オーディオ日記 第25章 アナログ(その12) 2010年7月20日


TOP Audio Topics DIARY PROFILE LINK

GT-2000にFR-64アームを取り付けるための鋳鉄製アームベースを入手した。これはインターネット上にオークションとしてSAECアーム用のものが出品されていたため、その出品者にお願いしてFR-64アーム専用のアームベースを作成いただいたもの。このアームベースは鋳鉄製なので、単体としても結構重量があり、また、しっかりと銀色に焼き付け塗装(?)がしてあるので、FR-64を取り付けた状態が何ともしっくりして大変好ましい。取り付けも思ったより簡単であり、また専用なので、オーバーハングの位置取りもばっちりで精神衛生上もこの上なくベターである。敢えて大胆に云えば純正品のような佇まいもあり、デザイン的にもターンテーブルやその他のパーツと色調やアルミの質感ともマッチングしており、本来このような構成で販売されているべきでは、と思わせる。オリジナルアームはどうもごちゃごちゃとしており、いろいろと調整箇所はあるものの、何となく信頼感に欠ける感じがしていたため、少し悩んだが思い切って換装することとした。しっかりと聴き込んだ訳ではないが、このアーム換装により、アナログの良さがさらに高められたような気配があり、正解であったと思う。なお、針は新たにオーディオテクニカのAT-150MLXを調達し、FR-64用のシェルに取り付けてあるのだが、針が新しいことも音に対して多少の貢献をしている感じがする。とにかくS/N感が良く、高域の冴えが抜群で嬉しい。また、本来は購入予定ではなかったYOP-1についてもGT-2000とセットで調達できたため、さらに安定感に貢献しているという心理的な安心感も大きい。今回の章のタイトルであるアナログの環境については、これにて一応の目途がついたと考えている。この構成でアナログ再生を楽しみつつ、いよいよアナログのFLAC化に取り組んで行きたいと考えている。Audacityによる24bit/96KHzの録音環境も整って来たし、手順等々ある程度消化できた状態となって来たので、いよいよ本格的にアナログのPCへの取り込みをスタートさせようと思う。また、GT-2000のオリジナルアームについては、DP-3000側に移植できるようアーム取付用の板をやっつけにて作成した。こちらは一応取り付け完了、と云うレベルで本来は塗装などもう少し美的にも調整したいところ。これは時間を別途取ってお化粧等のチャレンジの予定。なお、オートリフターは残念ながら使用出来ず、オーバーハングについても取り付け位置のちょっと微妙な距離の制約があり、まあ、音が聴けるというレベルであろうか。

別件であるが、昨日秋葉原にてB&W 800Diamondを聴く機会に恵まれた。時間的には30分程度であるが、Mozartを聴かせていただき、全体的に非常によくできたスピーカーであると感心した次第。特に低域方向の音の佇まいがかなり良く、音の出方、質感・存在感とも秀逸である。また、ソースにも依存しているのかもしれないが解像度が高く、かつ自然である。心持ち音量が大きかったので、ちょっと高域側の音の硬さ的な部分も感じられるが、この辺りはチューニングを続けてきたSUP-T11とPT-R9の組み合わせとかなりの勝負と思う。また、キャビネットの塗装(ピアノブラックのモデル)は非常に美しく、傷つけたりしやしないかと、かえって心配となるほど。しかしながら、日本での販売価格はドル価格と比較すると非常に高く(内外価格差の典型?)、購入に踏み切れるのか、となるとかなりの躊躇をすることになろう。なお、試聴室は音響効果を高めるためか、かなりの拡散効果を持つアクセサリーが配置されており、音量を上げても辛い感じにはならない。この点は我が家にても見習うべきところがあると考える次第。さて、Vegaの調整であるが、いろいろと試行錯誤を続けた結果、中高域ユニットに対して2Ω程度の抵抗を噛ませることとし、グライコのみで微調整をかけた設定としている。この設定では大分音の聴こえの感じがメインシステムに似て来て、ボーカル時に時折顔を出す子音強調の傾向が薄まった。Vegaの特徴として、それが良い方向の調整かどうかは微妙かもしれないが、オールラウンドに再生出来ねばならないので、これはこれで良いのだろうと思う。メインシステムはマルチアンプなので、夏場はクーラーをかけないと聴ける環境にはならないこともあり、電気代など心配になるほどであるが、Vegaであればこの点は少し気休めとなるであろうか。いずれにせよ、それぞれ適切にチューニングを行って行かねばならず、完璧とは云えないまでも、ある程度は贅沢な環境が整ったと考えて良いのであろうか。


next back