オーディオ日記 第27章 この先にあるものは(その2)2011年4月13日


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Antelope Isochrone OCXで他のオーナーの情報や感想を検索し、参考としながらいろいろと遊んでいる。OCXに対しては、クロックディスプレーが明る過ぎるという感想もあり、これは同感。当方の対応策は輝度をいっぱいに絞った上で、ガラス窓用の反射・断熱フィルムを小さく切って、このディスプレーに貼り付けるというもの。結果、輝度が大分抑制され、ちょうど良くなったと思うし、見栄えも損なわずにすんでいる。また、筐体(特に天板)が柔(やわ)である、という評価もあったが、これは恐らく生産ロットによって異なるのではないかと思う。当方のOCXは本年の3月終り頃に米国から発送してもらったものであるが、筐体はこのような19インチラックマウントのプロ用機器としては随分としっかりとしており、その点の不満はない。クロックの使い方や接続構成図については、 PROFILE のところに掲載したので、そちらをご参照願いたい。

なお、クロック周波数であるが、44.1系の再生(CDならびにPCオーディオ)においては、マスタークロックを176.4KとしてDACへ入力、その2分の1の88.2KをDDCへ供給している。アナログ再生の場合は、マスタークロックを192Kとし、AD変換を行うDEQに96Kを供給する、という二つのやり方にほぼ固定した。この切替自体はOCX上のマスタークロックを192Kあるいは176.4Kとするだけで良いので(DDCあるいはDEQへのクロック供給はOCXからマスターの2分の1に自動設定される)、操作もシンプルであり、異なるクロックの制御を行うことまできちんと考慮された、良く練られた製品だと思う。この辺りが、 比較的低価格(?) と相俟って人気が高いのかもしれない。ただし、アナログ再生においては、AD変換を行わせる際にデジタルイコライザの設定を「外部クロック」に都度セットしなければならないので、この点うっかりすると忘れてしまう。

OCXには「Atomic Clock」という入力端子があり、10MHzのさらに高精度のクロックも受け付けられる。直ぐには難しいかもしれないが、是非ともルビジウムクロックを調達して、チャレンジしてみたいと考えている。当方の様に、複数のデジタル機器を接続しているケースではやはりマスタークロックの供給と同期は相応の効果があり、これをさらに昇華させてみたいと思う次第である。ただし、ESOTERICやAntelopeのルビジウムクロックの製品は位置付けからして、非常に高価であり、おいそれとは手が出ないが。インターネットでいろいろと検索すると、中古のルビジウム発振器を使用した自家製のクロックジェネレータなどがあるようで、価格もリーズナブル(?)。こういうもののチャンレジも存外面白いかもしれない。

合わせて、外部クロックの入力が可能なCDトランスポートも物色しているが、これもなかなかぴったりと来る製品が少なく、現在のところスィートスポットに入ってくるのはESOTERICのP-05くらいとなってしまっている。やはり、CDトランスポートとしてはVRDS機構に安心感があり、期待も膨らむというもの。これもかなり高価であるが、ネットオーディオの隆盛により、放出品が出てくるやも知れず、その辺りを狙ってみようかと密かに算段している次第。ただし、現用機のDP-90の調達時に、ESOTERICのCDトランスポート(当時はP-30)と比較して、DP-90が圧勝であったこともあり、出来れば比較試聴してみたいと思う。なお、デジタルイコライザで192Kまで対応可能な機器も調べているが、プロ用機器であってもイコライザ専用機としては意外なほど製品が少ないという実感である。こちらはまだ調査が充分ではないこともあり、もう少し調べてみようと考えている。

しかし、この先チャレンジするターゲットがルビジウムクロックだったり、192K対応のデジタルイコライザだったりするのは、ちょっと問題ではないか、と自問している次第。これらは当方のオーディオ道として目指すべき道筋なのか、それとも機器収集という迷路に入り込む(もう入り込んでいる?)のではないか、などとこれがオーディオの楽しみでもあるのだが、一方で進むべき方向に対する悩みも出てくる。


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