自由人(現実は単なるプータローであるが)になってから、旅をしている。以前は旅行できるようなまとまった休みは夏季休暇の一週間くらいであったが、今はいつでも飛び回ることが出来るので大変ありがたい。5月、6月、7月と兼ねてより念願であった旅も含めて出掛け続けて、やっと予定が一段落した。この先、世間様の夏休みシーズンともなると混むし、値段も高くなるしで、暑い夏は高原でのキャンプでのんびりしようかと考えている。7月に出かけた旅では熱望していたアルプスの山歩きをしてきた。天気も良く、雲ひとつ無いマッターホルンの
モルゲンロートの姿
をカメラに収める豊穣にも恵まれ、素晴らしい山々や氷河を堪能することができた。
オーディオも大切な趣味であるが、ヨットレース、スキューバダイビング、サッカー、登山にスキー、キャンプ、ラジコン飛行機やらパソコン自作、海水魚と思えば本当にあれこれと趣味を楽しんできた。この先、年齢と共にすべてを同じように継続することは体力的にも難しくなるかもしれないが、趣味や遊びがあってこその人生なので、常に新たな興味とチャレンジ精神を持って追究して行きたいと考えている。
若き日より、いろいろな趣味をそれぞれ楽しんでやってきたが、とことん「究めた」と云える程の物はひとつ、ふたつのレベルであろうか。究めたいと思っても時間的、金銭的制約があり、スポーツの類であれば自分の能力や運動神経、はたまた向き不向きもあって、自分としての納得感や到達感からは遠いものも多い。オーディオについては、その中でもかなり早くから(強く興味を持ち始めたのは中学生の時代からであろうか)目覚め、今に至るまで熱の入れ方の変化はあるが、続けてきているし、今もって興味が失われることなく、むしろ飽くなき美音と音楽への想いが募っている。オーディオはやはり、「極めたい」と想い続けているし、それを継続して行こうと思う。
さてさて、PCオーディオに関しては、メインの再生環境をWindowsXPの環境からLinux (UbuntuStudio/mpd)に換え、吟味を加えているところ。現在のところ、mPodとの組み合わせによる操作性についてはほぼ問題なく、モニターレス、キーボード/マウスレス状態のブラックボックスとし、iPod Touchだけて操作している(もちろんパワーオン/オフの時は電源スイッチを押さねばならないが。なお、パワーオフをiPod Touchから簡便に行う方法を引き続き模索中)。mpdにて16bit/44.1KHzのFLACファイルを24bit/88.2KHzへアップサンプリングした上で、デジタルイコライザーへ送り込む接続を基本の方式とし、従来使用してきたDDC(サンプリングレートコンバータ)は経由させていない。もちろんまだまだチューニングによる改善の余地はあると思っているが、敢えてあれこれといじろうという気が起こらないほどまとまった音となっており、これはこれで落ち着いて聴けるので良いかなと。ここに至るまで、いろいろと聴き較べなどを行ってきたが、PCオーディオでは音そのものとリモート操作の簡便さ・快適さ、再生環境の安定性がしっかりと揃っていないと音楽を心から楽しめない。その意味では満点ではないが、まあ及第点以上であろうか。
敢えて上げればもちろんマイナス点が無いわけではない。ひとつはOzoneMPというWindows/Winamp専用のDSP Pluginが使えないこと。真空管サウンドならびに演奏空間の広さをシミュレートしてくれるこのDSP Pluginはとても気に入っていたので、これがLinux環境では使え無くなることは正直痛い。もうひとつは当方の再生専用PCとの相性が悪いのか、素直に電源が落ちてくれないことがあるなど、やはり環境の安定性に若干の課題があること。
(注)パワーオフについては、電源ボタンプッシュでpoweroffコマンドを発行するようなAcpidの設定としている。この設定で他のLinux PCはすべてスピーディーにシャットダウンしてくれるのであるが、何故かこのメインの再生環境のPCのみうまくシャットダウンしないことがある。いろいろと調査・検索をかけたが現時点では解決には至っていない。マザーボードやその他の構成など相性の問題なのかも知れず、気にはなっているが。
(20110719追記)
シャットダウンや再起動の途中で止まってしまうようなグラフィック関係の問題(バグ)があるらしい。正確なところは判らないが、以下の対応にて回避できるとの情報あり。設定してみたが、完全な対応ではないようで、不安定な状況は残っている。なお、この対応により、不思議であるがSE-200PCIのカード番号が変わってしまい、mpd.confにおけるALSAデバイスのHW設定の変更を行う必要があった。(一瞬音が出なくなり、ちょっとあせった)
「 /etc/default/grub の GRUB_CMDLINE_LINUX="" を GRUB_CMDLINE_LINUX="reboot=pci" に書き換えて、 update-grub 」
PCオーディオのメインシステムから外したDDC(SRC2496)はCD再生時のみアップサンプリングしようと考えていたが、この扱いに機嫌を悪くしたのか、サンプリングレートコンバータ機能が突然うまく働かなくなってしまった。この手の機器がそう簡単に故障する訳はないのに、と思っているのであるが、外部クロックの供給を受けずに内部クロックを使うアップサンプリングも駄目。ただし、DAコンバータの機能は全く正常なので、入力信号に同期することは出来るようである。現象から推察するにサンプリングレートコンバータチップがいかれたのかもしれない。PCルームのサブシステムに接続し、24bit/88.2KHzのデジタル出力をDA変換する用途として様子を見ることとしたが、ちょっと悲しいなぁ。やっぱ人生は山谷あるということかも。
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