オーディオ日記 第51章 行く道は果て無く(その14)2021年4月19日


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MQA Radio ParadiseとBluOS:

Radio Paradaiseはそこそこ高品質な音で音楽を流してくれるインターネットラジオ(4チャンネルある)なのだが、これがMQA対応となった。このMQA対応についてはBluesound Node 2iなどで使われている「BluOS」に対して独占的に提供されるとのこと。BluOSのプレスリリースは こちら に。Node 2iでの使い方は こちら

昨日、BluOSでのSpotify Free対応について記載したが、それと同じタイミング(2021年4月6日付BluOS 3.14)でのサポートである。MQAは既にMQA CDやダウンロード音源、またTIDALにもMQA対応のストリーミング音源があるので、これ自体はそれほど目新しいものではないと思う。

MQAは音の良さを売り物にしているのだが、もうひとつのアドバンテージは高い圧縮率を誇る「不可逆圧縮」であること。MQAのデコード処理によって高品位の96KH/24bitあるいはそれ以上に伸長される仕組み。

実際のデジタルデータに関わる数学的理論はかなり難しく当方の頭では何となく、という程度にも理解できない。ただ、CDに記録された音源がMQA非対応の場合はCD品質で、MQA対応であれば所謂ハイレゾ相当となること(マジックのようにも思えるのだが)の恩恵は案外と大きいと思う。そして高い圧縮率は実はネット経由のストリーミングには非常に適合する。つまりより少ない伝送データで高品位な音源を送れるメリットがある。

今まではネットラジオと呼ばれるカテゴリーにはこのMQA対応で送り出しているラジオステーションは無かった。当然ながら、MQAで送り出したものはMQAデコード処理が必要になるのだが、簡単に対応する仕組みが無かったのだ。このMQA対応したRadio ParadiseをBlusound Node 2iで聴けばその音の品位は一聴瞭然。黎明期からインターネットラジオを聴いてきた身とすれば、インターネットの音質は128K~がんばって320Kというレベルで正直ほとんど評価はできないという感覚なのだが、これはその差が明確。もはやネットラジオのイメージの音ではなく、ついにここまで来たか、の感がある。

もちろんインターネットラジオという仕組み自体は従来と同じなので、音楽はラジオステーションからの垂れ流しであり選曲はできない。お仕着せで流れてくる曲を拝聴するのみ。まぁ4チャネルあるのでお好みでの選局は可能。自分の知らない曲が流れてきてそれが気に入れば幸せというものだし、BGMとして考えれば充分以上かと。

このところroonを並行的にあれこれとお勉強しておりその使い勝手の良さには目を見張るものがあるのだが、roonのストリーミング対応はTidalとQobuzがメイン。同じ土俵で比較して良いものやら分からぬ点もあるのだが、BluOSは圧倒的にストリーミング対応の範囲が広い。「ネットワークストリーマ」という範疇ではBluOSは頭二つは抜け出しているのではないだろうか。当然ながら重きを置く点の違い、機能の差異はあるし、ターゲットとする市場も異なるものと思う。だが、どうしてもroon vs BluOSという観点で物事を見てしまうのだ、、、

ちょっと残念なのはBluOSはソフトウェア単体では手に入らず、コンソーシアムを形成しているベンダーの機器と一体での販売となっていること。だが、これも販売されている機器が極めてリーズナブルな価格であることを考えれば必ずしも否定はできない。もちろんサポートやアップグレードの問題も付いて回る所以であろう。

当方がBluesound Node 2iを導入したのは昨年の8月、そこからもBluOSはどんどん進化を続けている。世界的にどの程度の販売台数となっているのは残念ながら情報は得られないのだが、ワールドワイドでのマーケットリーダーであることは間違いないだろう。国内での販売開始も遅く、当初は認知度も今一つであったと思うが、Amazon Music HDのサービス開始タイミングとマッチしたこともあって現状相当にユーザーが増えているものと推測する。

ユーザーが増えれば、さらに機能もアップしていくという循環となるので、この点の期待は大きい。現状のレベルでも音質的な不満は少ないのだが欲を云えば、徹底的に高品位を目指したハードウェアのしつらえで製品を提供してくれぬものかな、と密かに思ってしまう。


                 4way MW16TX構成の設定暫定値(2021年3月17日更新)
項目 帯域 備考
Low Mid-Low Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
SB Acoustics
MW16TX
Sony
SUP-T11
Scan Speak
D2908
-
能率
能率(90dB基準相対差)
dB 97.0 (+7.0) 87.5 (-2.5) 110.0 (+20.0) 93.0 (+3.0)
定格値
DF-65の
出力設定
dB +0.7 +0.7 -10.5 +4.7
マスターボリューム
アッテネーション
dB -9.0 -3.0 -3.0 -5.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB 0 0 -12.0 -12.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 88.7 85.2 83.5 80.7
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz pass

160
160

1000
1000

2800
3150

pass
Low Pass

High Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-24 24-24 24-24 24-flat Low Pass
High Pass
DF-55 DELAY
設定
cm -10.0 +28.0 -37.0 +27.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Norm  
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

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