オーディオ日記 第45章 エンドレス・オーディオ(その16)2019年6月7日


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ラズパイは美味しいか!?(その5):Dual PC編

Archphileの音と機能に感心しているのだが、次の段階のテストへと進めて行かねばならない。ArchphileにおけるMPD単体での音は評価できるレベルへとステップアップしてくれたように思うが、これで満足してしまう訳にはいかないのだ。幸いなことにArchphileにはMPDを「UPnP/DLNAレンダラー」として機能させるupmpdcliが予め用意されている。これによりsytemctl startあるいはenableのコマンドひとつでDual PCの環境に移行できてしまうのだ。

Dual PC構成が簡単に構築できる:
Archphile Dual PC Configuration

ArchphileをUPnP/DLNAレンダラーとして使用する構成では、サーバーはMinim Server(JLAY FEMTO Control PCに同居)となる。コントロールポイントはmConnectHD でもJRMC/JRemoteどちらでも利用可能なので、適宜使い分けながらテストを開始した。upmpdcliを起動させた瞬間から、コントロールポイント上にArchphileがレンダラーとして現れてくれるので、これで所謂push型Dual PC構成が構築されたことになって、何らストレスなく試聴を開始できることは素晴らしいと思う。

当然ながら、操作性はコントロールポイントに依存するので、その部分に関して特筆するところは無いのだが、操作感のディレイなど妙に気になってしまうようなところは今のところない。さて音なのだが、ラズパイ上ではUPnP/DLNAレンダラーとしてしかArchphileが動いていない(=極めて軽量動作)という部分との関連もあると思わせられる納得の音である。DSD音源もそのまま送り出しMUTEC MC-3+USBでのDSDtoPCMで全く問題なし。

この構成ではデジタル出力部分はALSA、USB経由なのだが、これでもいいんじゃないかな? とも思わせられる。低域の分解能や高域感もしっかりあって、爽やかすっきり。我が家のスピーカー構成に新たに加わったAccutonのセラミックドームとの相性も案外と良くて嬉しい。これで電源系への配慮や防振、ケースのシールド(現状はプラスチックケース)などの対策を実施すればかなりいいとこまで行ける様な気もしてくる。もちろん、現時点ではそれなりに物量を投入したAudio PC/JPLAY FEMTOと比較すれば同等とまでは言えないと思う。だが、コストパフォーマンスという観点でみれば抜群ではないだろうか。この先SMPDによるI2S/SPDIF構成に進めばさらに音が練り上げられそうな期待値もあって限界も見たくなるのではあるが、敢えてそうするべきかどうか、、、少し悩んでしまうレベルではある。また、操作に関してはこのUPnP/DLNA Dual PC構成ではMPADではなく、JRMC/JRemoteとなるのだが、過去の遺物であるMPADに拘ることはもう捨てざるを得ないのかもしれない、と若干の反省をまじえて思うことしばし。(注記) ただしympdのようなWeb-UIはシンプルなんだろうけれど当方には全く論外。

だが、このArchphileによるDual PC構成で、ワグナーの官能が十二分に表現できているか? と自問すればまだまだと思う。もちろんこれは当方のオーディオシステム構成全体に関して指摘されるべきもので、単にPCオーディオとしての上流部分の能力不足ということには限らないのだが。

(注記):
情報をググっていたら、iOS用のMPDリモコンソフトで「 yaMPC 」というものが引っ掛かってきた。これはかってのMPoDに非常に近く(まだ詳細は未チェック)、またiPAD用に最適化されたものも2019年度中に出す予定とある。MPoD、MPadが無くなり随分と寂しい想いをしてきたのだが、これはかなりの朗報であり、当方の救世主となるかも? なお、ここでの情報としてympdとポートがバッティングしてしまうため、http方式でカバーアートを取得する場合に問題があるとして、その回避方法も記載されている。当方がArchphileで遭遇している問題とほぼ同じであるため、これを参考にすれば解決できそうなのでやってみようと思っている。


4way構成の設定備忘録(2019年4月25日更新)SONY SUP-T11暫定設定値

項目 帯域 備考
Low Mid-Low Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
FPS
2030M3P1R
Sony
SUP-T11
Scan Speak
D2908
-
スピーカーの
能率(相対差)
dB 97 (+7) 90 (0) 110 (+20) 93 (+3)
定格値
DF-65の
出力設定
dB +2.4 +0.7 -9.5* +4.8
*DF-65 Att ON
マスターボリューム
アッテネーション
dB -3.0 -0.0 -0.0 -0.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB 0.0 0.0 -6.0 -6.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 96.4 90.7 94.5 91.8
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz pass

200
200

1000
1000

2500
3550

pass
Low Pass

High Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-24 48-48 48-12 24-flat Low Pass
High Pass
DF-55 DELAY
設定
cm -37.0 -0.0 -58.5 +0.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Rev JPLAY FEMTO
環境下
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

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