ちょっと楽をしたい?(音源データベース編)
評価実験環境などを含めて複数のMPDプレーヤやサーバーPC(NAS)があるという我が家の状況なので、どのプレーヤがどのサーバーの音源を使っているのか時にあれれ?となってしまうことがある。UPnP対応したレンダラーとメディアサーバーであればメディアコントローラからの選択操作にてダイナミックに関連付けが出来るので問題ないのだが、NAS方式で使用している場合は関係が一対一なのでその点に絡む課題があった。
これはMPDの基本的な環境ではマウントした音源(NAS)のデーターベースを自分のPC環境内に保持しているため、別のNASにある音源を使用する為には「NASの変更(アドレス切替)」というステップに加えて、音源を読み直す(update database)ことが必要となってしまうという面倒な側面がある。通常リスニング時ではLAN速度設定を100Mbps(Half Duplex)にしていることもあって、そのままでは音源の読み直しにも結構な時間が掛かってしまう。更には、せっかく作成、登録しておいたプレイリストも再登録が必要となるなど、あれこれの手間が多い。したがって、サーバーPC自体の音質評価をするに際して切替の煩わしさが何とももどかしい、、、
人間の常として何とか楽をしたい、とあれこれ考えるもの。サーバーが異なればその配下にある音源も目的用途に応じて若干異なっている部分もあるがサーバーにて保持している音源は基本的にひとつのフォルダーとなっている、このため、「サーバー=音源」という関係の公式は成り立っている。したがって、「サーバー=音源=MPDデータベース(とプレイリスト)」という考え方、構造にしてしまえば良いだろうと考えてみた。こうしておけば、サーバーPC(NAS)切替だけの作業で良くなるはず?
さて、これを実現するには、、、簡単な答えがlightMPDの環境にあるではないか。lightMPDは起動後マイクロSDカードをアンマウントしてしまうので(これにより電源ブチ切り停止も可)、そもそも音源データベースを自分では持たず音源のあるサーバーPC(NAS)上に置いておくスタイルなのだ。基本これで「サーバー=音源=MPDデータベース」の構造はできるので、この考え方を踏襲する。
だが、もう一つ考えねばならないのは、MPDプレーヤも複数(lightMPD on PC、lightMPD on Raspi3/4、Symphonic-MPDなど)あるし、それに応じてMPDのバージョンも異なる。さらにMPDのバージョンが異なると、音源データベースの構造が異なり共通化できない(実はこれは今回実験の過程で判った)。したがってこの点を考慮した構造としておく必要がある。
(注記1)lightMPDとSymphonic-MPDの音源データベース(tag_cache)はこの理由により共通化できないので、この点は注意を要す。
そこで当方が考えたスタイルだが、基本的にはサーバーPC(NAS)には各MPDプレーヤに応じたフォルダーを準備しておく。MPDのバージョンが同じで音源データベースの構造が同じであれば、プレーヤの種類毎に纏めることも可能。例えばLMPD、SMPDなど。複数のSymhonic-MPDプレーヤがあっても同一バージョンならNAS上のSMPDフォルダーは一つで良い。このSMPDなどというフォルダー内に音源データベース(tag_cache)とプレイリストフォルダー(playlists)を置いておけば良い。
ちょっとこれ自体が面倒なようだが、実体はシンプル。当方のケースでは各サーバーPC(NAS)にLMPDとSMPDの二つのフォルダーを作ってplaylistsフォルダー、tag_cacheを置いておくというもの。MPDプレーヤ側で対応しておく事前作業は以下の二点。
1.mpd.confにおける音源データベースならびにプレイリストフォルダーをNAS上のファイルとなるよう変更。
「db_flie」
「playlist_directory」
2.NASに対するfstabの記述で書き込みを可能とする。「ro」から「rw」に変更。
(Symphonic-MPDのfstab自動設定では「ro」がデフォルトのため)
もちろんこの状態で一度はサーバーPC(NAS)上に音源データベース(tag_cache)を作成する為にデーターベース更新の指示が必要だが、以後はサーバーPC(NAS)の切替(当方はfstabの編集で実施)だけで済む。
(注記2)fstab上のNAS設定に関してはサーバーPC(NAS)に固有のパラメータ(versやrsize、username、passwordなど)があると思うので、複数併記した状態にしておき使いたいNAS定義のみコメントイン(他はコメントアウト)というスタイルが良いと思う。
何より楽なのは音源を追加をした場合でも一つのMPDプレーヤ上で音源更新指示を出しておけば済むという点。同様に一旦プレイリストを登録しておけば共有している他のMPDプレーヤからもそれを使用できる。当然ながら他のMPDプレーヤでの作成登録し直しなどは不要となるし、同じプレイリストを使い回せるというメリットも大きい。
まだ未確認であるが、バージョンアップなどでマイクロSDカードの書き換えを行った場合でも、特段のバックアップ(音源データベースとプレイリストファイル)が必要なく対応できるのではないかと思う。これは大いに手間の削減にもなるので期待している。
(2020年5月11日追記)ベータ版更新に伴い、この対応を実践してみたが全く問題無くバックアップや再スキャンも不要。プレイリストはそのまま再利用可であった。(追記終わり)
まぁちょっと他愛も無い話でもあるが、いろいろな構成、環境がある場合、これは案外便利かな? (こんな使い方をする人はほぼいないかも、、、なのだが)
4way構成の設定備忘録(2020年4月4日更新)設定値
項目 |
帯域 |
備考 |
Low |
Mid |
Mid-High |
High |
使用スピーカー ユニット |
- |
Sony SUP-L11 |
Sony SUP-T11 |
Accuton C51-286 |
Scan Speak D2908 |
- |
スピーカーの 能率(相対差) |
dB |
97 (+4) |
110 (+17) |
93 (+0) |
93 (+0) |
|
DF-65の 出力設定 |
dB |
+1.2 |
-10.0* |
+1.7 |
+4.5 |
|
マスターボリューム アッテネーション |
dB |
-3.0 |
-3.0 |
-6.0 |
-3.0 |
|
パワーアンプでの GAIN調整 |
dB |
-6.0 |
-12.0 |
-6.0 |
-12.0 |
|
スピーカーの 想定出力レベル |
dB |
89.2 |
85.0 |
82.7 |
82.5 |
|
クロスオーバー 周波数 |
Hz |
pass ~ 710 |
710 ~ 1600 |
1600 ~ 2500 |
4000 ~ pass |
Low Pass ~ High Pass |
スロープ特性 設定 |
dB/oct |
flat-48 |
48-48 |
24-24 |
24-flat |
Low Pass High Pass |
DF-55 DELAY 設定 |
cm |
-7.0 |
-36.0 |
+28.5 |
+32.0 |
相対位置と 測定ベース |
極性 |
- |
Norm |
Norm |
Norm |
Norm |
|
DF-55 DELAY COMP (Delay自動補正) |
- |
ON |
自動補正する |
DF-55デジタル出力 (Full Level保護) |
- |
OFF |
保護しない |
|