オーディオ日記 第35章 賢者の導き(その5) 2015年 2月22日


TOP Audio Topics DIARY PROFILE LINK 掲示板

待ち焦がれたScanspeakのベリリウムツィータが帰ってきた。この小粋で素敵なツィータボックスは Woody&Allenさん にお願いして作ってもらったもので、無垢のカリン材にてSONYユニット用のエンクロージャと同じイメージとなるよう設えてある。エンクロージャ上部に置いた感じもとてもしっくりくるし、色調も統一感がある。手の込んだ造りは工芸品そのもので眺めているだけでも嬉しくなる。

台形のツィータボックス:


現時点では4way構成におけるミッドローとなるFPSユニット用のエンクロージャが完成していないため、逸る心を抑えつつ3way構成で試聴を開始。ホーンドライーバーとのクロスオーバー周波数は4KHzでスロープ特性は-48dB/Oct。この設定は先にお借りしてテストしているScanspeakのシルクドームツィータと同じで、高域の出力レベルも変えていない。一聴してホーンドライバーとツィータの音色的なつながりがよりスムーズであることが判る。また、音の表情が明るく明晰で、音楽の闊達さを良く表現してくれる。高域そのものの圧迫感はほとんど無く存外におとなしいのだが、音の芯とか浸透力があるのかある種のオーディオ的快感もきちんと感じさせてくれる。期待に違わずこのベリリウムツィータは素晴らしいユニットだと思う。今までの3way構成の音がこのツィータユニットによって本当に一皮剥けた感じがするのだ。まだまだエージングや設定の追い込みなどもこれからではあるが、このボックスに収まったツィータはSONYのユニットと同じように当方の一生の宝物になると断言できる。

3way構成での全景:


音楽を聴けば聴くほど、4wayじゃなくてもこの3way構成で充分じゃないか? とも思えてくるほど「どっぷり」と音楽に浸れる。音楽ジャンルによる得意、不得意はほとんど感じない。まあ、手元にやってきたばかりでの有頂天さ、それによるプラシーボかも、とも思いつつ、いやいやこれで満足などしていては遺憾のだ、と自分に言い聞かせる。この先には4wayへの移行の試練が待っているのだ、、、

試聴環境はBug Head (Infinity Blade 4.37)で176.4KHz/24bitへのアップサンプリング。JAVS X-DDC経由でDF-55へデジタルイン。(Bug Headの過去の特定バージョンではアップサンプリングによる音質課題もあったが現在のバージョンでは改善されているように思う)なお、USB DDC/DACについて新たな計画もあるので、自分のシステムのトータルな音がより理想に近づいてくれることを願って頑張りたい。

なお、このベリリウムツィータに関して、ネットで調べた限りでは国内でのユーザー使用例がみつからないのだが(国内で販売されていないことが理由なのかもしれない)、このポテンシャルは比類が無くもっと使われて良いユニットだと思う。当方は Europe Audio というところから購入したが、2週間も経たずに到着したし、超高価というほどのユニットでもないので、ユーザー仲間が増えてくれればと思う。


next index back top