オーディオ日記 第25章 アナログ(その5) 2010年4月21日


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アナログには天国もあり、地獄もあることを久々に思い出させられている。基本的な良さはありながらも、大きな課題はノイズである。これはそもそも盤(の保存にも依存するが)状態に左右され、如何ともし難い。パソコンに取り込んでしまうのであれば、さざなみなどの編集ツールによりこれをかなり改善できるのであるが、そのままのアナログ再生を楽しもうと思うと、どうしてもこの問題に突き当たる。昔試して大して効果はないと知っていながらも、つい欲を出して盤の洗浄などをやってみた。対象は45回転盤のクラシックで結構録音の良いもの。おそらく水分の拭き取り用に使用したタオルペーパーが良くなかったと推察されるのであるが、盛大に針先にゴミが付着することとあいなってしまった。こうなると再生音は全く悲惨であるし、結局しょっちゅう針先の掃除をしなければならない事態になってしまった。まあ、数回再生させれば落ち着くのであるが、結局肝心のポップノイズは全く軽減でいていない、という全くもってつまらない結果となった。こういう状態だと多少針圧の重いMC型のカートリッジ(例えばDL-103などが改めてこの様な用途も兼ねて欲しくなる)また、気が向いて取り出した超久しぶりに聴く盤もやはり元々の音楽と録音が良くないものは、デジタル以上に聴いていても楽しくない。当たり前と云えば全く当たり前のことであるが、改めて気付かされたということ。

さて、そのような小波もありながら、種々のトライを続けようと考えている。当初想定していたGT-2000にFR-64を取り付けるというアームの換装案であるが、インターネットを経由して作成をお願いしようと考えていた件、結局本体キャビネットへの細工(多分アーム穴の拡大)をしないと取り付けられない、ということで現在はギブアップ状態となった。かなりしっかりとしたキャビネットなので、綺麗に細工する自信がない、ということと、標準のアームもそれほど遜色ないし、何よりオートのアームリフターが大変ありがたい。これであれば多分メインとなるシステムで録音を行う際にも、つきっきりになる必要がないので、心配が少ないと云える。従来から使用していたミニアーム型のダスト除去装置はGT-2000側にも同様のものが欲しいと考えている。しかしながら、既存のものはアーム長が短くてGT-2000には使用が困難。何しろターンテーブルの径が大きいので、もっと長いものでないと駄目。これについては、秋葉原辺りで物色してみようと考えているが、おそらく意に叶うものは売っていないであろう。となればここは自作しかないのであるが。

その他、アナログ再生時のDEQ2496のセッティングも微妙にデジタル再生時と変える必要があるかもしれず、このあたりはさらに試してみる必要があると考えている。先にも書いたが、少なくともGAINを落とし過ぎてしまうと相当うまくない。現在のところ0dBがベストと考えているが、これだと三山特性を意識した設定において、レベルオーバーの危険性がある。また、アナログはデジタルに比して「味が濃い」という気がするので、敢えて三山特性による味付けが不要かもしれない。現状はこの三山特性にするパラメトリックイコライザを外した状態でのアナログ再生としている。新たに注文したAT-150MLXはまだ到着していないが、このカートリッジをどのシェルに装着して、どちらのシステムで使用するか、についてはまだ結論を出していない。どうも音的にはAT-170MLの方に軍配があるような気がしてもいる。ただし、こちらは二つある針の内、どちらが新しく、状態が良いのか不明になってしまっており、思案しているところ。まあ、見た目のきれいな方が新しいのだとは思うけれど。従い、まだまだAT-170MLが使用できるのか、そうでないのか改めて見極めた上で、配置を決める必要があると考えている次第。


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