オーディオ日記 第40章 はじめに音楽ありき(その11)2017年6月28日


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4way設定についていろいろと悩みつつも足掻いている。ファイナルアンサーとなる調整に辿り着けそうな気もするのだが、やはり100%の納得にはならない。そもそもが音源あってのオーディオシステムであり、その音源の「録音」が多彩である以上、One and Onlyの正解というものは本当は無いのかもしれない。

それでも僅かづつであるがカバーできる音源の範囲が広まってきたようにも思える。特にブロードな指向性を意識した各ユニットの使い方、設定がクラシック系の音楽を主に聴く当方の好みに合ってきているのかもしれない。このところは測定によって追い込むのではなく、意識して自分の感性を中心に追い込んできた。測定によって音の良否が捉えられないことはもちろん承知なのであるが、やはり現状を測定によって状況把握しておきたくなることもあるので、久々に測定を実施してみた。(スピーカーからの距離約2.7m、リスニングポイントより若干手前の測定ポイント)

現状の周波数レスポンスと位相の測定:
Frequency Response

細かい周波数レスポンスの山谷に引っ張られて、またぞろあれこれ弄ってしまうことを避けるために、あくまでも傾向を見ることとして、3dBによるスムージングを行っている(このスムージングによって周波数特性は過度に平坦に見える点留意されたい)。なお、この測定で自分として注目している点は位相の回転(緑線で示されている)と周波数レスポンスの高域に向かってのなだらかなチルトダウンとその傾き具合である。位相に関しては、デジチャンがIIR(Infinite Impulse Response)であることも関係しているせいか、そこそこ回転してしまっている。100Hzから10KHzの範囲で見て2回転近くあろうか。残念ながら、我が家のデジチャンではどう調整を行ってみてもこれより小さくすることは困難である(基本の遮断特性は-12dBを中心としており、これを-6dBにすれば位相回転は相当小さくはできるのだが、、、)。この辺りが、FIR(Finite Impulse Response)のデジチャンが欲しいと強く思う所以である。高域に向かっての位相回転は人間の耳はあまり感知できないので多少であれば問題にはならない、という説もあるのだが、、、

周波数レスポンスの(リスニングポイントにおける)チルトダウンについては、全く不要、あれば弊害となるのか、自然界における音の減衰という観点から適度なものが望ましいのか、まだ自分では答えを出せないでいる。現状のこのなだらかな右肩下がりはクラシック系音楽の再生を主眼として辿り着いたもので、これでもまだ右肩下がりが足りない、と思わせる音源にも出会う。だが、これ以上下げてしまうと、女性ボーカルやその他のジャンルの再生でも少し物足りなくなってしまうこともある。この辺りの塩梅が結構難しく、ひとつの設定で全ての音源をカバーできない、という悩みにもなってくる。まだまだこの点は試行錯誤が続きそうである。一方で、リスニングポイントにおいてフラットに近い周波数レスポンスでは当方はクラシック系の音楽を全く聴く気にはなれないのだが、それは音源のせいなのか、我がオーディオの問題なのか、人間の聴覚そのものの「仕組み」に依存するものなのか、、、

重ねて言う。測定によって音の良否は捉えられない。だが、自分のシステムがどのような挙動を示しているのか、客観的に把握するためには逆に測定しかないとも思う。当方は残念ながら神の耳は持っておらず、感性だけで全ての調整を行うことなどできない。さりとて、測定に過度には頼らないようにはしている。だが、自分の感性と客観性をなるべく一致させる方向には持って行きたいと願っているのだ。

(閑話休題)

「音」は言葉で語ることが出来るのか。オーディオや音に関する駄文を多少なりとも書き連ねていると、この命題に突き当たることが多い。先に達人宅でお聴かせいただいたメインシステムの音は空前絶後、言葉を失うくらいの自然さと透明感、、、いつも自宅で聴いている音源なので判断を誤りようも無い。どう転んでも、その音は今の我が家のシステム、部屋を含むリスニング環境からは出せない音。そして思う。何が一体違うのか、その具体的な内容とその音が成り立っている要因は? もちろん、世の中のオーディオから流れる音楽は全て違う、と云って過言ではないのだが、聴き慣れた音源がここまでの音、音楽として提示されること自体にやはり愕然としてしまうのだ。そして、その違い、差を分析して言葉として適切に語ることなど当方にはとても出来ない。敢えてすれば陳腐な言葉の羅列となろう、、、

「そこそこの音」などと自分のオーディオに自惚れること自体が恥ずかしくもなるのだが、やはりここには「オーディオ道」がある。そしてそれは長い道程であり、理論と感性を研鑽によって磨くことでしか到達し得ないもの。大掛かりなコストを含む大胆な取り組みから、小さな課題までしっかりと自家薬篭中の物にしてこそこの音が出せるものと思う。そして確かに、自分としてまだイメージできないレベルの、それ以上の音が存在しているのだ。


4way構成の設定備忘録(2017年6月28日更新)
項目 帯域 備考
Low Mid-Low Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
FPS
2030M3P1R
Sony
SUP-T11
Scan Speak
D2908
-
スピーカーの
能率(相対差)
dB 97 (+7) 90 (0) 110 (+20) 93 (+3)
定格値
パワーアンプでの
入力絞り
dB -6.0 0.0 -12.0 -12.0
設定値
SP側での
アッテネーション
dB 0.0 0.0 -12.0 0.0
(L-PAD抵抗)
DF-55の
出力設定
dB 1.2 0.0 +2.0 +5.5
Analog Att
OFF
スピーカーの
出力(想定)
dB 92.2 90.0 88.0 86.5
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz pass

355
355

1000
1000

2800
3550

pass
Low Pass

High Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-12 12-12 12-24 24-flat Low Pass
High Pass
DF-55 DELAY
設定
cm 23.0 55.5 0 54.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Rev Norm Norm Norm JPLAY
環境下
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない


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