オーディオ日記 第25章 アナログ(その4)2010年4月17日


TOP Audio Topics DIARY PROFILE LINK

GT-2000が到着した。本章のタイトルを特に意識もせず、アナログとしたのは一体何の予感であったのだろうか。GT-2000のセッティングはまだまだ完璧とは思えないが、出てくるアナログレコードの音は一言で云えば鮮烈である。思わず、「これがアナログの音か!」と呻いてしまう。それほど熱く、また分厚い音がする。一通りのセッティングで聴き始めた30年以上前のレコードがこれほどの感激をもたらすとは。長いオーディオの遍路であり、まだまだこの先も長い道程と思うが、アナログでこの音が出せるのは正直無上の喜びである。多分こんな音にずっと憧れてきたのでは、と思わず自分のオーディオ暦を振り返ってしまった次第。GT-2000は程度もかなり良く、傷も少ない。本当はアームをFR-64に換装しようと目論んでいたのであるが、現時点では敢えてその必要もないかと思う。オートリフターも順調に作動してくれるし、YOP-1の起動とブレーキの威力が素晴らしい。アームのセッティングはあまり細かくはいじっていないが、結構敏感な感じである。インサイドフォースキャンセラーは取説等ないので正確には判らないが、弱めの設定。アームリフターはオートリフターとの関係がちょっと面食らうというか、面白い感じであるが、安定的にオートアップしてくれる。さて、出てくる音は何と表現すれば良いのだろうか。低域が厚く、中域が熱く、高域は凛としみ渡る、という感じで、Here Comes the Sunの分厚いボトムエンドに支えられたボーカルとギター。ケルンコンサートのキースジャレットは正に神の降臨とも云える神がかり的な演奏であることを改めて教えてくれる。クラシック系はむか~しに何かのオマケでもらった45回転盤をかけてみたが、ボトムエンドがしっかりしており、素晴らしい。JAZZはアートファーマーの一曲くらいでの判断であるが、かなりリアリティを感じさせてくれて、好感触。なお、GT-2000の購入と合わせて東京防音のターンテーブルシートも購入したが(実はこのGT-2000には付属していなかったので)、こいつの効果もあるかもしれない。カートリッジはAT-160MLをFR-64のシルバーの方のシェルに換装した。黒い方がどうも重量があるようで、こちらだとバランスが取れないと考えたためである。ちょっと試して、あまり今までのプレーヤと変化が無ければ、せっかく買ったGT-2000であるが、売り飛ばしてしまうかも、などと考えていたが、とんでもない。これはこれで大切な機器となりそうである。まだまだきっかけ的な聴き方しか出来ていないので、おいおいと聴きこんで行こうと思う。

メインシステムの再生環境であるが、DEQ2496を経由させるかどうか、最初は迷った。AD/DA変換を入れない方が、リアリティが損なわれない気がしたからである。多少迷ったが、DEQ2496のパラメトリックイコライザをオフとして、GAINのセッティングを0dBとするセッティングに落ち着いた。これにより低域の厚みがDEQ2496なしの時よりしっかりと充実するのでやはり好ましい。また、GAINを落とすと、気分的に鮮度が落ちるような気がするが、0dBであればあまり気にならず、かえって周波数特性をフラット化しているメリットがあるようにも思われる。なお、再度アナログに取り組むに際し、レコードも気にかけなければいけないので、別途レコード用のビニール袋を購入して、古いものと交換した。前に一度200枚調達したのだか、それでは足りず、今回さらに200枚を調達したもの。でも結構余ってしまった。(1セットの100枚では不足ではあったが)また、レコードの整理も実施し、録音予定の一部は廊下収納からパソコンルームへ移動した。(実は合わせてCDの整理も実施したのだが)また、クラッシク系のレコードはすべて引っ張り出して、代わりにLDを廊下収納に仕舞った。さて、これでリビングでのアナログ再生環境は完璧、また2階のパソコンルームでもアナログ再生ならびにPCへの録音環境が整った。何とも一気にアナログ再生環境が改めて充実した次第。ただし、パソコンルーム用に考えているAT-170MLの方はやはりもう針先が磨り減ってしまっておりいろいろと試したが駄目である。こちらは交換針の入手が出来ないので、両方を現用機とするためには、カートリッジの購入が必要となる。いずれ購入をしようと思うが、さて、現行のAT-150MLXとするか、この機会にMC型を挑戦するか、悩ましいところ。MC型であれば、AT-33PTGを今のところターゲットにしている。ただし、こちらももう既に販売中止となっているカートリッジなので、購入するならちょっと早目が望ましいか。何にせよ、この章のタイトル通り、しばらくはアナログ三昧となろうか。

さて、本文の書きかけの途中で、AT-150MLXをインターネットにて注文してしまった。迷ったことは迷ったのであるが、やはりVM系の使い易さ(と値段)に心持軍配が上がった。これで、パソコンルームでのアナログ録音環境が整うことになる。まあ、時間をかけてぼちぼちとFLACファイル化を図って参ろうか。さて、アナログの話とは変わるが、2階パソコンルームの環境であるが、E-302にべリンガーのエンハンサーを繋ぐこととした。このところ再生環境にある程度満足しているからか、エンハンサーの出番はほとんどないが、古いアナログレコードをパソコンルームで聴く際にオプションで使えるようにした。エンハンサーにより低域を多少厚くすることができるので、レコードによっては効果が出せるのでは、と考えた次第。まあ、サブシステムなのであまりこだわっても、と思うがいろいろと楽しんでみようと考えている。


next back