オーディオ日記 第45章 エンドレス・オーディオ(その1)2019年4月4日


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見えないゴールを目指せ:

新しい元号が定まり時代も移り行く。昭和生まれの当方としては己の若き日々が更に遠くなった感も日々強まっていく。

この訳の分からないようなオーディオ日記もだらだらとかなりの期間続けてきたものだと改めて思う。一方でそれだけの時間の流れた中で、我がオーディオシステムから聴ける音楽は多少なりとも進歩があったんだろうか、と懐疑的にならざるを得ない部分も多い。遠い昔に初めて聴いた音楽の感動が「今聴いてもあるか」と自問すれば最早使い古された音源の中には懐古はあっても新しい感動はないのかもしれない、と思うことしばし。新たに聴いた音楽のその瞬間に感じる衝撃のようなもの。そのビリビリと来るような素晴らしい出会いは段々と色褪せて行ってもしまう。切ないような想いも老化という日々の流れの中に飲み込まれて、昔日の熱き鼓動は蘇っては来ない。そして心がだんだんと新しい感動を受け入れなくなって来ているような気もしてしまうのだ。

冷静、客観的に考えても、徐々にではあるが我が家の音も進歩して多少なりの普遍性を持ちつつはあるのではないかと思う。自惚れて云えば、そこそこに音楽は再生できるようになったかも知れぬと。だが、日々音楽を聴く度に感動をもたらしてくれるか、と問えばそれは極めて残念なことに「否」である。音質向上(あるいは音質維持)を確認したいがために、繰り返して聴く音質チェック的な音楽の再生は「ただ安心感を求めたい」だけであって、そこには最早新鮮な感動などない、、、

一体何のために音楽を聴くのだ?

我がオーディオがまともでそれなりの音を再生してくれていることを担保したいのか。それとも心休まる音楽の中に単なる安寧を見出したいのか。脳天が痺れる様な、鳥肌が立つような音楽との出会い、そしてその感動を心のどこかで求めているのではないのか。そしてその出会いの瞬間を最高のものにするため、その準備としてオーディオの再生能力を万全にしておこうとしているのではないのか。

禅問答をいくら自問しても答えなど得られないことはもうとうに分ってはいる。こんな問答をいくら繰り返しても、それでオーディオの音が良くなる訳もなく、新たな音楽との出会いがある訳ではない。それでは何のために足掻くのか。ゴールは何処にあって、それは一体何なのか。自分自身で今もなお定義できないところへどうやって辿り着くのか。

時間の流れは止まらず、現実とも区別できぬ夢の中でいつか彷徨い果てることは理性が教えてくれている。しかし砂時計の中に残っているはずの砂の量は自分では見えない。他の音との比較はできても我がオーディオが真に目指している(はずの)音は見えてはいない。今はもう迫真のリアリティを求めることも虚しいと知っているので僅かに幸せの音が感じられるのなら、それで良いとも思う。

それを枯淡の境地と呼ぶか、諦めと見るか、そのどちらも己にとっては真実のような気もする。だが、見えていない、まだ作り上げられていない、心の中にしかない音を目指すことをせず、ここに留まっていること。それもまた出来はしない。ならば、例え見えなくても、暗中模索でもゴールとなる幻のサウンドを目指して日々のあくせくを続けること自体が結局自分にとっての「オーディオ道の探求」ではないのだろうか。達観などできはしない。だがら先が見えていなくても道を歩いてゴールに向かう。それで良いのかも、、、


4way構成の設定備忘録(2019年4月4日更新)Accuton C51-6-286対応設定値

項目 帯域 備考
Low Mid-Low Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
FPS
2030M3P1R
Accuton
C51-6-286
Scan Speak
D2908
-
スピーカーの
能率(相対差)
dB 97 (+7) 90 (0) 93 (+3) 93 (+3)
定格値
DF-65の
出力設定
dB +2.5 +0.7 +3.2 +3.6
 
マスターボリューム
アッテネーション
dB -3.0 -0.0 -3.0 -3.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB 0.0 0.0 -6.0 -6.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 96.5 90.7 87.3 87.6
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz pass

180
180

800
800

2500
4000

pass
Low Pass

High Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-48 48-48 48-12 24-flat Low Pass
High Pass
DF-55 DELAY
設定
cm -13.0 -0.0 +0.0 +1.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Rev JPLAY FEMTO
環境下
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

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