オーディオ日記 第41章 流離う旅路の終わり(その11)2018年1月8日


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JRMCとJPLAYを連携させてリモコンソフトのテストをあれこれとしていて思うのだが、どれを最終的に採用するのかは、好みの範疇だなとも思う。画面デザインやレイアウトの好き嫌いもあるし、ちょっとした操作が自分の感覚に合うように出来ているかなどなど、、、もちろんカバーアートの表示速度、操作に対する機敏な反応というところは誰にとっても比重が高い部分はあるだろう。

当方の場合は事前に作成したm3u8形式のプレイリストを投入してのランダム再生という点が必須なので、JRMC+JPLAY構成であってもKinskyは落選とならざるを得ない(Kinskyではそもそも一括投入ができないため)。fidata Music Appは使い始めは若干の違和感もあるのだが、これは慣れの問題かも知れず、感覚的なものが伴ってくるとそこそこの評価になるだろう。日本的(?)というのかもなのだが、プレイリストをクリアーする時や、一括投入する時に、消していいか? 時間かかるけど投入するか? などど聞いてくれるのは悪くはないけれど却ってまだるっこしく感じる部分もある、、、ただ残念なことにfidata Music Appはプレイリストが最大1000曲までのようで、これを超えるプレイリストは投入できない。せめて、1000曲以上の部分だけカットとなるのならありがたいのだが、一曲も入らない。

それにしても不思議なのはJPLAY Streamerである。upnpレンダラーであるなら、fidata Music Appからも接続できるはずだし、Kinskyからのランダム再生も本来できるはず、と思うのだ。これらがJPLAY Streamerで出来ない理由はどこにあるのだろうか。推定としてはJPLAYは「機能の作りこみを端折っている」ということ。これが音のためなのか、開発の謂わば手抜きなのかは良くわからないが、まぁそういうことなんだろうな、と。

もちろんJRMCがJPLAYを目の敵のようにしている理由(JRMCのサイトやフォーラムも改めて丹念に覗いてみたが)も良くわからない。結果として双方のソフトウエアの利用者が増えればいいんじゃないか、とも思うのだが。それこそ、両者にとってWin/Winのはず。ユーザーからしてみれば、両方にラインセンス料を払わねばならないのだが、それはそれを選択するユーザーの責務なんだし。ただ、改めてJRMCの詳細を確認していけば、これは良く作りこまれたソフトエアである、ということが納得できる。おそらく開発ボリュームも相当量であろうと思われるし、それに比せばJPLAYというのは如何にも貧弱な機能(音の是非は別として)しか持っていないので、ほとんど個人レベルで開発したような代物であろうことは想像に難くない。

ただ、このようなソフトウエアは一過性で、ある種の「フィーバー」が去ると、あっという間に消滅してしまうという危険性も孕んでいるのだ。これは今まで世に送り出された数々の音楽再生ソフトウエアの多くが辿った道。生き残ることは決して易しくないのだ。しっかりとユーザーを獲得して利益を確保、さらにバージョンアップへの再投資、という良い循環を回すことができなければ、いずれ結果は明らかなものとなる。

PCオーディオには早くからいろいろと取り組んできたのだが、楽しさ、面白さもある反面、もどかしさというか、限界というか、そういう面もあって、パソコン的な小技をあれこれ試し「知的好奇心(?)」を満足させるには持って来いだと思うのであるが、純粋にオーディオ的、音や操作性の追求、という観点に立つと、若干の徒労感もある。これは取り組む側としての当方のアプローチ方法の責任でもあるのだが、、、

そうやって反省しながら考えると、やはりこの先の我がオーディオ環境においてはあれこれ思い悩まずに「デジタルトランスポート」として極上の音をもたらしてくれるくれる機器が欲しいと思う。構成的にはデジチャンをデジタル入力で使うためDAC機能は不要なので、一般論的な「ミュージックサーバー」というものとも違うかもしれない。初代のSFORZATO DST-01はデジタル出力に特化したネットワークプレーヤーで、求める機能のイメージに近い。最近ではdcs Network Bridgeがそれに該当するような機器と云えるだろうか。デジタル音源についても今はCDリッピングしたものが大半なのであるが、近い将来にはそのような作業を敢えてしなくても、どんな音源でも自在にネット世界から取り出せるようになるだろうことはもう間違いないと思うのだ。

気持ち的には廉価なPCで、高価な機器に対抗したい、という想いも強いし、ずっとそう考えてきた。デジタルならではの構成の柔軟さと工夫の余地、オーディオに比せば圧倒的に大きなマーケットを持つPCパーツの世界であれば、これを実現できるのではないかと。一方で、研ぎ澄まされた良い音をもたらしてくれる機器を安定的に長く使いたい、という複雑な気持ちもある。デジタルの世界で、長く使いたい、というのは陳腐化のスピードを考えれば無理なのかもしれないが、、、

現用のスピーカーやアンプと向き合ってきたそれなりの年月を考えれば、デジタルの上流部分はやっぱり過渡期であって、落ち着いた状況になるにはまだまだ早く、もう少し時間がかかるのかもしれない。だが、余命幾何という課題が現実となりつつある当方にはもうあまり悠長なことを云ってはいられない気もする。PCを一旦卒業して、dcs Network Bridgeでもいいかな~と多少弱気に思うこともある。こんな風に考えるのは「老いた」という証拠だろうか。


4way構成の設定備忘録(2018年1月7日更新)
項目 帯域 備考
Low Mid-Low Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
FPS
2030M3P1R
Sony
SUP-T11
Scan Speak
D2908
-
スピーカーの
能率(相対差)
dB 97 (+7) 90 (0) 110 (+20) 93 (+3)
定格値
DF-55の
出力設定
dB 0.0 0.0.0 +0.4 +1.2
Analog Att
OFF
マスターボリューム
アッテネーション
dB -5.0 -2.0 -8.0 -0.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB 0.0 0.0 -12.0 -6.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 92.0 88.0 90.4 88.2
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz pass

250
250

800
800

3150
3150

pass
Low Pass

High Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-12 12-12 12-24 24-flat Low Pass
High Pass
DF-55 DELAY
設定
cm 25.0 37.0 0 37.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Rev Norm Norm VoyageMPD
環境下
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない


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