オーディオ日記 第38章 つぎなるものは(その9)2016年7月2日


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熱にうなされるが如く構成をテストし、環境を整備してきたJPLAY周りであるがファイナルにまた一歩近づいた。

我が家でメインとしてきたUSB DDC/DACはエレクトロアートのUDA Mini基板をベースとしたものであるが、これではJPLAYにおけるKernel Streamingモードの設定ができなかった。おそらく基板の仕様上の制約と思われるのだが、このためこのUSB DDCを使用した場合はASIOモードとせざるを得ず、何とかできぬものかと悶々としていたのだ。サブとしているXMOSベースのUSB DDC(JAVS X-DDC)であればKernel Streaming/ASIOのいずれのモードでも動かすことができ、こちらで比較する限りやはりKernel Streamingの時の音の方がASIOより好ましい。JPLAYの持つ密度感、鮮度感にしなやかさが加わってくると感じられるのだ。しかし、XMOSベースのこのDDCとの比較において、FPGAベースのメインのUSB DDCの方が当方の好みの音なのである。従って、これをKernel Streamingで動かしたい、その想いは募っていた、、、

そこに何とも絶妙というかグッドタイミングで、新しい UDA Mini HDMI2基板 がエレクトロアートからリリースされ、JPLAY環境での 稼動検証も完璧 (もちろん、Kernel Streamingも)であるとの情報が舞い込んできた。当方のUSB DDC/DACの製作者である ケンさん に相談すると、互換性が高そうなので換装は可能であろうと。

USB DDC内部:右上にあるのがUDA Mini基板部分


飛び上がって喜ぶ、とはまさにこのこと。速攻で基板を入手したことは云うまでもない。(なお、この基板は僅か数日で完売となった模様)

新しいUDA Mini HDMI2基板:サイズはほぼ同じ、I2S用のHDMI出力端子が加わっている


本日、USB DDC/DAC本体と新しいUDA Mini HDMI2基板を持参し、早速換装作業を行っていただいたのだが、ほぼ互換という状況ですんなりと完了。JPLAYによるKernel Streamingでの音出しもOK。我が家に持ち帰って、VoyageMPD/JPLAY各環境でのPCM/DSD再生やデジタル/アナログ出力チェックもパス。このUDA Mini HDMI2基板の新しいドライバーはLatencyやバッファーサイズも設定可能となっている点が目新しいのだが、実はこの辺りはXMOSベースのDDCの設定とかなり似ている。この新しい基板のドライバーがドイツThesycon社製のものであるので当然とは思うが。

さてさて機能チェックを終えて、今宵は(ちょっと蒸し暑いのではあるが)ゆるゆると音出ししつつJPLAYの奏でる音楽を堪能しようと思う。やれやれ、やっとこれで一安心、、、されど、JPLAYに関してはまだまだ終わりではなくやってみたいことが残っているのだ。ひとつはネットワークの専用化、そしてContorol PCのブラッシュアップ(現状は既存デスクトップをWindows Server用にDual Boot化したのみ)などなど。それをしたくなってしまう音の良さがここにはあるからなのだ。暑い夏はこれから本番だが、我が家のJPLAYも熱い、、、

一方でJPLAY全体ではソフトウエアとしてStableかというとそうではない。もちろんOSやネットワークなど複雑な環境依存もあるので、一概には云えない部分もあるのだが(枯れた)VoyageMPDのような安定感、堅牢性には欠けていると感じる。音が最重要であることはもちろんなのだが、この観点からさらに熟成が進んでいくことを望みたい。


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