オーディオ日記 第29章 音の泡沫(うたかた)(その3) 2011年11月27日


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やってみようと思いつつなかなかできていなかったUbuntu11.10環境下でのmpdとXMOSの組合せによる再生をテストしてみた。Ubuntu11.10のインストール先のPCをどこにしようか少し迷ったが、VoyageMPDのテスト用PCに同居させてみることとした。Ubuntuのインストールは例によって極めて簡単であるが、インストールの最初の段階で「既にVoyageMPD(表示上はDebianとなる)が入っているよ」と教えてくれて、その環境を残すように選択すれば、すんなりとGRUBでのVoyage MPDとUbuntuのデュアルブート環境としてくれる。これは楽チンである。mpdの設定ももう大分慣れてきたのであまり迷うことも無く、NAS関連の設定やら、mpd.confのポイントとなる設定を行えばOK。mpdクライアントは取り敢えずGMPCとしてみた。

mpd on Ubuntu11.10

XMOSはUbuntu11.10では安定して認識されるのみならず、サウンド設定画面にもちゃんと「XMOS USB Audio 2.0」と現れるので精神衛生上もよろしいかと。mpdで24bit/96KHzにアップサンプリングさせてXMOSに送り出し、サンプリングレートコンバータのSRC2496をDACとして使用する構成である。

XMOS on Ubuntu11.10

はてさて、肝心の音であるが、Voyage MPDとXMOSの組合せにほとんど遜色がないレベルで音楽を聴かせてくれる。このテスト用PC環境はメインシステムには接続していないため、PCルームでのAccuphase E-302とB&Wの小型SPによる再生なので、率直に申し上げてあまり厳密な比較とは云えないが。BGM的に音楽を聴くのであれば、GMPCのローカル接続で操作すれば良いので、Ubuntu環境の方が何かとハンドリングしやすいし、その他の作業もUbuntuなら可能であるので、せっかくのデュアルブート環境であるが、ほとんどUbuntu11.10+mpdで事足りてしまうことになりそうである。XMOSはWindows環境においては多少動作に神経質な部分が顔を出すのであるが、mpdとの組合せでは24bit/96KHzの再生も全く安定している。

メインPCであるWindowsXP環境(Winampにて24bit/96KHzにアップサンプリングし、ONKYO SE-150PCIをAIO4ALLで駆動)とも聴き比べてみたが、こちらもこの再生環境ではおおっ、と思うほどの差は感じられない。まあ、その日の気分でいろいろと使い分けることになりそうである。

なお、Voyage MPDの場合は再生専用としていたので、ぎりぎりまでCPUをクロックダウンさせており、それでもあっという間に起動するのでまったく問題が無かったのであるが、さすがにUbuntuでは起動やその他の処理が遅くなってしまうため、CPUクロックはノーマル状態に戻さざるを得なかった。これが音にどの程度影響が出るのか興味深いところであるが、現時点ではそれを突き詰めるところまで至っていない。また、UbuntuのIPアドレスもSTATIC設定を行い、固定アドレスとした。これはiPod等でリモートコントロールする際に、DHCPにしておくとIPアドレスが変わってしまうこともあり多少やっかいなので予防措置的に。PCルームでの環境なので、このような使い方は多分あまりしないとは思うが。アドレス関連の設定もネットワーク関連のGUI画面で変更できるのでVoyage MPDに較べるとやっぱり楽だなぁ。ただし、Ubuntu11.10になってクラシックモードが使えないなど、多少操作性が変わってしまうところや画面の色使いなど、当方の趣味には合わない点がいくつかあるのが玉に瑕。見栄えのカスタマイズがどこまで可能なのか判らないので、もう少しいじってみようかと考えている。とりあえずUbuntu Studioのデスクトップ環境をインストールしてみたが、旧バージョンのようには見栄えが変化しないので、少々がっかりであった。

2011年11月28日追加:
あれこれといじってデスクトップイメージを変えてみたが、まあ好みの問題かも。mpdクライアントはArio。当方はこちらの方が好み。

Ubuntu11.10 Thema apply


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