5月頃に計画をスタートさせた新しいエンクロージャーとホーンについて、製作が進み最後の仕上げ段階に入ってきた。昨日は製作をお願いしている
Woody&Allen工房
にお邪魔して、仕上がり状態の確認や細部の打ち合わせを実施した。漠然としていたイメージが現実のカタチになってくるのは何とも嬉しいものである。
ホーン、ウーファをマウント確認用に取り付け。もう少しで音出しが出来そうなところまで来た。
想定していたイメージ通りに出来上がりつつある。(ホーンの収まり具合や色の対比が素晴らしい)
思えばオーディオシステムには幾多の変遷があったが、エンクロージャーに関しては最初にALTEC416-8Aを使い始めた時(1975年)に設えたままであったし、ホーンについては2インチドライバーに移行した時(1997年)に暫定のつもりで(予算が余り無かったので)調達したもの(JBL2380A)を使い続けていた。いつか惚れ込んだSONYのユニットに納得のエンクロージャーとホーンを奢ってあげたいと思いつつ、大分後回しになってしまっていた。昨年の転居後に何とか環境が落ち着いてきたのでこれを機会に思い切ってチャレンジすることとした。ただ、このサイズとなると出来合いの箱がある訳ではないので、オリジナルデザインで製作してくれるところを探さねばならないし、どのような仕様とするのかも自ら決めて行かねばならないので、全く暗中模索のスタートではあった。
最初に考えたラフなイメージスケッチ。
最低限の希望としては、エンクロージャーの容積の確保とウッドホーン化程度であったが、イメージを膨らませるに従い、ホーンを内蔵したスリムなトールボーイ型へと発展した。また、エンクロージャーやホーンの素材についてもMDFや合板ではなく音楽をより楽しく聴くために響きの素直な「無垢材」を使いたい、という希望が募っていった。この難しい希望を実現してくれるような製作者があるかインターネットを含めて情報を探していたところ、円形ウッドホーンを製作している工房に辿り着き、打診・相談させていただいた。何回かの相談(当方の我儘なお願いが中心であったが)の上でイメージスケッチからデザインした基本仕様が固まった。フロントバッフルはカリンの一枚板の無垢材とすること、エンクロージャー全体にも無垢材を使用すること。ホーンについてはスロート部にカリン無垢材、ホーン部分はイタヤカエデの無垢材とするなど、ほとんど工芸品、あるいは楽器とも云える木材で製作いただくこととなった。
工房で固めていただいたデザインと仕様。(専用のスピーカーベースを設えることに)
以下は
Woody&Allen工房
からエンクロージャ、ホーンの製作過程の写真をいただいたものであるが、折々に連携を密にしつつ非常に丁寧に製作を進めていただいている。完成までもう少しなのでであるが、現状でも素晴らしい出来上がり具合で、一生ものの宝となりそうである。
なお、昨日の訪問では、エンクロージャー、ホーンともオールカリン材の
3WAYシステム
を長時間に亘り拝聴させていただいたが、滲みの無い低域の解像度と高域の透明感が圧巻でありながら、しっとりと落ち着いた音楽を聴かせてくれるという、素晴らしい音であった。これも無垢材の効果であろうか。早く我が家でもSONYのユニットを組み込み、秋の夜長に存分に音楽を聴きたいと切望している。
エンクロージャー用素材。
内部補強。
フロントバッフルの加工。
エンクロージャー背面。
フロントバッフル取り付け前。。
フロントバッフルの取り付け。
円形ホーンの削りだし。
整形完了したホーン(手前のもの)。
ホーンの前景。
ホーンの後姿。
フロントバッフルへの仮組み。
エンクロージャー仕上げ過程。
エンクロージャー仮塗装。
ホーンの仮セッティング。
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