オーディオ日記 第30章 遍路(その11) 2012年6月14日


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JAVS X-DDCを購入してから、2ヵ月半程度が経過した。USB DDCはメイン(主としてクラシック用)としてTENOR TE-8802LベースのDDC-192FD-SPWを使用しているが、サブとしてX-DDCもエージングを続けてきた。メーカーサイトによれば何しろ200時間のエージングをしろ、ということであるが、まだそこまでは達していないかも。サブとしての使い方をあれこれ考えてきたが、VoyageMPDにて24bit/96KHzへアップサンプリングしたデジタル出力専用とすることとした。オリジナルソースのサンプリングレートを尊重するか、アップサンプリングさせるかは、選択肢としても迷うところであるが、DDC-192FD-SPWをオリジナルレート用、X-DDCをアップサンプリング専用として使うこととした。従来はサンプリングレートコンバータで24bit/96KHzにアップサンプリングしてからデジタルイコライザにインプットしていたのだが、サンプリングレートコンバータが故障してからというもの、そのままになっていた。デジタルイコライザを経由する場合は、明らかにアップサンプリングさせたもので周波数補正を行う方がベターであることは経験上認識していたが、サンプリングレートコンバータの故障と相俟ってちょっと放置してしまっていた。

JAVS X-DDC 96K

さて、その構成であるが、X-DDC(外部電源駆動)は何の変哲も無いUSB3.0ケーブルでPCと接続し、X-DDCからはRCA-同軸変換の純銀線ケーブルでDAC(この場合、DACでの192KHzへのアップサンプリングはしない)へインプット、というもの。なお、VoyageMPDからのデジタル出力は多彩に取り出したいので、mpd.confにおけるaudio_outputの指定を以下の3種類分、並列で定義しておく。
1.USB DDC : DDC-192FD-SPW用で、オリジナルのサンプリングレート使用(ノーマルモード)
2.USB DDC(2496) :JAVS X-DDC用で、24bit/96KHzへアップサンプリング(女性ボーカルモード)
3.PCI DEVICE : ONKYO-SE200PCIのオプティカル出力用(比較参考用)
出力デバイスの選択はiPod上のmPodでも、PC上のクライアントソフト(当方はARIOを使用)からでも出来るので、予め定義しておけばいちいちmpd.confを書き換える必要がない。比較試聴用には出力デバイス切り替えがmPodからのリモコン一発で簡単に行えるので、大変便利である。

ちなみに、アップサンプリングさせた場合は、通常1%以下のCPU(AMDの少し古いDual Core CPUで、2.7MHzクロック)の使用率が30%強まで上がる。これは結構な負荷であるとも云える。また、アップサンプリングの品質の指定(mpd.conf上のsamplerate_conveterの設定)は「Best Sinc Interpolar」としているが、これが有効なのかどうかは実は良く判っていない。
さてさて、肝心の音であるが、XMOSの本領発揮かX-DDCのエージングの効果もあってか、何ともシャープで解像度の高い音を聴かせてくれる。この環境と、オリジナルレートのものをDACで192KHzへアップサンプリングした場合とも比較してみたが、エコー感がしっかりと出て欲しい女性ボーカル等にはこちらの構成の方が好ましい、という結論となった。贅沢にも(?)、ソースによってこのデジタル出力環境を使い分けてみようかと思う。なお、オリジナルソースが96KHzの場合は、リサンプリングさせるのは当然ながら望ましくないので、この場合は、設定を「ノーマルモード」にて聴くことになる。

話は少し変わるが、五月末にVoyageMPDが0.8.5にバージョンアップした。WEB上のアナウンスによれば次期バージョン(0.9.0?)ではDSD再生が何と 標準サポート されるとのこと。何とも動きが早い。それもあって、0.8.5をテストしてみようと思い立ったが、想定外に「どつぼって」しまった。結論から言うと、我が家のメインのNAS(Century製)はVoyageMPD0.8.5では正常に稼動しない。もちろん、このNASは0.7.5、0.8.0のいずれの環境でもちゃんと動くのであるが。ちょっと悔しいので、原因を追究しようと、識者のサポートもいただきながら、相当あれこれとトライし、四苦八苦したが、結局動かず。(正確に言うと、DB更新やプレイリスト作成などはちゃんとできるが、いざ再生指示を行うと、ハングしてしまう状況となる) なお、バックアップ用に使用してるNASの構成(Buffalo製無線LAN親機+USB HDD)では、VoyageMPD0.8.5でも全く問題がない。ひとえにCentury製NASとの0.8.5の機能上の相性(どちらかにバグがある)とも考えられるのであるが、我が家のメインのNASであるが故に、何とも釈然としない。0.8.5はどうしても動かしたいバージョンではないが、DSD対応の0.9.0となった時に、同様に稼動しない、ということになるとちょっと困ったな、ということになる。

なお、新たにチャレンジ予定のホーンとエンクロージャーであるが、Woody&Allen工房にて製作デザインを固めてくれたので、ご紹介だけ。現在同工房では展示、試聴用の総カリン製エンクロージャーを製作中ということであるが、実に 見事な ものである。当方のエンクロージャーはまだ製作には入っていないが、期待が高まるとともに、やっぱりフロントバッフルだけではなく、総カリン製にした方が良いかも、など迷いがフラフラと。困ったものである。

New Speaker Box


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