オーディオ日記 第31章 夢の中へ(その3) 2012年9月24日


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なるほどデジタルチャンデバの良さはある程度納得できたが、さてこれでアナログレコードの再生をしたらどうなるのだろうか?これは結構気になるところであった。また、将来的に6chボリュームを用意してデジタル入力とする場合の実力やDAC(ES9008の音)も何らかの実験にて確認したくなってしまった。思い立ったら、とにかくやってみるしかない。

テストの構成図
Test Configuration

まずはアナログディスクを4枚ばかり。なお、当方はデジタルイコライザを使用していることもあり、アナログディスクの再生の場合でも基本的にはイコライザを経由させている。接続ルートはプリアンプからREC-OUT、TAPE-INのルートで使用する。イコライジングそのものは小さいレベルなので、アナログチャンデバの場合はそれほど違和感が無く、周波数補正の効果の方が上回るとの判断で使用して来たもの。デジチャンのアナログ接続方式ではデジタルイコライザでさらにA/D、D/A変換が行われるので、これは無理だろうな、と想定しつつも、もしかしたらと(実はデジタルソースの場合が結構良かったので)多少は期待していた。

さて、出てきた音である。デジチャンでの3wayのパラメータ設定がまあまあヒットしているのか、なるほどバランスの良い音が出てくる。これは、もしかしたら、、、と出だしでは思ったが、どうも気持ちが悪い。音楽を聴いているというスカッとした気分に全くならない。古いアナログディスクだからなのかなぁ、ともしばし思ったが、いやいやそんなことではない。音は出ているのだが、多分音楽にはなっていないのだと思う。さすがに二度もA/D、D/A変換をさせるのは、論理的にも正気の沙汰ではない、ということであろう。この構成はやはり「致命的に不可」であろう。

プリアンプの操作で、「イコライザの挿入無し」にしてやり直し。ちょっとほっとした音になる。居心地の悪い感じはしないので、普通に聴ける。とは云え、微妙な味付けとなっているイコライジングをはずしてしまうと何だか寂しい。これは慣れの問題かもしれないが。この先、新しいエンクロージャとホーンとなった時にスピーカのセッティングがうまく決まり、イコライジングが不要となれば良いのだが、「部屋の制約」から逃れることはそれほど容易ではないので、あんまり楽観はできない。

急ぎ確認してみたアナログディスク(古いものばかり、、、)
Analog Disc

結局のところ、我が家ではデジチャンをアナログ接続した構成ではアナログディスクが残念なことに美味しくいただけない。これは困ったことになった。やはり最終的なプランとしている6chボリュームを用意した構成で、デジタルソースは一度のD/A変換のみ、アナログソースの場合は一回A/D変換を追加する、ということでないと駄目だろうと思われる。(あるいは割り切ってデジタルファイル化し、VoyageMPDからの再生とするか。でも、アナログディスクはそれだけじゃ寂しい、、、)

なお「最終的なプラン」としている6chボリュームについて、自作の能力のない当方としては、まだ入手の目途が立っていない。しかしながら、デジタル入力を想定したテストは行っておきたい。現状の我が家の構成で出来ることを考えてみると、(0dBデジタル入力)~デジチャン(フルレベルアナログ出力)~プリアンプ(音量調節)~パワーアンプ~サブスピーカーという構成であれば、チャネルデバイダーとしての機能はパスし、全帯域を出力することでテスト可能となる。これで基本構成や出力レベルの確認、DF-55のDACとしての実力の確認ができる。これも早速やってみた。巷にあるESS社のDAC(ES9018)はいくつか耳にしているが、DF-55に搭載されているES9008は、その他の製品での搭載例があるのかも知っておらず、単体のDACとして今まで聴いたことがなかった。また、ES9018とES9008の製品仕様の差や機能上の差もあまり把握できてはいないが、出てきた音はこれが存外(?)に良い。サブスピーカーはB&Wの小型のものであるので、正確にはDACとしての実力を測りかねるところはあるが、とても鮮度が高く、かつ耳馴染みの良い音がする。この構成を「サブシステム」として聴いてもご機嫌でリラックス出来そうである。

当初若干心配していた入出力レベルについては0dBのデジタル入力部分にもアナログ出力部分にも問題無さそうである。ちなみにDF-55のアナログアッテネッタを「ON」として、アナログ出力は10dB下げているが、スピーカーの能率が高ければこの設定にしておくことが良いと思われる。(なお、0dBのデジタル入力がDF-55に入った場合にアナログ出力が-40dBとなる保護機能は設定解除してテストした)

こうなると、やはり6chボリュームを何とか早く手配して、デジタル入力によるマルチアンプでこのデジチャンの実力を試してみたくなる。課題は6chボリュームの入手。だが、まだ「当て」はない。


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