オーディオ日記 第39章 扉を叩け、開け(その15)2017年1月27日


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オーディオ用PCにおけるいろいろなノイズ対策について何とか一通りは終了、という状況に達したように思う。特に最後の打ち手として採用したファインメットシートによるCPUノイズ対策とS/PDIF信号用ノイズフィルタの相乗効果は、その後聴き続けているが決して夢や幻に終わることなく、「こうあって欲しい」と思い続けてきた音を我が家で実現してくれている。やっとではあるがここまで来た、という思いである。ここに至るまでが結構長かった、、、、

これでPCオーディオ関連の打ち手は一件落着なのか、というとそうはいかない。JPLAY Dual PC構成における「ネットワークの課題」が依然として残っているのだ。ここまで来たら、このネットワーク構成の検証を行わねばならない。我が家のネットワーク環境はシンプルな構成にしておきたいことやタブレット端末からのリモコン操作が必須であることなどから、Control PCとAudio PCの接続はルータとハブが介在しているのだ。 (現状は下図におけるCASE1の構成)

JPLAY Dual PCモードおけるネットワーク経路のテスト:
JPLAY Dual PC Network

この構成においても実用上特段の問題は無いと思ってはいるのだが、それでも推奨構成とは異なることもあってやはり試してみたいと考えてきた。今般ノイズ対策周りがやっと期待していたレベルまで到達してくれたので、改めて取り組んでみたもの。テストする構成は、ハブのみ介在させる(CASE2)場合と、直接接続(CASE3)してしまうもの。

DAC Link値等の限界の変化にも興味はあるのだが、ここは厳密に「ネットワーク構成の差異による音質比較」をしたいと考えて、DAC Linkは350、PC Bufferは0.1secという設定値(安定性重視)を共通とした。音源についてはCASE2、CASE3ではともにNASを使用(Minim SeverからSMBでアクセス)している。CASE1~CASE3ともControl PCはWindows Sever 2012R2(GUIモード)であるが、ハードウエア的にはCASE1はデスクトップ(普段メインのPCとして使っているもの)、CASE2、CASE3はノートPCを使用したので、全く同一ではない。Audio PCはWindows Server 2012R2のCoreモード。

(注記)普段はメインとして使っているデスクトップPCをDual Bootさせ、JPLAY Control PCとしている。これはこれで余分にPCが要らないし面倒がなくてとても良いのであるが、別途Control PCを専用に近い構成で設えた方が良いのか、これも確認してみたいという考えから。また、ノートPCは本来はWindows Vistaなのであるが、このテストではWindows 2012R2を起動(USB Boot)させている。

さて、この結論としては、普段から比較試聴用に使っている音源等での確認において、当方の駄耳ではネットワーク構成の違いによる有意差を検知できなかった。特にCASE3の構成では変化が感じられるかと(柳の下の泥鰌を)大いに期待したのだが、、、DAC Linkは350、PC Bufferは0.1secと共通にしているので、音の差などはむしろこの設定値の違いから生じると考えた方が良いのかもしれない。となると、ネットワーク構成の差の検証においては、それぞれの限界寸前の設定値での比較をしなければならないであろう。だが一方で、DAC Linkを700に上げると、DSD音源などの再生において、時に途切れるなどの不安定さが顔を見せてしまうので、これでは却って本末転倒かもしれないとも思い、こちらの検証を深入りするのは現時点としては止まった。やはりにわか仕立てによるノートPCでは力不足なのかもしれない。こちらはControl PCにそこそこCPUパワーのある専用機を誂えた時点で改めてじっくりと取り組んでみたいと考えている。

運用やメンテ、各種設定(特にタブレット端末からの操作という前提で)等々を考えると、専用のControl PCを準備した上で、CASE2のハブ(各種ノイズ対策実施済み)を経由させるネットワーク構成で良いのかなと今は考えている。この構成であればシンプルだし、全てのPCのネットワークは一元化できるというメリットがある。(設定などもシンプルで楽チン)また、音源はNAS(注記)に置くことを基本方針(VoyageMPDの音源としても利用するので)としていることにも問題なく適合する。もちろん、音楽再生用として2台の専用PCを準備することについては未だに抵抗感はあるのだが、、、

(注記)Control PC上のMinim ServerからNASに対してはSMB(レスポンスを考慮してDLNAではない)でアクセスさせている。ただし、この場合、Minim ServerはNAS上の音源を「絶対パス」でディレクトリ指定する必要がある。ネットワークドライブとしての相対パスは設定不可。また、同様に予め作成しておいてMinim Serverに読み込ませるプレイリストについても「絶対パス」で指定されていなければならない。(Z:\MusicFileという指定ではなく、\\192.168.1.xx\MusicFileという指定となる)


4way構成の設定備忘録(2017年1月27日現在)

項目 帯域 備考
Low Mid-Low Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
FPS
2030M3P1R
Sony
SUP-T11
Scan Speak
D2908
-
スピーカーの
能率(相対差)
dB 97 (+7) 90 (0) 110 (+20) 93 (+3)
定格値
パワーアンプでの
入力絞り
dB -4.0 0.0 -10.0 -7.0
設定値
SP側での
アッテネーション
dB 0.0 0.0 -12.0 0.0
L-PAD抵抗
DF-55の
出力設定
dB 0.0 0.0 +2.0 +6.0
Analog Att
OFF
スピーカーの
出力(想定)
dB 93.0 90.0 90.0 92.0
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz pass

355
355

900
900

9000
9000

pass
Low Pass

High Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-48 48-48 48-48 48-flat Low Pass
High Pass
DF-55 DELAY
設定
cm 25.0 37.0 0 36.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Normal Normal Normal Normal JPLAY
環境下
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

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