オーディオ日記 第26章 さらなる高みへ(その5) 2010年12月24日


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クリスマスだというのに、ふらふらとネットサーフィン(古い言葉?)をしていて、とても良いものを見つけた。真空管の音をシミュレートするPlug-inである。iZotope社の Ozone MP  というWINAMP用のDSP Plug-inである。このPlug-inはパラメトリックイコライザの機能やルームアコースティックをコントロールする機能などを併せ持つ。メインの画面は以下のようなスタイルをしている。
Ozone MP

当方はPCルームに置いてあるサブシステムではエンハンサーを用いて積極的な音作りをしているので、早速興味を持ち、トライしてみたが、これは積極的な音作りのためには非常に秀逸なPlug-inソフトウエアであると感じた。メインのシステムはPCからの再生においてもBEHRINGER社DEQ2496を使用しているのでパラメトリックイコライザ機能だけであればあまり魅力を感じないのであるが、これはよりアグレッシブな音のコントロールを行える機能を持つ。何よりありがたいのは所謂「TUBE Sound」を再現でき、その味付け・スパイス量を好みに合わせて調整できること。あまりスパイスを効かせ過ぎると、ちょっと聴きには良く感じても、結局聴き疲れしてしまうが、その塩梅が自分の好みに設定できる。それも低域サイドと高域サイドがそれぞれ別個に調整できる点が何ともありがたい。また、リスニングルームの空間の大きさも可変に出来るので、それを自分用のプリセットとして保存できる。また、楽曲の性格に合わせてセッティングし、そのプリセット自体をプレイリストと紐付けられるなど、至れり尽くせりの感がある。これで29ドルははっきり云って安い。真空管をシミュレートするエンハンサー機器はいろいろとあるが、この値段では到底買えない。

さて、肝心の出てくる音であるが、これが何ともアナログ的な熱さと厚みがあって、音楽の生き生きとした感じを再現してくれる。DSP処理による音の厭味さはほとんど感じない。これははまりそうである。それもそのはず、同社はプロ用のOZONE 4というDAW用Plug-inを開発している会社であり、その製品の評価もかなり高いので、この音の良さと操作性、機能のバランスなどは当然のことかもしれない。

まずはさらっと、メインシステム用、サブシステム用のセッティングをいろいろなパラメータを変えながら作成してみた。設定を決めるに際しては、リスニングポジションの椅子に座ったまま、ノートPCからリモートデスクトップでHTPCを操作し、音楽を聴きながパラメータを煮つめられるので、これはありがたい。ハードウエアの設定だと、いちいちリスニングポジションを離れ、機器を操作しなければならないので、それに比して大まかな設定完了までの時間が非常に短くて済んだ。接続の構成はDEQ2496を物理的にバイパスさせることとし、PCからDSP処理した出力を送り出し、DDCにて24bit96KHzにアップサンプリングした上でDACに送り込んでいる。まずまずの設定ができたので、音楽を現在聴きながら、この駄文を書いている。いや~、これは行ける。また、いろいろと遊べそうで結構結構。


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