オーディオ日記 第28章 オーディオへの想い (その8) 2011年8月22日


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DENONから新たに登場予定のDNP-720SEというネットワークオーディオプレーヤに関連して、いろいろと考えさせられたことが多かった。機能の充足度から考えるに非常にリーズナブルな価格である。また、デジタル出力が装備されており、既存のDACを活用できる点が大きなポイントである。

当方の利用環境で考えると、FLACの24bit/96KHzまでのサポートは192KHz未対応の物足りなさも残るが、実質的な楽曲ファイルの状況を鑑みるに価格とのバランスを考えた現実的な選択と云えるかもしれない。何となれば、192KHzの楽曲ファイルの良さは認めつつも、その巨大なファイルサイズを考えると、このサンプルレートが果たして一般的となるものなのか、現時点では判然としない。一部の高音質を目指した楽曲については、それで良いと思うが、ベースはやはり24bit/96KHzのレベルとなるのかな、と想定している。

現在、ALIX3D2+VoyageMPD+USB DDC(XMOS)の組み合わせで、廉価に自家製ネットワークオーディオプレイヤーの製作を検討している当方としては、市販品でこのレンジの定価で製品が出てくることに新鮮な驚きが隠せない。正に挑戦的な価格であると思う。一方で昨今のAVアンプを眺めるに、既にネットワークオーディオの機能をアンプに取り込み、従来と大きく変わらない価格設定の製品が沢山ある。翻って、ネットワークオーディオの機能を考えるに、本来は非常に「シンプル」な機能であるため、本来のコストはそれほどのものではないとも推測できる。むしろ「超高額な機器」の方が異常なのかもしれない。非常に興味があるのは、これらの機能をどのようなデバイス、チップの構成で実現しているか、という点である。基盤レベルまで踏み込んだDNP-702SEの情報は未入手であるが、いずれこれらの情報も雑誌やインターネットに出てくると想定されるので、詳細に調べてみたいと思っている。

本機のような廉価なデジタル出力付きネットワークオーディオプレイヤーか、Voyage MPDのようなシンプルなPCオーディオか、その選択はどのポイントに興味・好みがあるか、の話かも知れぬ。Voyage MPDはパソコン好きで、あれこれと弄り回したい向きには真に楽しいおもちゃである。ただし、あまり面倒なことを考えずに手軽に良い音を聴きたい、という意向も依然として当方にはあるし、その観点からはネットワークオーディオ機器の方が本道かもしれないと元々思っていることもある。
いずれにせよ、同じレベルの価格帯(DNP-702SEの方が実質安いかも)で勝負できるようになることは、大変楽しみなバトルになると思う。また、同じ価格レベルの他社製品が出てくる可能性もあるので、大いに注目している次第である。


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