オーディオ日記 第25章 アナログ(その7)2010年5月9日


TOP Audio Topics DIARY PROFILE LINK

Linuxの新しいバージョン(UBUNTU 10.04)がリリースされたことに伴い、パソコンルームならびにノートPCの両方を更新した。環境を整えるのに一苦労したが、合わせてUBUNTU STUDIOというディストリビューションを導入することとした。Linux用のデスクトップは古いPCなので、ファンノイズも比較的大きく、サウンドカードも搭載している訳ではないが、いろいろとチャレンジの意味で環境設定をした。UBUNTU STUDIOに含まれているAudio関連ソフトウエアの内、特にAudacityの新しいバージョンが今回のヒットである。新しいバージョンでは直接FLAC形式のファイルに書き出せることで、アナログレコードの取り込み作業が単純化できるか、と考えていたが、さらに24bit96KHzのWAV形式で録音が出来そうなので、早速やってみた。多少の試行錯誤はあったが、ONKYOのサウンドカードにて入力、出力とも24bit96KHz対応が可能となっており、Audacityだけで簡単に取り込みが出来た。さらに、である。FLAC形式での書き出しに際しても同様に24bit96KHzが可能なのである。これにはびっくりであった。さて、実験後の音であるが、かなり良い。WindowsXP上のWinampでも標準的に24bit96KHzのFLAC形式ファイルが再生可能である。(ただし、注意として、44.1KHzに再度リサンプリングしないよう設定を確認しておく必要があり、また、サウンドカードの設定もサンプリングレートをオートにしておく必要がある)厳密な意味での比較までは充分行えていないが、今後アナログレコードの録音、取込みにおいてはやはり24bit96KHz設定のFLAC形式とすることを基本方針としたい。

なお、Audacityの最新バージョンは同じものがWindowsXP環境でも提供されており、これは非常にありがたかった。やはりPCのCPUパワーと容量の観点から、WindowsXP機での録音対応・取込み作業となると考えているので。このところ、アナログ環境が整ったこともあり、またこのAudacityの機能により、従来あまり進展していないアナログレコードの取込みをボツボツと進めようと考えている。ダイレクトにアナログを再生することでアナログの良さを改めて享受しているが、やはりこの際PCに気に入っているレコードはしっかりと取り込んでおきたい。なお、いろいろな加工の機能(たとえばノイズ除去やリバーブ付加、イコライジングなど)があるが、さっと試した限りではやはり多少音の鮮度を犠牲にする感じである。大きなプッツンノイズが入る部分だけはちょこっとエフェクトを入れる、という使い方がやはりメインとなるであろうか。いずれにせよ、ちょっとグズグズしていた作業であるが、待っていた(?)甲斐が有るということかもしれない。本格的に大量の録音・取込みを行ってしまっていたら、やり直しになるのは何とも面倒だからである。実際にCDの取込みに際しては、最初MP3の128Kbpsで始めてしまい、何度かビットレートを上げる対応をしなければならなかったし、現状すべてのCDのFLAC形式への対応も終了していないという状況だからである。こちらもやはりボツボツと進めてはいるのだけれど。

本日は日曜日であり、久々にマーラーやモーツアルトのアナログレコードをメインシステムにて聴いた。大音量とまではいかないボリュームレベルであったが、出てくる音の感触にはなかなか良いものがあり、改めてGT-2000の調達とこれに絡んでのアナログ環境の再整備が正解であったと思う次第。何故アナログで聴く音楽にはハートがあり、感動するのであろうか?ここが非常に不思議である。確かにCDの音もアップサンプリングして聴くようになって、大分良くなったと自分では思っていたのであるが。まあ、これだからオーディオは楽しいというか、面白いということかもしれない。また、オーディオとPCの関係が益々強固になり、その連携により、簡便に良い音が聴けるようになっていくことは時代のおかげかもしれない。そういう点では、PC環境についてもしっかりとキャッチアップし、オーディオに生かしていくことも必要と再認識した次第である。


next back