オーディオ日記 第29章 音の泡沫(うたかた)(その13) 2012年2月24日


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QA550とVoyageMPDとの対決を行わせるべく、まずは比較試聴のための環境準備を行った。

1.始めにQA550であるが、付属の電源からバッテリー電源へ変更すべく、物色・調達した。
最初は容量などの観点からカーバッテリーあるいは電動リール用のDC12Vバッテリーを候補としてみたが、いろいろと探してみると、やはりいずれも大きくて不格好。あまり部屋の中には置きたくない感じである。乾電池も良いとの情報があるが、今後の大量(?)消費を考えるとやはり充電可能なものがベターと思われた。そこで、充電可能な乾電池も考えてみたが、1.5Vクラスの乾電池を何本もまとめて管理するのも少し面倒だなあ、と躊躇していた。DC9V~12Vでパッケージになっているものがないか為念探してみたら、QA550に関するインターネット上の情報交換の場にも該当しそうなものが登場していた。早速、 製品のHP を確認し、少し容量が小さいかな、とも思ったが、電池部分はリチウムイオンであり、これはかなりの回数の再充電が可能だし、転がしておくにしてもまあ問題ない格好をしている。取扱説明書をダウンロードしてみると、危ない危ないDC9Vはセンターマイナスとなっている。QA550はセンタープラスの仕様なので、これは事前に確認しておいて良かった。なお、ありがたいことに、製品パッケージには極性変換のコードが付属している。この辺りはやはり日本製品のきめ細かさか。(ところで、クロックについては、当方単独では交換作業をする自信がないので、別途検討予定)

2.次にVoyageMPDであるが、現用機はひとつ前のバージョン(0.7.5)なので多少ハンディがありそう。そこで、この際最新バージョンで比較試聴することとし、新たに環境を作成することとした。
なお、再生用ハードウエアは現用機と同一のものを使用する方法とし、外付けUSB HDDにVoyageMPD0.8.0をインストールして、このDISKを必要な時に差すだけでテスト用のシステムが立ち上がるようにした。楽曲ファイルは常用ではFLACをNASに置いているのであるが、QA550はWAVのみの対応なので、公正な(?)比較のためにも今回はWAVファイルをVoyageMPDのMusic Directory用に作成した。
(と云っても dBpoweramp(Batch Converter) によって、FLACファイルをWAVファイルにバッチ処理で変換させただけ。うまい具合にdBpowerampを使って変換すると、FLACのタグ情報はWAVにも自動的に引き継がれる。ただし、VoyageMPDにパッチを当てないとWAVのタグ情報表示は英語はOKだが、日本語は文字化けしてしまう)
なお、WAVの楽曲ファイルはPCでの作業性の観点から、VoyageMPDのシステムとは別に同じUSB HDD上にntfsのパーティションを切ってそこに置くようにした。こうしておけば、Windows環境から容易に楽曲ファイルのメンテナンスが可能である。ところで、このテスト用のVoyageMPD環境の作成は容易のはずと思っていたが、実際は(毎度のことながら)必要な設定を忘れていたりと、あれやこれやで結構苦労してしまった。
(注)イコールコンディションに近いテスト環境とするためには、本来楽曲ファイルはVoyageMPDではSSD等に置くべきと思うが、容量に余裕のあるSSDが手元になく、第一段階ではHDDとなった。まあ、NASにFLACとWAVを共存させるやり方でも良かったかもしれない。

白い箱がバッテリー、結構小さい QA550&VoyageMPD

なお、QA550 からは同軸で、VoyageMPDからはオプティカルケーブルでそれぞれDACに直接接続している。これでは接続ケーブルが異なるので、厳密性を欠くことになるかもしれないが、双方に同じ楽曲ファイルを配置し、同じ曲順で同時に再生させれば、DACの入力切り替えだけで(微妙に再生箇所は違ってしまうかもしれないが)比較が可能となることを優先した。
(デジタルグラフィックイコライザは今回の比較試聴では厳密性の確保のためにパス、次のステップとしてはイコライザを経由した比較も行いたいがQA550のポテンシャルを確認するにはやはり直接接続がベターであろうとの判断による。なお、蛇足であるがかねてよりDC-901の自宅試聴をお願いしてあるので、その時にも同じ考え方で今度はDACだけを差し替えてQA550とVoyageMPDの真っ向勝負をさせようと思っている。QA550とDC-901との価格のバランスは無視であるが。)

さて、前置きが長くなってしまったが、いよいよ比較試聴の開始である。まずはVoyageMPDで聴きなれた曲(弦、ピアノ、ボーカル)を数曲。うん、全然悪くない。いやいや、結構良い。(自分のシステムのチューニング用に使っているお気に入りの曲なので、贔屓目もあろうが)

で、QA550。天と地ほどの差がある訳では無い、と自らに言い聞かせながら、、、
いや、バイオリンの弦がふわっと軽い。ピアノの打鍵にも芯が感じられる。ボーカル(当然女性)はもう何ともぞくっとくるような。音量は同じなのに、何か音の気配、いやこれは場の気配だろうか、それが違う、、、参った。

が、本日は数曲程度聴いたところでもう遅い時間となってしまい、比較試聴は時間切れとなった。残念!


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