オーディオ日記 第26章 さらなる高みへ(その2) 2010年11月27日


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DC-91のあとを継ぐDACをあれこれと模索していたが、幸運にもAK4399を搭載したEMISUKEさん製作のDACを入手することとなった。

最近ではESOTERICがこのシリーズのチップを搭載した製品を出して来ており強い興味を持っていたのであるが、DAC機能のみのD-07はAK4392であり、AK4399を搭載した新製品はCDドライブとの一体型で手が出ないほど高価である。CDトランスポートは当分DP-90で充分かな、と考えているため一体型ではどうにも購入には踏み切れない。そんな状況で、AK4399を搭載したDACがどうしても欲しいと考えていたところ、オリジナルDAC基盤の配布を積極的に行っておられるEMISUKEさんからDAC完成品(EM-DAC 4399Q2)を譲っていただくことができた。このDACには片チャネルにAK4399が二つ搭載されているという豪勢なもので、DA変換前に192KHzへアップサンプリングする機能も持っている。何よりありがたいのは、アナログ出力がバランス、アンバランスの2系統あること。当方はデジタル系を聴く際は、バランス出力で、アナログレコードを聴く際は、デジタルグライコで周波数補整を行っていることもあり、一度AD変換をかけるので、そのデジタル出力をDAC経由、プリアンプの戻してやらねばならない。従い、アンバランス出力のみの一系統出力の機器ではプリアンプでの切り替えができず、ちょっと困ったことになってしまう。その他の接続関連では、できればAES/EBUのデジタル入力が欲しいとも思う。当方はデジタルグライコからDACに接続をしているので、本来DACは一系統の入力で充分なのであるが、使用中のデジタルグライコには残念なら同軸出力がないため、TOSによる光接続にならざるを得ない。TOSでは駄目、ということではないが、この辺りはちょっとこだわりたいところかな、とも思える次第。さて、肝心の音であるが、まだまだエージングが充分とは云えない段階ではあるが、期待通り(それ以上とも思える)の音を聴かせてくれている。何より広大な音場感と澄んだ高域に素晴らしさがあり、漂うような音のたゆたいが天にも昇るような気持ちにさせてくれる。またアナログ出力周りも電源関係などが相当に奢られている構成のせいか、低域も軽くならずしっかりとした実在感があり、オーケストラのバランスなど納得、納得。モーツアルトを聴き惚れて、思わず知らずにやけてしまう。そろそろ秋を通り越して冬を迎える季節であるが、これからの夜長の楽しみがまたまた一つ増えた。

PCオーディオの方であるが、WindowsVISTA以降で対応されているWASAPIについて、いろいろなソフトウエアを試しているが、PlayPcmWinという、排他モードで動作する実験的プログラムを見つけたので、早速チャレンジしている。現在はPCオーディオについてWindowsXPを中心に構成しているが、いずれWindws7等へ移行しなければならないし、新しい技術も取り入れていかねばならないので、現状に甘んじては遺憾、と考えている次第。さて、この PlayPcmWin であるが、楽曲をメモリーに読み込んだ上で、排他モードでの再生ということで、期待に反しない音を聴かせてくれている。メモリー展開するため、音や使い勝手(の今一つ)という点ではcPLAYに通じるものがある。また、FLACファイル(24bit96KHzも可)をサポートしている点が、当方としては大変ありがたく、再生音についてもかなりのレベルのため、継続してトライしてみようと考えている。当方はまだWindwos環境はVsita止まりで、Windows7は持っていない(WindowsVistaは重く、おせっかい機能のテンコ盛りなのでちょっと敬遠してきた)のであるが、このような環境が出始めているのであれば、今後の展開としてWindows7への移行も十分ありうると考えている。当方のPCオーディオ用パソコンはDUAL BOOT(SSDベースで音楽再生専用にプロセス等を削ぎ落としたものと、HDDベースの通常環境のものを必要に応じ使い分けている。もっともほとんど音楽再生専用のOSを起動しているが)なので、片方のOSをWindow7に移行させ、WASAPI対応に本格的にチャレンジする時期かもしれない。インターフェースの使い慣れたWinampとこのPlayPcmWinがあれば、まずまずWindows7環境でもPCオーディオを楽しめる状況になった、と云えるであろう。


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