オーディオ日記 第49章 終わりの始まり(その13)2020年5月23日


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光と闇の世界:Dark Thema & Dark Side

従来のブログの画面が何となく文字が見辛いような気がしてきたこともあってちょっと気分を変えてみたらどうだろうかと、、、Dark Themaというのが流行りでもあるらしいので背景を暗くして試したところ案外と文字が見やすいのかな? 文字の色使いなどにあまりセンスが無いし見栄えが良くなったとはとても云えないのだがその辺りは仕方なし。背景や文字の色などはStyle Sheet(CSS Text)などというものを弄れば良いらしいのでそれほど時間は掛からずできたので忘れないようにしておかないと。せっかくならレイアウトなども見直したいところではあるが、何しろHTMLを直接ごりごりと、それも見様見真似ねであまり文法も理解せずに書いているのでこれはちょっとハードルが高い。まぁ中身もたいしたことは書いていないので相応と云うべきか。

さて、Symphonic-MPD V1.0(ラズパイ4対応版)のリリースによって、我が家のPCオーディオ環境もこのSymphonic-MPDの他、lightMPD on PC/on Raspi4、そしてJPLAY FEMTO(現在はSingle構成)と花盛りとなっている。系統としては、PCベースのlightMPD donuts_shop73バージョン、JPLAY FEMTO勢とラズパイベース(基本ラズパイ4)のlightMPD、Symphonic-MPD勢という二つのプラットフォームに分かれる。

やはりここはガチで音質評価をしておくべきであろう。なお、JPLAY FEMTOはDLNA/OpenhomeのUPnP環境でしか稼動しないためメディアコントローラはmConnectである。それ以外はUPnP環境でもNASをマウントする所謂Stand Alone環境でもどちらでも稼動可能なので、基本はMPDクライアントであるyaMPCをリモコンソフトとして使用する。(厳密にはここは合わせるべきかもしれないが、常用する環境を優先した)

また、PCをプラットフォームとするJPALY FEMTOとlightMPDはUSB経由の出力であり、ラズパイプラットフォームではHifiberry Digi+Pro経由のS/PDIF出力となる。いずれも MUTEC MC3+USB にて10MHzマスタークロックベースのリクロック処理を行ってからデジチャンにインプットする。面白いのはこのリクロック処理を行っても音は同じにはならないということ。何とは無く同じなっても不思議ではないとも思えては来るのだが、、、

さて、永らくお世話になっているJPLAY FEMTO(実は久々に聴くのだが)であるが、Windowsベース(Windows Server 2012 R2)と云え音は第一級品であることは紛れも無く、現時点でも何らその存在価値が色褪せる事はない。極めて緻密、安定感があり安心して音楽に浸れる。低域のマッシブ感にも不足がなく量感と質感の両方を備えていると思う。

同じPCをプラットフォームとしながらもlightMPD donuts_shop73バージョン(AMDのCPU対応ならびにACPIによるボタンプッシュでのshutdownに対応したもの)とは多少性格を異とするようだ。こちらは軽やかに繊細な高域を堪能させてくれる。密度感にも不足は無い。音として考えれば優劣は付け難いのであるが、やはり操作性という観点で見てしまうとMPDクライアント(yaMPC)が使えるアドバンテージは大きい。総じてメディアコントローラからの操作ではプレイリスト廻り(特に動的な作成の容易さ)に弱点があるのが痛い。

ここに割って入るのが晴れてV1.0の正式バージョンとなったSymphonic-MPDである。面白いことに、Symphonic-MPDを聴くと、JPLAYとlightMPD on PCの音がやはり同じ守備範囲にあることに思いが至る。Symphonic-MPDは従来のベータあるいはラズパイ3の時代から感じてきたことでもあるが、どうも少し違う面があるのだ。違いはエコー感と明るさ、である。音の実体の周りにオーラのようにエコーあるいはリバーブ、ホールトーンが(何と表現すれば良いのか微妙なのだが)飛び散る。そしてそれらが音楽を明るく際立たせる。音楽がバイタルでもある。ある意味不思議な、そして特異な感じと云って良いのかもしれない。

従って、ここには好みも含めた好き嫌いの介在する余地があるかもしれないし、嵌る人は嵌ると思う。逆に音に落ち着きや(微妙な表現だが)静けさを求める向きには少し方向性が違うかな、と思わせるところがあるかもしれない。このような差異がどのような「作り」によって醸成されてきているものなのか定かには分らない。理詰めで遅延の極めて少ないプログラム構造を追求してきたことによる恩恵なのかもしれない。

おそらくこの三者の差は聴く人によっても印象は異なるかもしれないし、あるいは違い自体も微妙であると云う方もおられるかもしれない。だが、ここにPCオーディオの面白さも発展性もあることは紛れも無い。オーディオの音ではなく、より自然音に近い音を求めようとすれば更に高い次元のPCオーディオを求めざるを得なくなるのだし、そしてひとつの成果が此処にはあると思う。

だが、音楽にも光の世界と闇の世界がある。暗く陰鬱とした音楽もまたこの世にはある。どろどろとした情念のうねりもある。モーツアルトの音楽とて光り輝く幸せな旋律だけではない。音楽を奏でるという事はまたその闇の世界も描き出さねばならないのだ。

闇の表現としてミュンシュ指揮ベルリーズ幻想交響曲から第5楽章(魔女の夜宴の夢)を聴いてみる。また比較用としてアバド指揮(83年録音)のものも。
Symphoniy Fantastic Symphoniy Fantastic

ミュンシュ盤は1954年と古い録音であるが、ここでの鐘が古色蒼然と鳴ってはならない。禍々しくおどろおどろしく、また実体感を持って打ち鳴らされねばならないのだ。流石にアバド盤は優秀録音でもあるのでスペクタキュラーな印象で楽しめてしまい一般論的にもSymphonic-MPDではこちらが推奨か。だが、怖れる心や人間の醜さという魔女の描写に関してミュンシュ盤は当方にとって捨て難いもの。あまりに欲張りとは思うが、我がオーディオとしてはそこまで求めたくもなる、、、


                 4way構成の設定備忘録(2020年4月4日更新)設定値
項目 帯域 備考
Low Mid Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
Sony
SUP-T11
Accuton
C51-286
Scan Speak
D2908
-
スピーカーの
能率(相対差)
dB 97 (+4) 110 (+17) 93 (+0) 93 (+0)
定格値
DF-65の
出力設定
dB +1.2 -10.0* +1.7 +4.5
*DF-65 Att ON
マスターボリューム
アッテネーション
dB -3.0 -3.0 -6.0 -3.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB -6.0 -12.0 -6.0 -12.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 89.2 85.0 82.7 82.5
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz pass

710
710

1600
1600

2500
4000

pass
Low Pass

High Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-48 48-48 24-24 24-flat Low Pass
High Pass
DF-55 DELAY
設定
cm -7.0 -36.0 +28.5 +32.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Norm  
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

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