High Pass
DF-55 DELAY
設定
cm -10.0 +28.0 -37.0 +27.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Norm  
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

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