オーディオ日記 第42章 枯淡の境地を目指し(その18)2018年10月3日


TOP Audio Topics DIARY PROFILE LINK 掲示板

手持ちの音源による再生ばかりではどうしても新鮮さに欠けるので、Streamingにもチャレンジしているのであるが、なかなか決定打というものが見つからずどうしたものかと考えている。

希望としては、現状のJPLAY Dual PC構成をそのまま使って音質や使い勝手を維持しながら、iPADからの楽チン操作で音源を切り替えるだけでStreamingを行わせたいのだ。この辺りは既にネットワークオーディオ機器の方が先行しているのであるが、まずは現状の構成で何とかできぬかあれこれとトライしてみた。

JPLAY Dual PC構成前提なので、Control PC~Audio PCの基本形は踏襲しJPLAY Streamerを使用する。従って、Server機能部分でStreaming対応ができれば良い訳だ。Minim Serverのユーザーガイドをざっと読むと、幸いにもMinim ServerはStreamingをサポートしており、比較的簡単に実現できそうなことが分かった。

手順としてはかなりシンプルでstreamingの元となるURLをプレイリスト(m3u形式)で定義する。まずはパソコン操作時のBGM等で馴染みのあるLINN RADIOなどからトライしてみた。LINN RADIOの3局(Linn Radio Classical、Linn Radio Jazz、Linn Radio)やそれぞれのURLを以下の通り指定してプレイリストを作成する。プレイリストそのものの名前(ファイル名)は任意で良い。

プレイリストの記述内容:(Audiophile Classicalもお薦めの局)
#EXTM3U
#EXTINF:-1,[LINN3] Linn Radio Classical
http://radio.linnrecords.com/cast/tunein.php/linnclassical/playlist.pls
#EXTINF:-1,[LINN2] Linn Radio Jazz
http://radio.linnrecords.com/cast/tunein.php/linnjazz/playlist.pls
#EXTINF:-1,[LINN1] Linn Radio
http://radio.linnrecords.com/cast/tunein.php/linnradio/playlist.pls
#EXTINF:-1,[Audio] Audiophile Classical
http://8.38.78.173:8093/listen.pls?sid=1
#EXTINF:-1,[MIMIC] Meeting In Music
http://uk3.internet-radio.com:8060/

(注記)#EXTM3U、#EXTINFというのはm3uのプレイリスト上はコメント扱いであるが、Minim Serverに与える情報となっているのでこの形式、内容は守る必要がある。詳細はMinim Serverの Streaming の項に記載されている。なお、ここで云うプレイリストはメディアコントローラー(例えばKinskyなど)のローカルプレイリストのことではないので注意する必要がある。あらかじめプレイリストファイルとしてテキストエディター等で作成しておき、音源と同様にMinim Serverに「Rescan操作」で読み込ませる。

LINN RADIOはMP3、320KのStreamingなので、JPLAYで再生するためにはWAVへの変換が必要になる。この為、ffmpegとSoXの機能を使って、44.1KHz/24bitにしてくれるように指定する。これはtranscodeに記述すれば良い訳だが、JPLAYユーザーには馴染みのあるもの。

Trans Codeの設定:(他の設定に以下を加える)
mp3:wav24;

(注記)
wav24の後ろに「;」の記述を忘れないこと。この設定をしないとffmpeg経由SoXが呼び出されず、Minim Serverが変換してしまう。



後は、メディアコントローラーでこのプレイリストを呼び出し、希望の局を上記5局の中から選んで(プレイキューに投入)再生開始指示をするだけ。再生開始までは、ちょっと間が空くのは仕方ないか。これで、MP3、320K音源をSoXの最高品質(Very High Quality)で44.1KHz/24bit化したものをJPLAY環境のメインシステムで他の音源同様に適宜選んで聴けるようになる。ただし、現在何の曲が再生されているのかは表示されない。(ちょっと残念なところ)

どうせなら、176.4KHz/24bit化してみようかと、Trans Code設定(mp3:wav24;176)をトライしてみたが、これは上手く行っていない。変換そのものはちゃんと行われるようであるが、再生するとザーというホワイトノイズ(?)が出るだけ。いろいろとMinim Serverの設定など変えて試してみたが未だ成功に至らず。Minim Serverあるいはffmpeg+SoX、JPLAYのいずれかに問題があるのだろうが判別できていない。ノイズ自体はJPLAYにて4GBを越える音源再生時の音と同じようにも思えるので、ファイルヘッダーのサイズ情報などに起因するものかもしれない、と当たりを付けているのだが、、、

JPLAYは4GBを越えるサイズの音源を再生しようとすると、4GBを越えた段階で音が上記と同じようなホワイトノイズになる。これはファイルシステムの仕様上の問題でもあるのだが、それを回避するためにMinim ServerのTrans Code設定にはサイズの制限を加える指定がある。従って本来は以下のようなサイズを制限する設定が有効でなければならないのだが、下記にあるようにサイズ制限と176.4KHzへの変換の設定を行うと指定時にMinim Server上でエラーとなってしまう。(176.4KHzの指定をはずしたmp3:wav24-4GBという設定であれば通るのだが)

エラーとなってしまう設定:(文法上は問題ないように思えるのだが)
mp3:wav24-4GB;176

(2018年10月4日追記と訂正)
文法上の正しい記述は「mp3:wav24;176-4GB」であった。ただし、この設定を行ってもホワイトノイズ再生となってしまう現象は改善されず。試しに「mp3:wav24;44」という設定としてみたが、こちらもノイズ再生となる。44.1KHzを明示してもダメというのは、何か別の問題あるいは見落としがあるのかもしれない。(サンプルレートの設定をしなければ、44.1KHz/24bitで問題なく再生される)

ちょっと残念なのであるが、この辺りは何らかの制限あるいはバグ(?)も絡んでいるのかもしれない。引き続きあれこれトライしてみようと考えている。

さて、操作周りはほぼ納得なのであるが、肝心なところは音質でmp3、320Kという限界はついて回る。それはやはりSoXの最高品質で変換しようとJPLAY Dual PC構成によってUSB DDCに送り込もうと本来の素性を上回ることは無いのだが、まぁBGM用と考えればそこそこ及第点かもしれない。 読書タイム用として小音量で聴く分にはそこまでのこだわりは無用かもしれない、、、、

StreamingというよりはこれはネットラジオをJPLAY Dual PC環境でiPADからの操作にて聴けるようにしたもの、というだけかも知れないので、引き続きいろいろと検討してみようと考えている。オンデマンドタイプの選曲ができるstreamingが本来的だと思うのであるが、それはまだ実現できていない。高品質のStreamingサービスも既に世にはある(Tidalがまだ日本でサービス開始されていないのは残念だが)。これをPCオーディオ環境(ネットワークオーディオ機器ではなく)のJPLAY Dual PC構成の音とiPADからのシームレスな操作性を維持したまま実現したいのである。可能なはず、、、と考えてはいるのだが。


4way構成の設定備忘録(2018年10月3日更新)
項目 帯域 備考
Low Mid-Low Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
FPS
2030M3P1R
Sony
SUP-T11
Scan Speak
D2908
-
スピーカーの
能率(相対差)
dB 97 (+7) 90 (0) 110 (+20) 93 (+3)
定格値
DF-55の
出力設定
dB 0.0 0.0 +1.7 +5.5
Analog Att
OFF
マスターボリューム
アッテネーション
dB -4.0 0.00 -10.0 -0.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB 0.0 0.0 -12.0 -12.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 93.0 90.0 89.7 86.5
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz pass

200
200

630
630

2500
2500

pass
Low Pass

High Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-48 96-48 96-48 48-flat Low Pass
High Pass
DF-55 DELAY
設定
cm -10.0 +15.0 -38.0 +23.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Norm VoyageMPD
環境下
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない


next index back top