オーディオ日記 第25章 アナログ(その10)2010年6月29日


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PCオーディオに関するチャレンジを続けているが、このところこれは!というほどの進展がない。むしろ以下のように迷うところが結構ある。敢えてネガティブなことも書くが、それぞれの差を「ブラインドテスト」で感知できるかと云えばおそらく無理、というのが答えであろうと思う。これらの迷いをひとつひとつ解きほぐし、ベターな道を探して行かねばならないと考えている。

1.パワーアンプの入力レベルを-12dB程度に設定し、プリアンプでの増幅度合を大きくすることにより、音の鮮度感がアップする(ような気がする)が、その使い方がベターなのか。これを一歩推し進めようとすると、Accuphaseの比較的新しいアンプのGAINコントロールを試してみたくもなる。

2.再生ソフトウエアによる差があることはあるのであるが、微妙な音質の差までは明確には言及できない。(多分に心理的効果? Winampでのアップサンプリングにて音の断などの再生不安定さが無くなればあまり気にならないレベル? むしろ自動再生における利便性が圧倒的に違うので、その観点からは現状はWinampがベター。再生ソフトウエアによる差は感覚的にはcPLAYに於いては感じられるが、本来は同一楽曲により、それぞれの比較再生が必須と思われる)

3.アップサンプリングの効果として44.1KHzの整数倍の88.2KHzがベターなのか、96KHzでも特に遜色がないのか。(一部には整数倍の88.2KHzがベターとの評価もあるが、実際のところ差は感じない)

4.アップサンプリングを再生ソフトウエアで行うか、DDコンバータによるハードウエアで行うか、どちらがベターな音質となるか。(今のところ判別できない)

5.イコライザを使用する際に、全体のレベルを下げても問題ないのか、下げない方が良いのか。(各帯域を増強しているので、全体レベルを下げないとソースによりレベルオーバーが発生)

6.PT-R9のクロスオーバーを16KHzとすべきか、12KHzがベターなのか。(音の隈取り、存在感としては12KHzの方があるのだが、それが本来望ましいことなのか。この辺りは後でも記述するか、やはりDG-48の導入によって「測定」で判断しなければ聴感だけの判断では正しく捉えることはできないであろう。
7.FLACなどのロスレスのファイル形式とMP3の256Kbpsとの差が本当に感知できるか。(アップサンプリングしているケースとしていないケースも絡んでくる。今のところ、88.2KHzか96KHzかは別としてアップサンプリングが望ましいとは考えているが。また、WAV形式とFLAC形式では再生時のCPU負荷も変化するであろうが、それが再生音質に現れるのか。また、元々が24bit96KHzのファイルであった場合はWAV形式でもFLACでも差がないのか)

8.DDコンバータ(SRC2496)を通すことによりジッターの低減効果が期待できるのではあるが、実感できるか。(アナログ的な発想では、シンプルな機器構成とし、ルートが少ない方がベターとも考えられる。ソフトウエアでアップサンプリングしてしまっている場合は敢えてDDコンバータを通す意義もないので)

9.TOSより同軸の経由の接続がジッターが少ない、と云われているが、やはり同軸、あるはXLR接続がデジタル接続においても望ましいのか。(接続端子、接続ケーブルの種類による差は現状では判然とはしていない)

10.イコライザによる周波数のフラット化、あるいはパラメトリックイコライザによる味付け、は音質的な部分にちゃんとインパクトがあるのか。(再生ソースやその時の環境、バックグラウンドノイズの差、再生音量の差、気温、湿度、体調、照明の明るさなど多様な可変ファクターがあり、いつも一定同じの判断ができる訳ではない。ここでもシンプルな接続構成による鮮度感の良さもあるし、きちんと補正、フラット化された音の大人しさ、聴き易さも捨てがたいので。また、同じスピーカ、同じ設定であっても良いと思う時と、そうではない時の差があり、その真因は定かではない。ただし、割合的には良いと思うときが多いか、少ないか、により評価は自ずから出来るものと考えている)

11.DACについては、ある程度の投資を考えなくはないのであるが、本当に投資に見合う改善、インパクトが得られるかどうか微妙。イコライザについても、自動補正機能のあるDG-48はベターではあるが、再生時に価格ほどの差がでるものなのかどうか。

日頃疑問に思いつつもチャレンジし、良いと思ったやり方を採用しているのではあるが、厳密な比較や採点が出来ている訳ではないので、多分に気分的、感覚的な評価が主体とならざるを得ない。本当の意味での「良い音」となれば、その他の機材に依るところも大きいので、上記それぞれが良い、と云うことでもないし差が無い、ということでもないと思う。ただ、やはり思うことは元々録音への依存度が高く、必ずしも再生環境の工夫だけで改善できる訳でもない、ということ。現在複数の環境を使い分けるような構成となって しまっていることもあり、これがリラックスして楽曲を聴ける事を妨げているのかもしれない、と思う部分もある。特にVEGAの使いこなしにはまだまだ練れていない部分があり、何らかの改善を図る必要がある。所詮終わりのある道ではないので、これで良いのかもしれないが、客観性という観点からもアセスメントしておく必要があると認識している。その意味ではDG-48の導入は、環境全体を「測定し、平準化できる」と云う観点からは望ましいものかもしれない。未だ決断出来ないでいる部分ではあるが、全体の底上げを含む安心感と云う観点からはいい加減に思い切った方がベターなのかもしれない。


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