オーディオ日記 第43章 求め続けた音のかたち(その2)2018年10月29日


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ここしばらくあれやこれやとず~っとオーディオシステムを弄りまわして来た。もちろんそれで何ほどの音が良くなったのか大して変わっていないのか、正当な評価を自分自身でできる自信はあまりない。求め続けたものがあって、それが部分的には得られたものもあるような気はしているのだが、冷徹客観的に全体を見て果たしてどうなのか、それが単なる自己満足に終わっていないか、最終的な判断を下すにはまだまだ紆余曲折があるかもしれない。

だが、オーディオの音としてそこそこ落ち着いてきたようでもあるし、音楽に没頭できる日々も続いている。これはこれでひとつの「良かった点」とせねばなるまい。ここに至るまで、今までいろいろと行ってきた対応には試行錯誤も多く、結果として採用されなかったものもあるが、今生き残っているものを備忘録的に取り纏めておこうかと考えた。もちろん、そのひとつひとつがどのような、そしてどの程度の向上をもたらしてくれたのか、的確に語ることは自分の能力不足もあって十全にはできない。しかし積み重ねてきた小石の数々が今の音に結びついているであろうことは自分自身としては何となく納得できるようにも思う。

これらの細々としたことも含めた対応自体は世のオーディオファイルにとっては至極当然のことばかりだと思うのだが、家人に云わせればそこまでしなくちゃいい音を聴けないのは機器の製造側の怠慢あるいは製品としての欠陥じゃないのと宣う。曰く、テレビだって自動車だってそんな風にしなければ用を為さないのならクレームもんでしょ、と。これには論理的に説得できるような弁を全くのところ持てないのだが、、、

振り返ってみれば、3wayマルチアンプシステムから4wayマルチアンプシステムへの展開を進め、同時にデジタルトランスポートとしてのPCオーディオについて自分なりの結論を求めてみたかったということか。その過程でロートルとなっていたアンプ達のリニューアルを行いつつ、PCオーディオの解を目指して特にJPLAY環境の微細ともいえる部分に拘ってきた。経済的なもの、時間的なもの、精神的なもの、そういったもろもろを含めてこれが良かったのか、正解だったのか、他にも道はあったはず、とも思う。だが、結果としてここまで突き進んできてしまった。この歳に至って多少平穏なところにたどり着けたのは何よりなのだが、ここからまた究極のマイベストサウンドという「捕まえられぬ理想」を尋ねる道が続いて行くものと思う。長渕剛のいつかの少年という曲に「俺の(オーディオ)人生はどこから始まり、いったいどこで終わってしまうんだろ~」という一度聴いたら忘れられないフレーズがある。モーツアルトの調べに微睡みつつ夢の国へと彷徨い、そしてその先の黄泉の国へ向って旅は続くのだ。我がオーディオの道に果ては無し。

備忘録:一連の対応や作業、設定内容のまとめ

PCオーディオ関連
1.JPLAY関連
(1)環境
   基本形はDual PC構成(場合によりTriple PC構成)
   Audio PCは完全ファンレス構成、電源系ノイズ対策適用
   Control PC、Audio PCいずれもOSはWindows Server 2012
   Contorl PC、Audio PC間の接続はLAN直繋ぎ(専用ネットワーク)
   Control PCはGUIモード、Audio PCはCoreモードで稼動
   DAC Link値350、PC Buffer値0.02secを常用設定とする
  (参考)JPLAY Setting画面


(2)操作系
   JPLAY Streamerに対するメディアコントローラはupplay、Kinsky
   (又はfidata Music App)
   (注記)upplayはプレイリスト投入時のみ利用
   m3u8形式の外部プレイリストファイルを使用

2.ネットワーク環境
   NASは使用せずPCサーバー(Minim Server)を使用する
   HUBは介在させない
   Control PC~Audio PC間のLAN設定にて不要なネットワークオプション停止
   LANケーブル(UTP)の銅箔シールド、防振対応
   LANケーブルのノイズ対策としてフェライトコアを適用
   USBケーブルの銅箔シールド、防振対応
   USBケーブルの信号線ノイズ対策としてアモルファスコアを適用
   USUケーブルの電源線ノイズ対策としてファインメットビーズを適用
   USBアイソレータの使用(Intona)
   RJ45コネクター、USBコネクターに対する鉛板による防振処理

3.Minim Server関連
(1)環境
   OSはWindowsServer 2012R2 GUI
   SSD化:内蔵SATA接続SSDに音源とプレイリストファイルを置く(起動SSDとは分ける)
(2)設定
   ファイル形式、レート変換(FLAC~WAV、DSF~WAV)はSoXを使用し最高品質を適用
   CDリッピング音源は24bit化してJPLAY Streamerへ送り出す
   DSD音源は176.4KHz/24bitへダウンコンバート
   音源の読み出しにはPreBuffer Optionを使用する
  (参考)TransCode設定値を含むMinim Server設定


アンプ、スピーカー周り
1.機器関連
   デジチャンのリニューアル(DF-55からDF-65へ)
   パワーアンプのリニューアル(A-35を2台、P-4200を2台の計4台)
   パワーアンプは左右独立のバイアンプ構成とする
   (P-4200にて低域、中低域、A-35にて中高域、高域を担当させる)
   パワーアンプ用ラックの変更(主として発熱対策)
   マルチチャネルアッテネータの導入(4way8ch用音量調節、リモコン対応)

2.電源系、ケーブル系
   金属筐体電源タップと専用電源ケーブルの採用
   スピーカーケーブルに対するアルミ箔シールドと防振処理(現時点では一部)
   ワイヤリングの見直しによる電源系、信号系、スピーカー系の隔離(一部中空配線)

3.スピーカー周り
   高域ユニット用エンクロージャに防振対応(ゲルを適用)
   高域、中低域ユニットの角度調整(主として高さ方向の調整)
   中高域ユニット(FPS)に対する背圧のコントロール(適度に背圧を抜く)
   4way設定の試行錯誤、高次のスロープ特性を採用(-96dB/oct)    


4way構成の設定備忘録(2018年10月29日更新)
項目 帯域 備考
Low Mid-Low Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
FPS
2030M3P1R
Sony
SUP-T11
Scan Speak
D2908
-
スピーカーの
能率(相対差)
dB 97 (+7) 90 (0) 110 (+20) 93 (+3)
定格値
DF-55の
出力設定
dB 0.0 +1.7 +1.0 +4.5
Analog Att
OFF
マスターボリューム
アッテネーション
dB -4.5 0.00 -10.0 -0.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB 0.0 0.0 -12.0 -12.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 92.5 91.7 89.0 85.5
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz pass

180
180

560
560

2240
2240

pass
Low Pass

High Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-48 96-48 48-48 48-flat Low Pass
High Pass
DF-55 DELAY
設定
cm -11.0 +26.5 -38.0 +27.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Norm VoyageMPD
環境下
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない


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