オーディオ日記 第46章 幸せの音(その12)2019年7月16日


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Symphonic-MPDを試す(その8):電源対策編

ラズパイ達人の方より3B(とHfiberry Digi+Pro)ごと安定化電源をお貸しいただけることとなり、懸案となっている電圧低下の検証ならび電源対策による音の変化を確認している。

電源容量は3B用なので、5Vは1.5A程度と大きいものではないらしいのだが必要にして充分と思われ「電圧低下」の事象は全く起こらない。これは電源の供給ルートとも関連するものと思うが、Hifiberry Digi+Proの基板加工を行って 直接電源を供給 する仕組みになっているもの。やはり我が家のケースでは電流供給量不足というよりも電圧低下を引き起こす要因が、電源アダプターからマイクロUSB端子の部分にかけて複合的に抵抗値として存在していると推定できる。ラズパイのモデルが異なるので電流の必要量的には同じではないと思うが、このような方式に早急に変更すべきであろうと認識した。

まずは光出力にてテスト中:
Raspi Power Supply

また、この電源環境で聴くSymphonic-MPD(V0.8.22)の音はこのソフトウエアの持てる魅力を更に引き出してくれる感がある。元々持っている純度感の高い音の印象に加えて、一層の自然さと音の充実感が加わるのだ。現在じっくりとこの音を聴きながらこの駄文を書きなぐっている訳だが、もうこれをこのまま手元に置いておきたい! という欲求に抗えない。素晴らしいatmosphereとホール感、合わせて前後への広がりも申し分ない。この音はまさに「Simply Irresistible」である。

光出力の直接デジチャンへのインプットとBNC出力のMUTEC経由と比せば、印象的には後者の方がやはり安定、落ち着きがある。だが、光出力でダイレクトにデジチャンで入れた時の高域感と柔らかな広がりは大きな魅力だと思う。電源系ノイズ対策を行っていない当方の3B+とも比較してみた。Syphonic-MPDの特徴はこちらでも充分感じられるが、比較してしまえばどうしても音の甘さが残り、悪くはないな~でももどかしい、となる。

翻って、ここしばらくはラズパイ遊びで突っ走ってきた。開始時点の想定はちょっとした脳細胞の活性化(ボケ防止?)であったはずなのだが、ここまでどっぷりと嵌るとは想定もしていなかった。何よりもちっぽけなこのラスパイで聴けるSymphonic-MPDの「幸せの音」はどう表現すれば良いのだろうか。

今までもいろいろとPCオーディオにチャレンジしてきたし、世の中のネットワークオーディオ機器の類は大方を聴いてきた。もちろんその都度それなりに評価も感動もしてきたのだが、今我が家でこの音をこの構成で聴けることに、感慨を新たにしない訳には行かない、、、Linux環境との永き別離の後の再会、抜群の操作性を持つMPADの後継となる yaMPC との出会い。

一方で、あまりこの音に浸ってばかりもいられない。いずれにしてもこの環境はお借りしたものである。そうとなれば、この類の電源対策を急ぎしゃかりきに実施しない訳には行かなくなる。

なお、改めてオーディオ、特にPCオーディオの面白さを感じてしまう。構成や環境は一定せずいつも変化し続けるので、これもまた一過性のものではないとは云い切れないし、その自信もない。だが、彷徨い続け流浪を続けざるを得ない、ある意味混迷の我がオーディオ遍路の途中でこのような珠玉に巡り会えた事は得難いことでもある。ラズパイへのチャレンジによって脳細胞を眠らせたままにして置かなくて良かったなと思える。ひとつの「幸せの音」が確かにここにあるのだ。

(注記)Symphonic-MPDもV0.8.22とどんどん更新されてゆき、導入や設定のハードルもかなり下がってきたように思える。もちろんラズパイやLinuxなどの基本的な知識・経験はあった方が良いに越したことはないが、廉価であることに加えて簡単であることもまた重要な要素だと思う。是非多くの方に聴いていただきたい音である。


4way構成の設定備忘録(2019年6月17日更新)暫定設定値

項目 帯域 備考
Low Mid-Low Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
Sony
SUP-T11
Accuton
C51-286
Scan Speak
D2908
-
スピーカーの
能率(相対差)
dB 97 (+4) 110 (+17) 93 (+0) 93 (+0)
定格値
DF-65の
出力設定
dB +2.4 -9.5* +1.0 +3.5
*DF-65 Att ON
マスターボリューム
アッテネーション
dB -3.0 -0.0 -6.0 -0.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB 0.0 -6.0 0.0 -6.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 96.4 94.5 88.0 89.5
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz pass

630
630

1250
1250

2800
4000

pass
Low Pass

High Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-24 24-24 24-12 24-flat Low Pass
High Pass
DF-55 DELAY
設定
cm -5.0 -37.0 +37.0 +40.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Norm MPD
環境下
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

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